あんなこと こんなこと 京からの独り言

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健さんの映画が観たくなりました

2024年09月15日 | うんちく・小ネタ



韓国でうどんがブームだが、花かつおをトッピングするという
日本にはないスタイルで伝わってしまっています。

つゆは甘めの関西風を日本から仕入れるところが多く、
違和感はないのですが、これから本格的に韓国国内でだし取りを
行うようになると、硬度の高い大陸の水が問題になってくるのです。



元来、硬水は畜肉向き。ブイヨン、フォン、白湯など、アクを排出しながら
長時間煮詰める畜肉だしには硬水が向いているのですが、かつお節、
煮干し、昆布などの和風だしは軟水じゃないと旨味が出ないし、
渋味や濁りが発生してしまうのです。



ところで、硬度はカルシウムとマグネシウムの含量で算出され、
カルシウムの2.5倍とマグネシウムの4.1倍を足せば硬度となります。
(単位はmg/L)
一般的に硬度100以上が硬水と呼ばれ、日本国内の水はほとんど軟水。
だから、輸入ミネラルウォーターの売り上げ1位「ボルヴィック(硬度62)」、
2位「クリスタルカイザー(硬度38)」ともに日本人好みの軟水なのです
(3位以下は全て硬水)。




ちなみに、和風だしの水は硬度300前後から味に影響が出てきます。
「エビアン(硬度304)」「ヴィッテル(硬度309)」あたりが限界で、
「コントレックス(硬度1468)」「クールマイヨール(硬度1612)」なんかだと
悲惨な味になります。



日本は急峻な山が多く、すぐ流れるから低ミネラル水になりました。 
日本の水はやわらかい。
そのせいか、日本人もやわらかくなってしまったのでしょうか。
「バンカラ」も「硬派」も死語になった今、ときどき硬水をあおって
身を引き締めるのがいいかもしれません。




硬水と徴兵でもまれた隣国の若者は、われわれの想像以上にたくましいぞ。
硬派度=兵役年数×2.5+高倉健さんの映画を見た本数×4.1。
こんな公式で気合いを入れる今日この頃なのです。