西洋音楽の歴史を新書のヴォリームで概観してしまおうという大胆な試み。基本コンセプトとしては、その時代に活躍したエポック・メイキングな作曲家を取り上げて、点描的に歴史を俯瞰するのではなく、各時代の作曲家の背景にあったもの、あるいは同時代の作風もキャラクターも違う作曲家に共通の時代の匂いのようなものを読み取っていくという感じになると思う。
私にはこの作者のような知識も文才もないが、当ブログではある意味そういう切り口で音楽レビュウしてきたところもあるので(ないか-笑)、こうした切り口で音楽を眺めていくのは、非常に共感できたというか、「待ってましたぁ」という感じであった。なにしろこういう本はこれまでありそうでなかったのである(指揮者についてはこの手の文章を柴田南雄がかいていたような気がするが)。
ただ、まぁ、いかんせん新書の中でもそう厚くない分量にグレゴリオ聖歌からミュージック・セリエルあたりまで収めているため、肝心のロマン派以降はやや駆け足になった感もなくはない。ロマン派の名状しがたい感情のようなものと時代的な文化の相関関係や19世紀末から20世紀初頭にかけての状況など、などもう少し筆ほついやしてもよかったとも思う。
私にはこの作者のような知識も文才もないが、当ブログではある意味そういう切り口で音楽レビュウしてきたところもあるので(ないか-笑)、こうした切り口で音楽を眺めていくのは、非常に共感できたというか、「待ってましたぁ」という感じであった。なにしろこういう本はこれまでありそうでなかったのである(指揮者についてはこの手の文章を柴田南雄がかいていたような気がするが)。
ただ、まぁ、いかんせん新書の中でもそう厚くない分量にグレゴリオ聖歌からミュージック・セリエルあたりまで収めているため、肝心のロマン派以降はやや駆け足になった感もなくはない。ロマン派の名状しがたい感情のようなものと時代的な文化の相関関係や19世紀末から20世紀初頭にかけての状況など、などもう少し筆ほついやしてもよかったとも思う。