風塵社的業務日誌

日本で下から258番目に大きな出版社の日常業務案内(風塵社非公認ブログ)

細い路地から

2013年04月24日 | 出版
仕事の件で、Xさんから来てほしいと連絡があり、某日、都内某所にうかがうことになった。しかし実は、わざわざ小生が足を運ばなければならないほどの理由がわかっていない。Xさんにはゲラをすでに送付してあり、事務的には、そのゲラに朱を入れてこちらに返送してもらえれば、それでいいだけの話なのだ。
しかし、一度、そのXさんのところを見学したいと思っていた。そのため、来てくれと言われたら、喜んで「行きます」と答えるに決まっている。Xさんは小生とはちがう世界に住んでらっしゃる方なので、それがどういう空間なのか体験してみたかったのだ。
そこで某日、都内某所にうかがうことにする。久しぶりにやってきた某駅。確か駅前にバス通りが走っていて銀行があったよなあと思っていたら、大通りも銀行もない。あれれ?ここはどこ状態になってしまった。
一応地図を持ってきたので、それを見て目的地に向かうことにする。しかし、なんだか雰囲気がおかしいなあ。住居表示と地図をよくよく見比べてみたら、反対方向に歩き出していることに気がついた。
あわてて駅にもどり、小生が出たのとは反対側の改札方面に向かう。すると、あった、あった。バス通りがあり、銀行もある。以前来たことのある光景に出くわすことができた。
そのまま商店街に入り、このへんかなというところで目的地を捜してみるが見当たらない。住居表示は合っているのにどうしてなのかなと考えることしばし。要するに、目指す建物の反対側にいたというわけだ。
細い路地から目的の建物の表側に回ってみる。すると、某横断幕が垂れ下がっていて、一目で目的地とわかるようになっていた。な~んだ。しかし、入り口がよくわからない。建物の前は殺風景な砂利敷きで、男が二人その前で立っている。
塀に囲われている一角に入り口らしきものがあったので、ああ、ここだと、そこに向かって歩き始めた。すると、その立っていた男が小生に向かって話しかけてきた。
「こちらに御用があるんですか?」
「……」
彼らがどういう連中かわからないので、つい無言になる。彼らは顔にマスクをしているけれど、ずいぶんと若そうだ。
「よければ、お名前をうかがいたいんですが」
「いや、やめときます。ところであなたがたはどちらさん?」
「○○○○○です」
再び、な~んだ、そういうことか。彼らは無視することにし、入り口のインターフォンを押そうとしたら、これまたよくわからない機械で、どこを押したらいいのか、一瞬躊躇する。暗証番号用のふたを開けたり、間抜けなことをしているうちに、ようやく押すべきボタンがわかる。
押すと「は~い」と声が聞こえたので、「某時に××さんに約束している者です」と答える。「お待ちくださ~い」と聞こえてくる。
小生、気の弱い人間なので、○○○○○の前で立ちすくんでいるのは、あまり気持ちがいいものではない。ようやく担当の方が現れて、中に入ることができた。
そのまま、Xさんのところに通される。早速、Xさんがあることについて一般論的に話し始められる。小生は内心、「そろそろ締切なんだし、こんなところでゴネられても困っちゃうなあ」と思いながら、お話をうかがう。それでよくよく聞いてみると、Xさんに誤解があったことがわかった。それと、連絡漏れがあったこともわかった。
話の齟齬が修復されたことでお互いにリラックスモードになる。そこは8畳ほどの畳の間で、リラックスして話をしていると、学生の時、友だちの下宿に遊びに行って、どうでもいいようなバカっ話に笑い転げていた時のような気持ちになる。小生がそういう気持になるのは、おそらくXさんの懐の深さなのだろう。
ある件でお互いに意見の一致もあり、来てよかったなあと思いながら、そこをおいとますることになる。帰りがけも、○○○○○の人が話しかけてきた。うっとうしいので、無視して駅に向かうことにする。小生は、先輩がたから「警官に歯を見せてはいけない」と教わっているので、どうしてもそういう対応になってしまうのだ。ちなみに、警察官と○○○○○とは別物である。
その日の夜、社内でウダウダ酒を飲み、家に帰ったら22:00過ぎである。つまんないものを食べたのか、飲んだのか知らないが、お腹をこわしてしまったようだ。帰宅してから風呂に入り、妻にいれていただいたお茶を飲みながら新聞を読んでいたら、くしゃみが出た。
その瞬間、お尻にニュルっとした生温かいものを感じる。やばい!あわててトイレに駆け込む。トイレでは、堰を切ったように液状のものがお尻から出てくる。パンツが汚れてないかなあとチェックしてみるが、たいしたことはなさそうだ。でも、履き替えたほうが精神衛生的にもよさそうだなあ。
ということで、妻には「全然問題ないよ」と言いつつ、少し汚れているかもしれないパンツを洗濯かごの中に突っ込んでごまかすことにした。

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