あんなこと こんなこと 京からの独り言

「京のほけん屋」が
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SAKEとDNA

2014年05月26日 | うんちく・小ネタ

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最近、入学してきた新入生に対し、<wbr></wbr>アルコール分解能力の遺伝子検査を実施する大学があると聞きました。
DNA解析でアルコール分解酵素の有無を確認し、「飲める人」「<wbr></wbr>やや飲める人」「全く飲めない人」というような感じでお酒の強さを分類。<wbr></wbr>コンパで一気飲みを強要された時に提示する「飲めません」<wbr></wbr>カードをもらえるそうです。
この検査、5000円出せば誰でも受けることが出来るとか。<wbr></wbr>かつて、アルコールを染み込ませた絆創膏を腕に貼り付け、<wbr></wbr>10分後に赤変の度合いをチェックしていた頃とは隔世の感があります。

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そもそも、3万年前から日本で暮らす縄文人は、みんな「<wbr></wbr>飲める遺伝子」を持っていたそうです。2300年前、<wbr></wbr>そこに大陸からやってきた弥生人(渡来人)が「飲めない遺伝子」を持ち込み、<wbr></wbr>混血によってさまざまなパターンができてしまったのです。
弥生人が近畿地方に住み着いたものですから、<wbr></wbr>近畿には飲めない遺伝子を持つ人が多いと言われています。そして、<wbr></wbr>縄文人は弥生人によって北と南に蹴散らされ、結果、北海道、東北と南九州、沖縄が酒豪地域となったとのこと。
 
酒豪遺伝子保有率の1位は秋田県、<wbr></wbr>次いで鹿児島県と岩手県だそうです。
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「やや飲める」タイプの場合、縄文人と弥生人の中間だそうです。
例えば、あくまでも一例ですが、ゲジ眉、耳たぶが大きい、<wbr></wbr>涙腺が露出、血液型の多くがO型という縄文人の特徴と、目が細い、唇が薄い、<wbr></wbr>汗をかかない、歯の裏が平らではないという弥生人の特徴が混在しているような人<wbr></wbr>の場合、この「やや飲める」タイプに相当するという説があるとか。
 
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さらに遡れば、20万年前に誕生したホモ・<wbr></wbr>サピエンスが6万年前にアフリカを出て世界に広がった時、<wbr></wbr>ネアンデルタール人などの旧人類と交配したことが最新のDNA解析で分かってきたと発表されました。
はたして旧人の痕跡はありや。
                                                                   いずれにせよ、<wbr></wbr>いつの時代もハイブリッドが未来を拓くのでしょう。
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OBENTOU

2014年05月11日 | うんちく・小ネタ

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今年の西日本の桜満開は土日だったのですが、<wbr></wbr>あいにくの荒天でデパ地下のお花見弁当売り場は在庫の山でした。
夕方5時半の段階で1500円の弁当が500円になっており、<wbr></wbr>店主の「泣き売」に屈して3個も買ってしまいました。<wbr></wbr>娯楽のない時代の数少ないイベントだったお花見原体験のせいか、お花見弁当にはすこぶる弱い(?)<wbr></wbr>のです。

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そんな日本の食文化であるお弁当の輸出を提唱しているのが、<wbr></wbr>愛知県の農業生産法人「新鮮組」の岡本重明氏。

岡本氏は、

「農産物のままでは世界との競争に勝てない。<wbr></wbr>山間部の小規模農家の農産物でも太刀打ちできるようにするには、<wbr></wbr>おばあちゃんの弁当を急速冷凍して輸出すればいい」
と語っています。

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たしかに、農産物を料理に加工することで売上は増えるでしょう。<wbr></wbr>弁当のご飯だと売価はコメの約10倍。政府も、日本の農産物・<wbr></wbr>食品の輸出額4500億円を、2020年に1兆円にする方針を打ち出しているのですが、<wbr></wbr>加工食品の比率を上げなければ金額は張らないということになります。
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農水省は、イタリアを成功事例として掲げています。<wbr></wbr>イタリアの農産物・食品輸出額は3兆4679億円で、その43%をワイン、パスタ、<wbr></wbr>チーズ、ピザ、ハムなどの加工食品が占めているのです。
一方で日本の加工食品は味噌、醤油、日本酒、<wbr></wbr>茶などが600億円ほどあるだけ。
日本食もまだまだこれからですね。

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そこでお花見弁当の登場なのです。<wbr></wbr>季節感満載のお重の中には煮物、焼き物、揚げ物がならび、デザートまでついた和食ワールド。
あとはお弁当文化の浸透。
米国はマクドナルドとバーベキュー文化で、<wbr></wbr>お弁当という概念がありません。
中国は冷たいご飯を食べる習慣がなく、<wbr></wbr>おにぎりやサンドイッチでさえも中国の
コンビニのレジでは、「温めますか?」と聞かれてしまうとか。
食文化の壁は、どこも高そうですね。

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