遊びと学び,創造の基地・山のあしおと小学校

冒険,遊び,仕事,学習,生活全般を学ぶ、子ども達のための私設小学校

チクサクコール!

2008-08-20 12:31:34 | 平郡島にて・平郡島から

  
 
 Okkunが動きが締まらないのでミーティングをして『活を入れたい』と言い、島に来て初めて話し合いをした。確かに島でのキャンプが始まって以来、それぞれがてんでバラバラに動いてそれなりに楽しんではいるが、皆が何かを決めて行動すると言うことも無ければ、スタッフに指導を求めるでもなく、ただ食事の準備をして食べて海に使ったり休んだり^と、何となく時間が過ぎている。特に2人の中学生たちの元気が無く、日陰で休みがちなのが気になった。
 Okkunは体育会系ではないが、それでも多少気合を入れて『話しかけられたら返事をしよう』とか、『やるのかやらないのか、意志をハッキリ示そう』などと言い、活発な動きと共同的な行動を促す。

 私は前日来,広島組の方につきっきりで子ども達と一緒に行動でき無かった点を自己批判し、子ども達の顔にやる気が漲ってきたのを見て景気づけのチクサクコールを提案。子ども達もこれに応えて腹の底から声を出し雄たけびを上げて自分達を鼓舞する。

   
 この後,磯での貝拾いを提案し、4人の男の子達と共に磯に向かったが、前夜あれほど大量に獲れた貝類が全然見つからず、貝拾いをやめて岩登りに切り替える。
 場所はてっぺんに祠のあるこの岩場。Okkunが立っている所から向こうの水際までの斜面を降りて岩場を左に廻り階段まで戻ると言う設定で、核心部は80度(角)の絶壁を水際まで降りる所と滑りやすい斜面のトラバース。
 『恐ければ無理にやらなくていいんだよ』と始めに言ってあるので途中で止める訳には行かず、三点支持を叩き込むために時には怒声をもらって泣き出す場面もあったが何とか乗り越え、少しだけではあるが全員に岩場での歩き方を学んでもらった。
 できれば着衣泳などもやりたかったが手が足りない。

  
 目当ての貝類が手に入らず、朝まづめの時間帯も過ぎていたので釣りは別の機会に譲ることにして一旦浜に帰る。この後,カヌーを組み立てたが子ども達は余り興味を示さなかった。

新しい仲間

2008-08-20 10:50:00 | 平郡島にて・平郡島から

 昼前に原発反対の立場で島に移住して活動しているM氏から原発・原爆の話しを聞く。M氏は上関に原発が出来た場合の島の生活への影響について懸念される事柄を分かりやすく話してくれたが、子ども達に伝わったかどうか・・。
 私自身は原発には反対の立場であるが、それを子ども達に注入する気は無い。ただ、反対の立場の人が島にいて、その活動をしている人がその話しをしたいという現実の動きがあることと、その主張は知らせるべきだと思うので受け入れた。
 推進を支持する立場の人から話したいと言う申し出があればそれも聞かせたかった。その方が問題点が鮮明になり、子ども達も興味を持ったと思うのだが・・,

 Ogata,Fujii,Akiの3人が乗った午後便の船から『100人を越える子ども達の大集団が出航を待っている』と言うメールが入った。これはラボと言う組織のキャンプの集団で、総勢150名が5日から五十谷三島に来ると言うことが予め分かっていたのでその旨を返信する。
 その船が新たに加わるYukiを運んで来るのでそれを迎えに行くべく16:00過ぎに東港に向かって車を走らせていると、まだ東港に着かない時刻なのに『今船を降りた』と言う連絡が入った。『えッ!』と驚くOkkunと思わず顔を見合わせる。 
 『お前さん,今どこにいるんだよッ?』とOkkun。やったネ,大集団に釣られて西港で降りちゃったんだ・・。
 しかたない,西港まで迎えに行こうとした時にYukiから電話。『島の人が乗せてってくれるって、今そっちへ向かってます』と。
 そんなハプニングがあり、ここでも島の人に助けられて新しい仲間が加わった。

 忙しい1日だったが、午前中は朝の便で来る岳君と軽トラを提供して下さったM氏が原発と原爆の話しをして下さると言うのを迎えに行き、午後はこの日帰る広島の3人を波止場まで送ったり、Aki・Tomo父母さん達の手伝いをしたり・・と、子ども達に関われず終いの忙しさで、子ども達と疎遠な1日だった面は否めず、課題を残した。 

海の幸をゲット!

