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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
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LEE RITENOUR / Wes Bound

2007年10月13日 22時14分07秒 | JAZZ-Fusion
 リー・リトナーってなんとなく軟派なイメージがあって、ソロ作品はほとんど聴いたことないんですが、95年頃、当時在籍していたフォープレイでのプレイで、彼にのプレイに対する認識をけっこう新たにしていたところ、どウェス・モンゴメリー・トリビュート的な企画ということで購入した作品です。3曲ほどリトナーのオリジナルが入っていますが、あとはほぼウェス・モンゴメリーのゆかりの曲のカバーとなっています。内容的には良くも悪しくもGRPといった感じであり、ゴリゴリ感の全くない、都会的で洗練され、適度にポップでBGM的なジャズといったところであり、サウンド的にも非常にゴージャスな質感の録音もとてもリッチです。つまりスムース・ジャズですね。

 リトナーのギターはほぼ全編ウェス風なオクターブ奏法や分厚いポイシングで通していますが、これはフォープレイなど近年のプレイでほぼお馴染みになっているので、特に違和感なし。特にオリジナル曲でボブ・ジェームスやハービー・メイソンが参加している曲になると、ほとんどフォー・プレイのスピンアウトのような音になっていますし、やはりこのふたりが参加した「Wes Bound 」「Road Song 」「West Coast Blues」といった有名曲もかなりフォープレイ的なスムース・ジャズになっています。おもしろかったのはオルガン・トリオ+ビッグ・バンドというフォーマットで演奏された「4 On 6」ですかね。「ウェス・アンド・ジミー」のオマージュかもしれませんが、今時なオルガンとリトナーの絡みも楽しく、ジャズ的感興とフォー・プレイ流のスムースさがうまく合体してなか聴き応えかありました。あと、オリジナル曲では「West Coast Blues」の意表をついてAOR風なゆったりとしたアレンジに変身させたありも楽しかったかな。

 という訳で全体としては決して悪くないものの、どこかに突き抜けたようなポイントが欲しかったですかね。アレンジにせよ、ヴァリエーションにせよ、もう少しヘソになるような部分でもあればアルバムの印象もかなり鮮明になったのかもしれませんが、よくも悪しくもスムースに流れ過ぎてしまい、リトナーのギターワークもウェスの曲もそれに埋没してしまったような感じるのは、とどのつまりリトナーの中庸さというものなのかもしれませんが。

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