いんげん豆を中国から伝えたといわれる隠元禅師。
隠元禅師は中国(明)福建省の生まれ。江戸時代初期、彼が63歳の時に長崎の唐人寺であった崇福寺に招請され、約20人の弟子を率いて来日しました。
彼と第4代将軍徳川家綱によって京都・宇治の地に開かれたのが黄檗山萬福寺。
中国様式のこの寺は、弥勒菩薩の代わりに黄金色の布袋像が安置されていたり、屋根の上に足のあるシャチホコ「摩伽羅」が乗っていたり、卍崩しデザインの欄干があったりと日本の寺院を見慣れた目にはかなり独創的に映ります。
萬福寺といえば、食堂である斎堂の回廊に吊り下げられている巨大な魚型の開梛も有名ですね。お寺ではこれを叩き鳴らして、修行をする僧たちに食事や法要の時間を知らせています。この開梛は、木魚の原型としても知られているそうです。
開梛や木魚で魚のモチーフが使用されるのは、目を閉じないため眠らないと考えられた魚にあやかり、24時間心の目は休めず修行に精進するという意味が込められているからだとか。また、魚の腹を叩くことで煩悩を吐き出させるという意味もあり、萬福寺の開梛がくわえている丸い玉は煩悩を表しているそうです。
もし自分のお腹を叩かれたら、大量の玉を吐き出しそうです。
（108個出てくるかも？）
