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夢のホワイト・クリスマス/various artists

2006年12月02日 23時04分03秒 | JAZZ
 昨夜はシナトラの「レット・イット・スノウ」で終わってしまいましたけど、他の曲について少し書いておきますか。アルバム全24曲で、1曲目がビング・クロスビー、最後がシナトラのそれぞれ「ホワイト・クリスマス」という洒落た構成になってます。クロスビーの「ホワイト・クリスマス」は、いわずとしれたこの曲の元祖というか、42年映画の劇中歌としてこれを歌って、一挙にスタンダード化させてしまった当時のメガトン・ヒットですが、現在聴くと、黄金時代のアメリカ的としかいいようがない、モダンなオプティミズムとある種保守的な倫理観が入り交じったムード満ちあふれていて、まさに絵に描いたような「暖炉を囲むアメリカ家庭のクリスマス」ってなノスタルジックなムードがいい感じです。クロスビーの声は「ベルベットのような」と形容したくなるような、シックな気品があって、聴いていてこちらの緊張をときほぐすようなやすらぎがあるのがすばらしい。

 一方、クロスビーの次に世代に当たるシナトラの同曲は、基本的にクロスビー的なムードを踏襲しているものの、もう少し優男の2枚目風な細身なところがモダンな感じがします。オーケストレーション(編曲はネルソン・リドルかな)も、50年代のスタンダード・ポーカルの典型的なアレンジになっていて、ジャズ・オーケストラ的ところもこれまたモダンといったところでしょうかね。そんな訳で、個人的にはシナトラの歌の方が自分の守備範囲の音楽という感じで、身体に馴染むという感じかな。
コメント (1)
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