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DEEP PURPLE / Who Do We Think We Are

2006年03月05日 14時54分06秒 | ROCK-POP
 いわゆる第2期ディープ・パープルの掉尾を飾る1973年の作品。当時のパープルは「イン・ロック」「ファイアーボール」「マシン・ヘッド」というハード・ロック史上に残る作品を連打し、そのピークで「ライブ・イン・ジャパン」という決定打を放つという人気絶頂だった時期でもあり、まさにファン注目の内に発表された新作という感じでした。しかも冒頭に収録された「ウーマン・フロム・トーキョー」は日本絡みのタイトルで、かつショート・バージョンがシングル・カットされたりもして、話題にも事欠かないという作品でした。

 ただ、当時のファンとしては、全体の出来は「いまひとつ」といったところが共通認識だったように思います。当時の私は「ライブ・イン・ジャパン」を発売日に買ったりしていたくらいですから、ある意味パープルには相当入れ込んでいたハズですが、このアルバムに関しては、リアルタイムではついに買わずじまい(「ウーマン・フロム・トーキョー」のシングルは購入しましたが)、2,3年後に友人の購入したの借りてきてようやく聴いたという感じですから、当時このアルバムがいかに地味な評価を受けていたか分かろうかというものです。実際に聴いてみても、なんていうか、「ウーマン・フロム・トーキョー」だけが光り輝いていて、後に続く曲はどれも地味で冴えないといった感じなんですよね。これじゃぁ、盛り下がるのも無理ないと当時納得したもんでした。

 さて、久しぶりに聴く「紫の肖像」ですが、今聴くと案の定いいです。何がいいかって、それはこのグループ感に尽きるでしょう。曲やアレンジの多少クウォリティが低く、バンド内のテンションは降下気味であったとしても、全盛期のパープルがノリが充満していますから、これはもはやパープル云々というより、70年代ロックの最良なノリを捉えた貴重なドキュメントと見るべきでしょう。「ウーマン・フロム・トーキョー」のドラムス、ギター、オルガン、ベースと徐々に楽器が重なっていくイントロのリフなど、「ヴィヴァ!70年代!!」って感じです。
 ちなみに残りな地味な曲でも、「ラット・バット・ブルー」あたりは、これでもうちょっとアレンジがタイトだったら名曲のひとつになったかもしれないと思いますし、オーラスの「アワ・レディ」は、ハードロックというよりは、典型的な70年代ニュー・ロック風な仕上がりで、今聴くと味わい深いです。

 あと、余計なことですし、よく覚えていないのですが、当時のパープルって傑作だすと、次には地味目の作品になるみたいな不文律みたいなものをファンも信じていた節もありませんでしたっけ?。「イン・ロック」の次は地味な「ファイアーボール」だったし、「マシンヘッド」の次はこれでいいんだ、次にはまた凄いのが出る....みたいな(笑)、実際、このアルバムの後が第3期にリニューアルして「バーン」をかっ飛ばす訳ですから、あながちハズじゃなかった訳ですが、これってファンのある種の経験則だったのか、なんか根拠のある噂だったのか、どうだったんでしょうね。

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