あんなこと こんなこと 京からの独り言

「京のほけん屋」が
“至高の薀蓄”を 京都からお届けします。

コンビニから学べ

2014年03月30日 | うんちく・小ネタ
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これといってビッグヒットのなかった昨年の食品業界において、<wbr></wbr>コンビニコーヒーとコンビニ高級食パンは群を抜く成功事例として歴史に名を残<wbr></wbr>しました。
コーヒーも食パンもありふれた定番商品ですから、<wbr></wbr>ヒットの立役者は
 
「喫茶店のコーヒーがコンビニで飲めたら売れる」
「パン屋さんの食パンがコンビニで買えたら喜ばれる」
 
ことに気づいた仕掛け人ということになります。
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そう、これから求められるのはこの「気づき力」なのです。
気づき力を磨く訓練を始めるべきだと、 …気づきました。
ところが、残念なことにわれわれ男性は気づかない生物であり、<wbr></wbr>しばしば気づきの天才である女性を怒らせてしまいます。
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「昨日から腰が痛くって、もうなんだか大変なのにまたまた夕食の後片づけで余計にひどくなったみたいで、<wbr></wbr>それなのに今日に限って洗い物が多くても~やだ」
 
「そんなの言ってくれればやったのに」
 
これで炎上です。
 
「言ってくれればやったのに」は、察することを放棄した言葉で、<wbr></wbr>火に油のNGワード。
 
模範解答は
 
「気づいてあげられなくてごめんね
 
なのですが、はたして言えるかなぁ…。

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古来、女性はあらゆる変化に気づくことで、<wbr></wbr>男性が狩りに出たあとの家を守ってきました。
洞窟で生活していた時代、<wbr></wbr>気づかないことは命に関わる問題だったのです。一方、男性は獣を倒して食糧を持ち帰ることのみに集中できるよう、<wbr></wbr>気づきの能力が欠落してしまったとか。
とはいうものの、<wbr></wbr>ヒット商品のためには染みついた本能に抗ってでも気づき力を向上させなければなりません。
 
王道は万物を
 
「その気で見る」
 
こと。
在りし日の本田宗一郎氏は、<wbr></wbr>牛が農耕や運搬等に使われていた昭和30年頃、
 
「牛の耳はどこにある?」
 
と会う人ごとに聞いたそうです。
見慣れた牛なのに、<wbr></wbr>角の位置はわかっても耳の位置を即答できる人はいなかったとか。
その気で見ていないから当たり前のことがわからないということ。
女性の角の位置を見失わないよう、<wbr></wbr>気づき力を鍛えなければならないと、
コンビニの成功例から悟った次第です。

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6000万年前の恩恵によるスポーツ

2014年03月16日 | うんちく・小ネタ

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冬季五輪で毎度注目を浴びるカーリングですが、<wbr></wbr>見た感じ自分でもできそうな競技だけに、けっこう雑談のネタになることが多いのです。
 
A氏
「<wbr></wbr>時速130kmのアルペンスキーや3回転ひねりが当たり前のスノ<wbr></wbr>ーボードと比べると、安全で楽な競技じゃないか。同じメダルでいいのか」
 
B氏
カーリングが五輪の正式種目になったのは1998年でまだ日が浅<wbr></wbr>い。頑張ればゲートボールも夏季五輪の種目になるのではないか」
 
C氏
「ストーンがかっこいい。部屋に飾りたい」

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科学的にはC氏の発言が最もクールであり、<wbr></wbr>実際に岩石のコレクションとしてストーンを毎日磨いている地質学者を知っています。
1個10万円前後なのですが16個セットでばら売り不可。どうやって入手したのか・・。
 
 
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オリンピックで使用されるストーンは、<wbr></wbr>どれもアルサクレイグ島というスコットランド沖の小島で採れた石です。<wbr></wbr>他のストーンとぶつかる部分は一般的な緑色花崗岩なのですが、氷と接する面はブルーホーン花崗岩という貴重な素材なのです。
水を吸わず欠けることもなく、<wbr></wbr>100年間正確なカールを描くことが可能とされるアルサクレイグ島の花崗岩。
 
貴重すぎて、採石はなんと20年に1度に制限されているそうです。
 
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この地質学者垂涎の花崗岩は、<wbr></wbr>6000万年前のアルサクレイグ島の出来方に由来しているとか。
大量のマグマが地層を貫いて上昇し、<wbr></wbr>急速に冷えて花崗岩になる際、非常に小さな結晶が形成されます。その結晶がお互いに入り組み、<wbr></wbr>結晶間の化学結合が自身を頑丈にしたといもの。
そんな談義に物理好きのD氏が乱入。「<wbr></wbr>ストーンの摩擦と運動量保存の法則」について語り始めました。
・・・<wbr></wbr>カーリングはけっこう理系なスポーツなのかも知れませんね。

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半世紀後には

2014年03月02日 | うんちく・小ネタ
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                                                                    先日、新聞で「スマホのアプリに不具合」<wbr></wbr>という小さな記事を見つけ、「昭和の人がこの見出しを読んだらどう思うだろう」<wbr></wbr>と想像してしまいました。 
昭和人でなくても、<wbr></wbr>携帯電話が普及し始めた20年前でもこの見出しの意味は通じません。
スマホ?アプリ?呪文か念仏だと思ったかも。
それほどまでに携帯電話の進化は速いわけで、<wbr></wbr>手塚治虫先生が描いたアトムの世界で黒電話が活躍していても仕方がないことですね。
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鉄腕アトムは2003年4月7日生まれですから今年で10歳。<wbr></wbr>黒電話は文化遺産になりかけていますし、自動車は空を飛んでいません。
そんな、手塚先生も予見できなかった未来生活の特集記事が、<wbr></wbr>日経サイエンスに掲載されていました。
 
                                                                   「一家に一台、空飛ぶ車(50年後)」
 
実は、1956年に米民間航空管理局は「空飛ぶ車」<wbr></wbr>の運用を認可しているのです。
航空技術者は、近い将来車が空を飛ぶと思っていたのでしょう。<wbr></wbr>しかし現実は厳しく、今日でも米国製の軽スポーツ機が試験飛行を終えている程度。<wbr></wbr>しかも価格は3千万円で、<wbr></wbr>離陸するためには空港までドライブしなければいけません。
こんな状況ですが、<wbr></wbr>MITのカミングズ博士は50年後の空飛ぶ車の登場を示唆していました。
 
ポイントは、「ドローン」と呼ばれる自動操縦で飛ぶ無人機。<wbr></wbr>すでに米軍では航空免許を持たない兵士が、ドローンを無線操縦しているらしく、<wbr></wbr>空の渋滞を回避しつつ安全に車を操縦するには、軍用ドローンを活用するのが近道のようです。
 
 
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                                                                  「遺伝子治療が医療を革新(50年後)」
 
                                                                      2060年、<wbr></wbr>患者の健康状態を予測する遺伝子検査の精度は高まり、日常化しているとか。
そして、疾患に関連する変異部分が見つかった場合、<wbr></wbr>正常な遺伝子を核内に運びそれと置き換えるというもの。<wbr></wbr>たぶんこれは実現するでしょう。
実際、遺伝子検査の方はかなりの部分で実用化されています。<wbr></wbr>出生前診断や大学新入生対象のアルコール代謝遺伝子診断は話題になりましたし、<wbr></wbr>イギリスの軍隊では遺伝子解析で持久力のある兵士を選抜しているそうです。
 
はたして私は新技術の恩恵に浴せるのか。
 
「ドローンで遺伝子治療へ向かう」
 
こんな新聞の見出しが当たり前になる日を楽しみにしています。
 
 
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