2008-08-20 10:06:55 | 平郡島にて・平郡島から
 タコをゲット
   Junnさんの漁
 
 一通り潜水講習を終えた子ども達は思い思いに潜って海底を観察したり獲物を探したり・・。しばらく後にはNaotoが小さいながらタコを突いてきて皆を驚かせた。
 Junnさんも沖合いに出てカサゴやウニ,サザエなどを確保し、私達に届けてくれた。

  
 午後からは子ども達に岳君も加わってウニ,サザエ,ベラや巻貝などの獲物を確保。食べられるものもあれば得体の知れないものもある。
 赤いウニは身が詰まっているが、黒い奴は食べられる部分が殆どない。ブンブクとか真っ黒クロスケ(スカシパンか?)みたいなウニだかクラゲだか分からないようなものまで上がってきた。
 まあ食べられれば何でもいいし、食べられないことが分かればそれも勉強だ。


  
 お昼過ぎにはタコ壺漁から帰ったKojiさんが取れたばかりのタコを届けてくれた。さっそく火を起こして網焼き&天ぷらに・・。
 

    
    
 一方,こちらは朝採ったマツバガイ,ヨメガカサ等の磯の貝の汁。Nonちゃんが気に入ってしっかり食べてくれた。
 Aki・Tomo父さんがクサフグをいっぱい釣ってきてくれて捌くのが忙しかったが全部頂き!
 

 夜はカサゴの煮付けとアラ汁(ツルナ入り),アジの塩焼き,タコ飯,サザエのつぼ焼き,ルッコラ・・,海の幸いっぱいの豪華な晩餐。

 

クサフグを捌く

2008-08-20 01:35:13 | 平郡島にて・平郡島から

  
 昼間の釣りでは餌取り名人のクサフグに悩まされる。どこの釣り場でもクサフグは厄介者扱いで、海に返されること無く堤防の上に放置されて干からびているのをよく見かける。中には憎しみを込めてコンクリートに叩きつける人もいる。おとながやって見せるので真似する子どももいる。
 元より釣れたクサフグに罪があろう筈は無く、釣人の技術の結果釣れただけのことであるのにクサフグに当たるのは筋違いも甚だしい。食べないなら海に返すべきであろうしその前に釣るなと言いたいが、釣ってしまうのは自分も同様で、できるだけ丁重にハリを外してお引取り願うが、大き目のものは捌いて頂くことにしている。クサフグと言えどもフグはフグで美味なることこの上なく、しかも免許が無い以上他人に食させることはできないので堂々と全部1人で食べることが出来る。

 ①頭の後ろから包丁を入れて
   ②頭を引っ張り、皮と一緒に内臓を剥ぎ取る
     ③切り離された頭部・内臓と可食部分の身。
 フグは血液,卵巣,肝臓,皮に毒があるので、それらを全部取り除いて海に捨て、身についた血はよく洗い落とす。
 頭の後からではなく首から切りを入れて後ろの皮1枚を残し、頭を引っ張って皮を剥ぐと内臓も一緒に取れるので、その方がいいかもしれない。
 ④三枚に下ろして骨付きの部分も捨てる。
   ⑤薄皮にも毒があるので剥ぎ取る。
     ⑥わずかな血もついていない棒身
 三枚に下ろして骨付きの部分も捨てる。うまく処理すれば骨の中の骨髄も食べられるらしい。中には肝の血を洗い落として食べるという人もいるが、そこまで危険を冒すべきでなく、筋肉の部分だけを食べることにして、他は一切捨てることが肝要。調理道具についた血をしっかり洗い、また調理場に落ちた血もよく洗い流して地上には不食部分を一切残さないこと。

 ここまできれいに処理すれば安全だが、クサフグは筋肉にも毒があるとする記述もあり、また漁師さんの中には季節によっては食べない方がいいと言う人もいる。
 Takaharuさんは『命がけで食べるほどのものではない』と言い、他にいくらでも美味しい魚はあると仰る。数多くの種類の魚を相手にしている漁師さんの言葉だけに説得力がある。
 確かに『フグ』,『フグ』と目の色を変えるほどのものではないかも知れない。大きいものならともかく、小さいのを捌くのは面倒すぎる。