私がロックを聴き始めたのは、1972年、つまり中学一年頃だったのだけれど、その前後の日本はいささか遅れてやってきたニュー・ロック・ブームのさなかで、洋楽というよりニュー・ロックとしかいいようがないヒット曲がラジオで沢山オンエアされていた。サンタナの「ブラック・マジック・ウーマン」、 シカゴの「クエスチョンズ67/68」 T.レックスの「メタル・グウルー」、アメリカの「名前のない馬」などなど、今でも懐かしく思い出す。そうした曲の中でひときわ印象に残ったのがチェイスの「黒い炎」だった。チェイスはBST、シカゴに続く「第三のブラスロック・バンド」としてデビューしたのだけれど、先行したふたつのバンドと似たようなブラスのフォーマットでは新味がないと思ったのか、トランペット4本という思い切った編成で勝負に出て、それが見事に図に当たりスマッシュ・ヒットになったのがこの曲なのだった。
そのイケイケなノリで最初からハイトーンなトランペット群が豪快に鳴り響く様は新鮮そのものだったし、ほとんど下世話なほどにやみくもに突撃していくような曲調も痛快そのもので、特に後半のたたみかけるような展開からサビで一気に上りつめるようなめまぐるしい進行は、当時小六か中一くらいだって私の耳にも、「こりゃカッコよすぎる」と感じさせたものだった。おまけにラストについたジングルのようなリフがこれまた、とてつもなくカッコ良く、この曲にダメ押しのような魅力を与えていたと思う(確か当時のTV番組でこのパートを実際ジングルのように使っていた思うし、記憶によれば和田アキ子もこの曲けっこう歌っていた)。そんなあまりにカッコ良いヒットに釣られて、私はこのチェイスのデビュウ・アルバム、そしてそれに続くセカンドも購入したのだが、どうも「黒い炎」のようなカッコ良い曲にはついぞ出会えず、その頃ブラスロックとかいう余計な知識をどこかで仕入れてきた私は、チェイスよりもっと理知的で一流っぽいBSTの方に夢中になってしまってしまい、このチェイスの2枚のアルバムは早々とハンターに売り飛ばしてしまったのだった。
ただ、「黒い炎」のカッコ良さはやはり忘れられない。数年前によーやっとソニーからこのアルバムがCD化されたと聞いて勇んで購入してきて、ほぼ30年ぶりに聴いてはみたもたものの、やはり「いいのは「黒い炎」だけ」という感じで、オレにとってはチェイスってやっぱ二流バンドなんだよなぁ....などと考えないでもなかったのだが、先日、これまで入手困難だった彼らの三枚のアルバムが2枚に収まったアメリカ盤を入手できたのを幸いに、今一度、これを聴いてみたところ、これがなかなか良かったのである。とにかく改めて聴くと、今まで見えてこなかったところが聴こえてくるというか、いろいろ発見があるのだ。
まぁ、このあたりについて、あまり詳しく書く気はないけれど、要するにビル・チェイスはこの時点でジャズ畑のベテランだけあって、このアルバムは商売としていろいろな要素をとりこんでいたということだ。このファースト・アルバムに濃厚なジャズ・ファンク色は通俗的というよりは、むしろマイルスの「オン・ザ・コーナー」とかああいった路線と少なからずつながりが見えてくるし(マイルスといえば、アルバム冒頭は明らかに「ビッチズ・ブリュウ」のエコーだ)、子細に聴けばBST的なテクニカルさも十分研究していたところも感じられ、このアルバムは知的な産物だったことがわかって楽しくけたというところだろう。そんな訳で、発売以来35年、このアルバムをこんなに楽しめのたは、個人的には快挙である。やはり人生、待ってみるものだ(大笑)。
そのイケイケなノリで最初からハイトーンなトランペット群が豪快に鳴り響く様は新鮮そのものだったし、ほとんど下世話なほどにやみくもに突撃していくような曲調も痛快そのもので、特に後半のたたみかけるような展開からサビで一気に上りつめるようなめまぐるしい進行は、当時小六か中一くらいだって私の耳にも、「こりゃカッコよすぎる」と感じさせたものだった。おまけにラストについたジングルのようなリフがこれまた、とてつもなくカッコ良く、この曲にダメ押しのような魅力を与えていたと思う(確か当時のTV番組でこのパートを実際ジングルのように使っていた思うし、記憶によれば和田アキ子もこの曲けっこう歌っていた)。そんなあまりにカッコ良いヒットに釣られて、私はこのチェイスのデビュウ・アルバム、そしてそれに続くセカンドも購入したのだが、どうも「黒い炎」のようなカッコ良い曲にはついぞ出会えず、その頃ブラスロックとかいう余計な知識をどこかで仕入れてきた私は、チェイスよりもっと理知的で一流っぽいBSTの方に夢中になってしまってしまい、このチェイスの2枚のアルバムは早々とハンターに売り飛ばしてしまったのだった。
ただ、「黒い炎」のカッコ良さはやはり忘れられない。数年前によーやっとソニーからこのアルバムがCD化されたと聞いて勇んで購入してきて、ほぼ30年ぶりに聴いてはみたもたものの、やはり「いいのは「黒い炎」だけ」という感じで、オレにとってはチェイスってやっぱ二流バンドなんだよなぁ....などと考えないでもなかったのだが、先日、これまで入手困難だった彼らの三枚のアルバムが2枚に収まったアメリカ盤を入手できたのを幸いに、今一度、これを聴いてみたところ、これがなかなか良かったのである。とにかく改めて聴くと、今まで見えてこなかったところが聴こえてくるというか、いろいろ発見があるのだ。
まぁ、このあたりについて、あまり詳しく書く気はないけれど、要するにビル・チェイスはこの時点でジャズ畑のベテランだけあって、このアルバムは商売としていろいろな要素をとりこんでいたということだ。このファースト・アルバムに濃厚なジャズ・ファンク色は通俗的というよりは、むしろマイルスの「オン・ザ・コーナー」とかああいった路線と少なからずつながりが見えてくるし(マイルスといえば、アルバム冒頭は明らかに「ビッチズ・ブリュウ」のエコーだ)、子細に聴けばBST的なテクニカルさも十分研究していたところも感じられ、このアルバムは知的な産物だったことがわかって楽しくけたというところだろう。そんな訳で、発売以来35年、このアルバムをこんなに楽しめのたは、個人的には快挙である。やはり人生、待ってみるものだ(大笑)。
懐かしいですね(こればかり 笑
2流だったのでしょうか。。 うーん。。
私は、「エニア組曲」というギリシャ神話題材盤
大好きで、ハイネックセーターの学者風、
ヒッピー風な人などなど
メンバーの顔写真も眺めると同時にニタニタして
ゼウスの想像絵描いたり
それはそれは、気持ち悪い子どもでした(笑)
そうですか、同じような子どもが居たのですね
あ、チェイスよりもっと理知的で一流っぽいBSTの方に流れたそうですから、ある意味、脱出組みというか、益々といいましょうか。。(大笑)