購入したはいいが未開封のまま放置されていたDVDの「ジョーズ」を観ました。この作品は私が高校生の頃に封切られて、日本でも大ヒットしたスピルバーグの出世作ですが、改めて観てもやはりおもしろいです。ひょっとすると、こと演出ということに関して、その後のスビルバーグって、これ以上の作品ををしなかったのではないかと思えるほどに水際だった演出で、ことに主人公3人が船でサメ狩りに出航してからの中盤~後半は、何度観ても圧倒されます。
例えば、最初にジョーズに遭遇する場面、シャイダーが縄を結んでのほほんとしたムードの中、釣り糸の些細な引きを見逃さず応戦体制に入るショー、シャイダーが縄を結ぶことに成功して歓声をあげると同時に糸がザーっと弾いていくあたりのテンポの良さ。ジョーズが船を横切る場面のスケール感、名場面といわれる夜の船室でのショーの独演会、タルをつけたジョーズとのおっかけっこのスピード感等々、おそらくスピルバーグにとってヒッチコックがそうであったように、スピルバーグ以降の世代にはお手本になったに違いない名場面の連続というべきでしょう。
今でこそこの手のモンスター映画にせよ、ホラー映画は映画会社のドル箱ジャンルですが、70年代中盤はまだまだ安手のB級作品というイメージが強かった訳で、この作品はこうしたジャンルを映画のメインストリームに踊り出さすことに成功した最初の作品といえるかもしれません。その成功の秘密はといえば、こうした超大作を手堅いベテランではなく、ある意味未知数なスピルバーグという若手に委ねたということは英断でした。前述のとおりこの作品のテンポの良さ、スピード感はまさにベテランにはなしえなかったものだと思うからです。
例えば、最初にジョーズに遭遇する場面、シャイダーが縄を結んでのほほんとしたムードの中、釣り糸の些細な引きを見逃さず応戦体制に入るショー、シャイダーが縄を結ぶことに成功して歓声をあげると同時に糸がザーっと弾いていくあたりのテンポの良さ。ジョーズが船を横切る場面のスケール感、名場面といわれる夜の船室でのショーの独演会、タルをつけたジョーズとのおっかけっこのスピード感等々、おそらくスピルバーグにとってヒッチコックがそうであったように、スピルバーグ以降の世代にはお手本になったに違いない名場面の連続というべきでしょう。
今でこそこの手のモンスター映画にせよ、ホラー映画は映画会社のドル箱ジャンルですが、70年代中盤はまだまだ安手のB級作品というイメージが強かった訳で、この作品はこうしたジャンルを映画のメインストリームに踊り出さすことに成功した最初の作品といえるかもしれません。その成功の秘密はといえば、こうした超大作を手堅いベテランではなく、ある意味未知数なスピルバーグという若手に委ねたということは英断でした。前述のとおりこの作品のテンポの良さ、スピード感はまさにベテランにはなしえなかったものだと思うからです。