あんなこと こんなこと 京からの独り言

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島のちから

2016年10月23日 | うんちく・小ネタ




島の暮らしが見直されるデータを、豪州のブライアン・ホールデン視覚研究所が報告しました。
近視で眼鏡かコンタクトが必要な人は、2000年に世界人口の4分の1だったのですが、2050年には半数近くになると予想。そして、この解決策が「外で遊ぶこと」だと。

一般にパソコンやテレビゲームのやり過ぎが近視の原因とされていますが、科学的根拠はほとんどなく、「テレビは離れて見なさい」という警鐘にもあまり意味はなかったのです。
さらに、遺伝の影響も小さい。




ただ、3年間毎日40分間多く屋外で過ごした子供は、対象群より近視になりにくかったというデータがあるそうです。
また、急速に近代化したせいで急激に近視が増えたシンガポールの事例も参考になります。
徴兵検査で調べた若い男性の近視率は、1970年代の26%から1990年代末に83%に達したのだとか。
これはもう島で暮らすしかない。




1970年前後、夏休みになると瀬戸内の小島に長期滞在した子供の記録があります。
人口4000人程度の島ですが、保育園、小中学校、病院、郵便局に劇場や商店街まで揃ったスモールワールド。
飲料水を水運搬船に依存するような不便な暮らしだったようですが、朝日を浴びてきらきら輝く瀬戸内海の美しさに魅了されたそうです。



そして、3週間くらい島に滞在していると、近視になりかけの0.6くらいの視力が必ず1.5まで回復したそうです。
山の緑と海の青ばかりを見る目に優しい日々。その子供が現在、シニアと呼ばれる年齢まで眼鏡不要でやってこれたのは、島での夏休み生活のおかげかもしれません。