私たちがプランを考える上で、欠かせないのは必要資金なのだが、それにはいくつかの重要な特徴がある。例えば、老後資金だが、これほど、人によって個人差があるのも珍しい。だが、個人差があるのはその前半、いわゆるアクテイブシニアと呼ばれる健康的で、活動的に過ごしている時期である。この時代は自分の意志で、楽しみを求めることができるからである。だが、この時代こそ、自分が自由に使えるお金の制約を受ける。さらに時が過ぎ、体の不自由な時代になれば、誰もが、その基本的な環境は変わらない。もちろん、豪華な病室にいるか、まずしげな家の一室で過ごしているかは別だが、まあ、実情はそう大きくは変わらない。豪華な病室にいるからと言って、幸せな晩年とも限らないからである。一方、現役世代はどうだろうか。先ほどのお金の制約を受けるという面でも、より柔軟性がある。お金が必要なら、残業を増やすとか、転職するとか、冒険して、株などに投資してみるとか。やろうと思えば、選択肢はいくらでもある。しかし、一方で、子供への教育費など、想定される必要資金もあるのだが、この教育資金というものは、不思議なほどに、個人差は少ない。金持ちも、貧乏な人も、ほぼ、同程度の資金が必要になるのである。これらの特徴をうまく考えて、ライフプランを構築していかなければならないのである。
Y-FP Office Japan
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