ピーター・グリーン脱退後、残ったジェレミー・スペンサーとダニー・カーワンを中心として作られたアルバム。ピーター・グリーンは音楽面はもちろんだが、精神面でもバンドの支柱だったハズで、収録当時はほとんど解散状態だったらしい。それでも解散しなかったのは契約とかそういう問題だったのだろう。音楽的にはそれまで隠し味という脇役として音楽面を彩っていたふたりはほとんど音楽的指向が対照的だったらしく、前者の楽天的なポティミズム一杯の50年代風味とダニー・カーワンのほの暗い叙情が横溢した曇り空のような楽曲がくっきり分かれてしまっているのは、リーダー不在バンド状況をそのまま音楽化しているようで、興味深いものがある。
アルバムはいきなりジェレミーの「This Is the Rock」がロカビリー調で、グリーンがいなくなったからには、ジェレミーがスライド・ギターで渋くアーシーに決めるのではという期待が粉々に打ち砕かれた大昔の衝撃が懐かしく甦る(笑)。また、「Earl Gray」に代表されるカーワンの「枯木」路線の曲は、当時はぱっとしない楽曲に思えたものだが、今聴くととても味わい深い。いずれにしても、両者の楽曲はけっしてフリードウッド・マックというバンド・ミュージックに昇華することなく混在しているせいで、前作に負けずおとらず、とっ散らかったアルバムになっている。
ちなみにクリスティン・マクビーはこのアルバムあたりではほぼレギュラー・メンバー化しているようでキーボードやバッキング・ボーカルでアルバム随所に顔を出しているのは、次の起死回生の作品といえる「フィーチャー・ゲームス」への胎動を感じさせる部分だ。
アルバムはいきなりジェレミーの「This Is the Rock」がロカビリー調で、グリーンがいなくなったからには、ジェレミーがスライド・ギターで渋くアーシーに決めるのではという期待が粉々に打ち砕かれた大昔の衝撃が懐かしく甦る(笑)。また、「Earl Gray」に代表されるカーワンの「枯木」路線の曲は、当時はぱっとしない楽曲に思えたものだが、今聴くととても味わい深い。いずれにしても、両者の楽曲はけっしてフリードウッド・マックというバンド・ミュージックに昇華することなく混在しているせいで、前作に負けずおとらず、とっ散らかったアルバムになっている。
ちなみにクリスティン・マクビーはこのアルバムあたりではほぼレギュラー・メンバー化しているようでキーボードやバッキング・ボーカルでアルバム随所に顔を出しているのは、次の起死回生の作品といえる「フィーチャー・ゲームス」への胎動を感じさせる部分だ。
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