あんなこと こんなこと 京からの独り言

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年末年始のご報告

2011年12月25日 | インポート

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お世継ぎ

2011年12月12日 | うんちく・小ネタ

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長寿番組「水戸黄門」がついに、今年12月で終わるそうです。
40年前にスタートした典型的な勧善懲悪劇は、その役割を終え、幕を下ろすことになります。

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学者によれば、フィクションよりもリアルを求める傾向が若者に生まれているとか。
確かに、パターン化された”ワル”を成敗するストーリーにも飽きがくるのでしょう。それに、徳川の印籠を見て、「ははあ、恐れ入りました」とひれ伏すのは、単に権威に屈する卑屈な人間に映って来るのかも知れません。

そういった権威主義そのものが否定されるようになったのではないかと、今の時勢の中では思ってしまいます。
「正義」もイイが私に就職先をくれ、と。

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                                                               「大奥もの」も然りでしょう。
世継ぎをつくるためのハーレムに関心が失くなったというよりも、「お世継ぎ政治」そのものに矛盾や憤りを感じる若者が増えてきているのではないでしょうか。

磯田道史著「殿様の通信簿」を興味深く読みました。
元禄時代に幕府の隠密が調べ上げて書かれた書物を紹介しています。言ってみれば中央政府が各大名の査定をしていた訳です。

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                           水戸光圀

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                           浅野内匠頭

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城内はまるで”養鶏場”の如くなり、終いには子を家来に払い下げたという記録が残っていたようです。

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                           池田綱政

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そんな「お世継ぎ政治」はゴメンこうむりたいものです。

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