アルゼンチンペソの急落と特殊な国。

アルゼンチンペソが対米ドルで下落を続けている。このまま続くと、再びデフオルトの危機に陥るので、アメリカ政府もIMFも、このペソ急落を何とか止めたいと思っているようである。そもそもアルゼンチンという国は５０年前には世界有数の富裕国であったのである。ノーベル経済学賞を受賞したアメリカの経済学者・統計学者であるサイモン・グズネッツや、ポール・サミュエルソンが好んでつかうジョークに、「世界には４つの国しかない。　先進国と途上国、そして、日本とアルゼンチンである」というものだ。日本は敗戦から不死鳥のようによみがえった。その日本と並び称されるほどに、その逆の意味で特殊な国だったのである。債務不履行をほぼ１０年ごとに経験していながら、国民はどっしり構えているお国柄なのである。それにしても経済大国からの転落があまりに急であったので、経済学者からは特殊な国と揶揄されているのである。（くちなし亭、9月2日）

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