あんなこと こんなこと 京からの独り言

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幸せなだしの効いたおふくろの味

2023年07月15日 | うんちく・小ネタ


健康診断のたびに我が血中コレステロール濃度は上昇を続け、今年、いよいよ
200mg/dlの大台に突入してしまいました。
しかし、心配はしていません。
高齢になると、血中コレステロールが200程度あったほうが長生きするという
データが広く浸透していて、我が肉体も長生きするという安心指数ということ
なのです。





他に、痩せているより小太りの方が長命という説も定着してきて、最近は総じ
て肉食をすすめる傾向にあるとか。
魚食文化の日本において、これまで肉食は不健康な欧米食の代名詞として
忌避されてきましたが、よくよく考えてみると、6世紀に仏教が伝わってくる
まではずっと肉を食べてきたのです。





縄文人は、猪、鹿、兎、雁、鶴、鴨、鶏、なんでも食べていました。
(牛は弥生時代以降に渡来人が伝えたそうです)
日本食はヘルシーといいますが、それは、肉食もバランスよく取り入れての話
だと思います。






それに、肉を食べると幸せになるのです。赤身に多く含まれるトリプトファンと
ビタミンB6は体内で幸福物質セロトニンに変わり、脂肪中のアラキドン酸は、
これまた幸福感を味わえるアナンダマイドという化合物に変化するのです。

肉食万歳ナンマイダーって感じの幸せな響きです。
実際、サンスクリット語で「歓喜」を意味するアーナンダとアミドという化学用語
を組み合わせてアナンダマイドと命名されたみたいです。






そんな幸せ物質の素となるトリプトファンとビタミンB6とアラキドン酸。
実はこの御三家、かつお節にもたっぷり含まれているのだ。だしの効いた和食
を食べるとほっこりするのは、幸せ物質のおかげなんですね。


さあ、みんなで肉とかつお節を食べましょう。文明開化で肉食をすすめてくれた
福沢諭吉先生に感謝しつつ、幸せになりましょう。
そして、コレステロールと引き換えに、我が懐から笑顔で諭吉先生を送りだす
のであります。