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中学校の保健体育の授業で、武道とダンスが必修科目となって久しいようです。
ダンスの必要性はよくわかりませんが、柔道、剣道、相撲などの武道は大賛成。
スポーツを通して伝統文化を学べば知識の幅が広がりますし、勝敗にかかわらず相手を尊重する姿勢は必ず人格形成につながるものです。
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さらに、柔道の受け身は自転車やバイクで転倒した時に身を守りますし、相撲の番付からは実社会の厳しさが学べるのです。
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中学生の時、体育の授業は2ヶ月間相撲だったことがあります。取り組みの結果がクラス内の番付に反映され、上位に名を連ねるのをみるのが楽しみでした。
けれど、1日でも授業を休むと番付は下がり、またやり直しとなります。
「さぼるな」という先生の叱責より効果がありました。休みたくないと思ったものです。
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ふと、「叱責とは『いかに言わないか』の技術である」という八代目桂文楽師匠の「小言の流儀」を思い出しました。
「小言の種をためておき、一番小さなことで、短く、大きく叱る。叱られる弟子は、こんな小さなことも師匠に見抜かれていたと知り、言われずに済んだ大きな小言の種も改まる」
なるほど。
相撲授業の番付も文楽師匠の流儀も、ポイントは「当事者の意識改革」なのですね。
追い詰めてはいけません。
自らを改めるきっかけを与えるだけでいいのです。
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ということで話は飛躍しますが、食の意識改革を錦旗に掲げ、家庭科の学習指導要領で小学5年生の必須科目となっている「だし取り」という授業があります。
だしの効いた和食のおいしさを実感してもらい、コツコツ手間を惜しまないことの素晴らしさを伝得る授業内容だそうです。
料理の流儀は、「見えないところで手を抜かない」こと。影の努力が実を結ぶことを経験すれば、自己啓発のきっかけが生まれるかもしれません。
ハンバーガー世代ではありますが、先人から刷り込まれた、だしへの思いは、必ず呼び覚ますことができると信じたいものです。
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