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1975年の和食が理想の栄養バランスだといわれているそうです。
それまでの古典的な和食は高塩分で粗食だったのが、
ここにちょっとだけ洋風メニューが加わり、
栄養成分が満たされたのです。
当時の平均摂取カロリーは2,226キロカロリーで肥満率17%。
その後、洋風化が進み過ぎた2005年は1,904キロカロリーながら
肥満率30%。
過度な洋風化は脂肪分過多となってしまうから、1975年がちょうどいい
塩梅だったのですね。
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1975年といえば、あの大阪万博から5年後。
万博を契機に食生活が洋風化したのですが、同居していた祖父母の
嗜好にメニューを合わせていた我が家では、沖縄海洋博の後も、
つくば科学万博の後も、野菜サラダに醤油をかける食卓は変わりませんでした。
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データ上、大阪万博以降に急増した食品は、マヨネーズだそうです。
1960年に150gだった1人あたりの年間マヨネーズ消費量は、
1970年に1,090gに増加(現在は1,600g)。
マヨネーズは、食卓洋風化の急先鋒だったのです。
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そこで、二匹目のドジョウを狙ったキユーピーは、
「丘比(キユーピー)」なるブランドを中国で立ち上げ、
2010年の上海万博にぶつけ、売り上げを伸ばしました。
職場の中国人は、「中国人は絶対マヨネーズを好きになる。
卵と酢と油が主成分のマヨネーズは中華料理に合うはず」と断言したそうです。
恐るべしキユーピー、恐るべし丘比。
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かつて、わが実家の食卓にマヨネーズが初登場した1975年頃、
祖母が「キユーピー」の「ユ」の字が小文字になっていないことを指摘しました。
洋風化に反対した祖母の単なる難癖だったのかもしれないのですが、
皮肉にも、その後祖母はマヨネーズにはまることになりました。
キユーピーと丘比。
食卓を変えてしまう恐ろしいブランドなのでありました。
次の大阪万博では何が食卓の話題になるでしょうか。
年の暮、忙しさの合間のちょっとした時間に、ボーッと空想してみましょうか。
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