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ビートルズ/ヘルプ~4人はアイドル

2010年08月29日 19時01分21秒 | Beatles
画像と音声を最新技術で修復したリストア・ヴァージョンにドキュメンタリーなどを収めた2枚組で、確か2,3年前に購入したものだが、未開封のままだったもの。ビートルズの映画といったら、やはり筆頭に来るのは「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」だろうが、ここに何度も書いている通り、カラフルで華やいだ「ヘルプ~4人はアイドル」の方も、この作品後半に横溢する夏のムードとあいまって、本作を初めて観て以来、個人的に忘れがたい作品となっている。

 さて、その修復効果だが、これはもうメインタイトルからして色彩が見事に蘇っている。元々この本作は前作のモノクロに対し、うってかわってのカラー映画ということで、色彩設計もかなり入念に行われたのだろう。テレビやリバイバル上映で観ても原色を多用したカラフルでポップな色彩感は見事な生彩を放っていたが、リストア版で観ると、後半のバハマはもちろんだが、4人が暮らすアパート風な部屋の配色など「本当はこういうものだったか」と感嘆してしまうほどだ。私がこの映画を初めてテレビで観たのは、1971年のことだから、当時のフィルムもおそらく大した状態でなかったろう。故におそらくこのヴァージョンは私がこれまで観た最高の画質なのは間違いない。

 次に音声だが、元々モノラル音声だったは本編を、リストア・ヴァージョンではDTS 5.1chにリミックスにしなおしている。もちろん、「めまい」のようにSEまで立体化しているところまではやっていないようだが、オリジナルのナロウな音質がほぼCD並のレンジ、シャープで粒立ちのよう精細感を獲得しているのは特筆ものだ。あと、いうまでもないことだが、音楽は当然ステレオの効果は絶大でビートルズの音楽もこれまでにく躍動しているし、ケーン・ソーンのスコアの方は全体にかなりいい感じでサラウンド音響化されているような気もする(なにしろ、既成ソースから転用したと思われるクラシックの曲との音質の差がはっきりしてしまうほどなのだ)。

 まずはボーナス・ディスクにはいくつかのドキュメンタリーが収録されているが、メインのものは、たぶん、「アンソロジー」用に集めたソースを流用しているのだろう、珍しいフィルムが沢山出てきて楽しい。関係者では監督のR.レスターはもちろんだが、共演したエリノア・ブロンやヴィクター・スピネッティー出てくる。あとは修復作業のドキュメントや4人の演技にまつわるドキュメントが収録された他、予告編も3つ収録されている。私は初めて観るものばかりだが、本編には登場しないシーンなど含まれており、今や記録としても貴重だ。

 という訳で、ここまで見事に修復されているのなら、当然マスターはHD用に作られているに違いないだろう。ならばぜひこれはブルーレイでリリースしてもらいたいものだ。ハイビジョンで観る本編はさぞ見映えがすることだろうと思う。対象が超大物ビートルズともなると、契約の問題も難航しそうだから、そうそう簡単にはいかないだろうが、これは是非実現を望みたい。あと、当然「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」の方もリストア・ヴァージョンを望みたいものだ。

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