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昨年、小学校の給食献立表に「ニューサマーオレンジ」を見つけ驚きました。
ニューサマーオレンジといえば、宮崎特産の柑橘類「日向夏」の別名。
宮崎では結構メジャーな果物ですが、この果物の味とその正しい食べ方を
知っている人は少ないと思います。
以前、宮崎出身の知人から日向夏の正しい食べ方を伝授されたことがありますが、「給食で出して大丈夫なのか」という心配をしてしまいました。
というのも、日向夏はユズのような香りとグレープフルーツのような、
ちょっと苦すっぱい味で、どちらかといえば大人路線。
おまけにその正しい食べ方が、あまりにマニアックだったからです。
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まず、リンゴのようにナイフで外側の黄色い皮を薄くむきます。
すると、アルベドと呼ばれる白い綿のような部分(厚さ1センチ近く)が顔を出します。
次にそれを左手に持ち、ナイフを使って実をそぎ落とすのです。
ちょうど、「ワンパクでもいい、たくましく育ってほしい」と言いながら
ハムをナイフでそぎ落とす丸大ハムのCMをイメージしてもらうと、想像しやすいでしょうか。
といっても70年代のCMだか伝わらないかな…。
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この時、アルベドと実の部分が1:1になるようにそぎ落とすのが、
生粋の宮崎県人だと知人は言っていました。
独特の酸味がアルベドで緩和される、絶妙のバランスらしいのです。
私もやってみましたが、このそぎ落とす作業がなかなかうまくいかない。
ナイフの切れ味が悪いのか実がぐじゃぐじゃになってしまい、
せっかくの果汁がすっかり流れ落ちてしまったりします。
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こんな手ごわい果物がなぜ学校給食に出るのか。
小学生はどんな気持ちでアルベドを口にするのか。
それに、何処かの国の人の名前みたいな「アルベド」という響きも日本的じゃない。
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いやいや、小学生にとってアルベドは、アニメ「オーバーロード」に登場する
キャラクターとして身近な存在だという声を聞きました。
調べてみるとアルベドは「アインズ・ウール・ゴウン」という伝説的なギルドの本拠地で、ナザリック地下大墳墓の守護者を統括している最高位の悪魔、という設定らしいのです。
あれっ、こっちのほうが手ごわい! と、思ってしまいました。
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