あんなこと こんなこと 京からの独り言

「京のほけん屋」が
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まめに豆を食べましょう

2017年07月23日 | うんちく・小ネタ



ある米国人研究者が、「日本の女性が美しいのは大豆のおかげだ」と語っていました。
大豆には女性ホルモンに似た働きをするイソフラボンが多く含まれ、それが更年期障害を抑制するからだそうですが、「大豆をおいしく食べられるメニューは日本にしかない」らしいのです。

だから米国人は、イソフラボン源として豆乳をせっせと無理やり(?)飲んでいるのだとか。



その消費量は日本の約2倍。
煮豆、豆腐、納豆、きな粉…。
大豆食品がいろいろ揃う日本は、まさにイソフラ天国といえそうです。



1日所要量は40~70mg。
サプリメントに頼る必要は全くありません。
煮豆なら80g、豆腐半丁、納豆1パック、きな粉20g、豆乳200ccで自然に摂取できます。



女性だけではありません。
中高年の男性が患いやすい前立腺の治療の一環として、女性ホルモンを注射しているのです。
ならばイソフラボンも効くのではと、毎日豆乳生活を送る男性も増えつつあると聞きました。



個人的には節分の豆が好きですね。豆まきを終えた後、年の数だけ食べる炒り豆。

年齢と共にイソフラボンの摂取量を増やす理にかなった歳時記。
年に1個ずつしか増えないはずの炒り豆が、気がつけばいつの間にか両手にどっさり・・・。



節分の豆市場は意外と大きく、2月3日だけで40億円の豆が消費されています。
これに丸かぶり寿司が加わり、バレンタイン前の食品業界最大イベントとなるわけです。

年の数だけ炒り豆喰らう、恵方寿司よりイソフラボン。

老若男女がしっかりイソフラボンを摂り、健康な節分を毎年迎えようと誓う今日この頃です。




まなび

2017年07月02日 | うんちく・小ネタ



以前に上京した際に、京浜東北線で「弁当を食べる男」を目撃しました。
耳の上に赤鉛筆を乗せた初老の男性は、赤羽あたりで自作と思しき弁当を広げて食べ始めたのです。

例によって少々のことでは驚かない東京人。車両内の空気は動かず、弁当男も表情を変えず、上野で静かにフタを閉じました。
思えば30年前、カントリーボーイの私にとって京浜東北線は驚きの連続でした。




「蕨-御徒町(わらび-おかちまち)」という「いちご-ごとちょう」と読んでしまいそうな切符を握りしめ、地方都市では考えられない人ごみに向かったものでした。
満員の車両にびびって次の電車を待つことの無意味さに青ざめ、ホームの端から端まで歩く間に次の電車が来る過密ダイヤにおののき、改札の駅員が操る入札の16ビート鋏に驚嘆しました(改札鋏は今の若者には伝わりませんね)。




数日の東京でしたが、しばらくするとマナー(?)も身に付きました。車両の扉付近に立った時は降りる人のために一度ホームに出ること。

ホームで電車を待つ時は扉位置の両サイドに立つこと。エスカレーターでは左側に立ち、右側を追い越し用に空けること。
座っている人の中から降りそうな人の顔を見分け、その前に立って座席を確保する勘は身につきましたが、パタパタと新聞を折りたたみながら常に4分の1サイズで全ての紙面を読み尽くす技は無理でした。
紙がごわごわになり、4分の5に膨張してしまうのです。



こんな風にプチ社会勉強をさせてもらった京浜東北線ですが、実は不名誉なデータがあるのです。

東京の沿線別平均寿命調査で、最も短命との烙印を押されてしまったのです。
ちなみに長寿は東急東横線沿線。つまりは眩しき高級住宅街。




なんとなく京浜東北線と同じ匂いのする都営新宿線沿線を居住地として選択した知人がいます。
ちょっとだけすさんだ感じが妙に心地よい路線だとか。
東急東横線は全く眼中になかったそうです。ポロシャツの襟とラクロスのスティックを立てた若人と同じ車両に乗る技は、私の場合も京浜東北線では学べませんでした。