あんなこと こんなこと 京からの独り言

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蟻から学べ

2014年08月24日 | うんちく・小ネタ
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感性研究の大御所である黒川伊保子先生が、「<wbr></wbr>人間の感性は28年で真逆になり、56年で元に戻る」とおっしゃっていました。
たしかに、<wbr></wbr>今のファッションはバブル前夜の1986年より高度経済成長期の1958年に近く、<wbr></wbr>最新モデルのクルマは56年前と同じで丸っこい。
そう、28年前のクルマは角張っていました。
 
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                                                                    満員電車と人ごみと渋滞は何年たっても慣れることはありませんが<wbr></wbr>、これらをひと括りにして科学的に解決しようとする先生がいます。「渋滞学」<wbr></wbr>を提唱する東京大学の西成活裕教授がその人。
これまで、「<wbr></wbr>前を走るクルマが何らかの原因で遅くなるから渋滞する」と考えられていたのですが、実際は「<wbr></wbr>渋滞は前のクルマとの車間距離が狭くなることで起こる不安定現象」であることがわかったのです。
 
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つまり、前のクルマが減速した時、<wbr></wbr>十分な車間距離を取っていないと慌ててブレーキを踏み前のクルマ以上に減速してしまうのですが、<wbr></wbr>この現象が連鎖的に起こることで自然渋滞が発生するというのです。
理想の車間距離は70キロ走行で40メートル。<wbr></wbr>混雑してきた時に、車間距離というクッションで渋滞を回避する「科学的ゆとり」作戦で、<wbr></wbr>交通渋滞による経済的損出12兆円を削減しようではないですか。
 
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西成教授はさらに対象を広げ、<wbr></wbr>災害時の非常口に避難者が殺到する人の渋滞、携帯電話がつながらない通信の渋滞、<wbr></wbr>生産現場でモノを作りすぎる在庫の渋滞、会議で何も決められない意志決定の渋滞などを解決しようとしてい<wbr></wbr>ます。
ポイントはどれも「科学的ゆとり」。
このことを本能的に実施しているのがアリの行列です。<wbr></wbr>アリはどんなに混んできても前との距離をあけて絶対に詰めません。<wbr></wbr>だから渋滞しないのです。
われわれ働きアリも、<wbr></wbr>十分な車間距離をとって仕事をするべきなので・・しょう。
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