COVID-19変異株の報道が連日賑やかである。PCR検査の際に遺伝子分析もするので変異株が分かる。実際に存在する変異株は1万種以上もあるらしい。その中でも感染の猛威を奮っているのが、イギリス型、南アフリカ型、インド型、カルフォルニア型である。インド型は南アフリカ型とカルフォルニア型の二重変異、即ち一つのウイルスでありながら異なる二つのウイルスが合体したような株である。二つの性質を有する。これはあたかも人間の血液型、A,B,AB,O型と似ている。AB型はA型とB型の両方の性質を有し、独特の性格を有する。今も血液型で性格を知るという話が人気であるが、COVID-19インド株もまたそういう感じである。
なぜ、ウイルスの変異はその増殖と生存に予想外の変異を行えるのであろうか。人の細胞に入り込み増殖する、その際に白血球やワクチンのような敵対するものに負けないように変異を行う。報道ではウイルスの変異は増殖の時のコピーミスと言われている。なぜ「ミス(誤り)」なのであろうか。生存をより確実に強力に進めるための変異を「ミス」と表現するのはおかしい。広く生物の遺伝に関して突然変異と言われているものだ。「ミス」ならばその種が衰退か消滅する方向へ進んでしまう場合ならば、その表現は正しい。このウイルスの変異は微生物のような細胞を有するものよりもはるかに単純な生き物であり、しかも脊椎動物のような脳という思考と指令の組織を持たない。DNAという遺伝子があるのみであるのに、まるで脳が指令しているような生存のためのより強力な体に変異を起こすのである。ここに生命の不思議が存在する。神秘がある。単純だからと言って決して馬鹿にできない。現に高級な脳を有する人類がこれだけ危機に立たせられて右往左往させられているのだ。
「人類がウイルスに克った記念としてのオリンピック」という話を聞いた。そんなものか?オリンピックとはそんなに高貴なものなのか。単純生命体ウイルスの変異には驚嘆すべき生命の神秘と原則がある。それを恐れ畏敬し且つウイルスとの共存を願って妥協の道を探らねばならない。ワクチンなのか、特効薬なのか、本来備わっている免疫力の強化なのか、よく分からないが、謙虚な気持ちで防疫に励むことが大事であると思う。
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