80年の作品。前回取り上げた「シークレット・エージェント」からほぼ2年振りの作品ということになる。ことコリア自身の名義による作品だけに絞ってみてから、70年代中盤以降、ほとんど乱発といってもいいくらい作品ラッシュだったことを考えれば、2年というインターバルはかなり長いとみてもいいのではないだろうか(もちろんこの間もゲイリー・バートンやハービー・ハンコックとの共演盤なども忙しく出してはいるのだが....)。おそらく、この数年間でコリア流のフュージョン・スタイルというものをやり尽くしてしまい、これから進むべき方向性を模索してし始めてたという事情もあるのかもしれない。
まぁ、そういう意味でこのアルバムは、ワーナーに移籍第1作ということではあるが、70年代中盤以降のコリアの活動のある意味、総集編的な作品といっていいと思う。メンツはこれまでのアルバムに頻繁に登場したお馴染みの面々であり、出てくる音やフレーズもほとんどブランド化しているというか、安心して聴いていられる反面、正直いってモランのボーカルとか、ブラス隊、シンセ・オーケストレーションとか出てくると、「あぁ、またかい....」という感じもある。全体の仕上がりとしては、「シークレット・エージェント」の流れを受け継いだのか、あまりゴリゴリとしたところは表に出さず、比較的口当たりの良いサウンドになっていて、どことなく穏やかな風情があるのはひとつの特徴かもしれない。
収録曲は全部で7つ。1曲目はといつもの序曲風なところと浮遊感のあるボーカルをプラスしたような作品。2曲目はAOR風なフュージョンで、バニー・ブレルのベースがフューチャーされたいかにも70年代後半の香りがする作品。タイトル曲は、シンコペしたリズム・パターンを延々と繰り返しながら、様々なソロを繰り出す、アルバム中ではもっとジャズ的スリリングさある作品となっている。4曲目はスペイシーなシンセ・オーケストレーション、ピアノ、ブレルのベースなどの絡みで進むアブストラクトな作品。5曲目は再びサンバでコリアらしいエレピをフィチャー、6曲目はエピローグのようボーカル作品、ラストはいつもの「バルトーク風にシリアスさ+スパニッシュ調」の大作を自らパロディ化したような仕上がりで、このあたり、本作のフットワークの軽さが良くでているところだと思う。
まぁ、そういう意味でこのアルバムは、ワーナーに移籍第1作ということではあるが、70年代中盤以降のコリアの活動のある意味、総集編的な作品といっていいと思う。メンツはこれまでのアルバムに頻繁に登場したお馴染みの面々であり、出てくる音やフレーズもほとんどブランド化しているというか、安心して聴いていられる反面、正直いってモランのボーカルとか、ブラス隊、シンセ・オーケストレーションとか出てくると、「あぁ、またかい....」という感じもある。全体の仕上がりとしては、「シークレット・エージェント」の流れを受け継いだのか、あまりゴリゴリとしたところは表に出さず、比較的口当たりの良いサウンドになっていて、どことなく穏やかな風情があるのはひとつの特徴かもしれない。
収録曲は全部で7つ。1曲目はといつもの序曲風なところと浮遊感のあるボーカルをプラスしたような作品。2曲目はAOR風なフュージョンで、バニー・ブレルのベースがフューチャーされたいかにも70年代後半の香りがする作品。タイトル曲は、シンコペしたリズム・パターンを延々と繰り返しながら、様々なソロを繰り出す、アルバム中ではもっとジャズ的スリリングさある作品となっている。4曲目はスペイシーなシンセ・オーケストレーション、ピアノ、ブレルのベースなどの絡みで進むアブストラクトな作品。5曲目は再びサンバでコリアらしいエレピをフィチャー、6曲目はエピローグのようボーカル作品、ラストはいつもの「バルトーク風にシリアスさ+スパニッシュ調」の大作を自らパロディ化したような仕上がりで、このあたり、本作のフットワークの軽さが良くでているところだと思う。
音楽大好きの中年男、『daika』ともうします。
とても面白いし、参考になるブログですね。
特に僕の永遠のアイドル渡辺香津美師匠の記事なんて涙モンでした(笑)
また拝見させていただきますね!
私も渡辺香津美は大好きで、
日本のアーティストではずっと追っかけている
ひとりです。先日もMoBopIIIを購入したので
近々とりあげたいと思ってます。
今後もよろしくです。