”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

在来のもち米 金太もち

2013-10-17 09:42:38 | お米 

東京から「野菜の学校」の皆さんが、

静岡の在来作物の視察にお見えになりました。

そこで、私も急遽、参加させていただくことに・・・。

 

訪れたのは、静岡市千代田の田んぼ。

Img_7883

静岡刑務所の南側、

交通量の多い北街道の南に、

こんな田んぼが広がっているなんて!!

 

 

ここで、私たちは清水のもち米、

金太もちを見せてもらいました。

Img_7880

 

金太もちは、静岡市清水区吉川で、

昭和20年代に伴野金太氏が

畑に生えていた稲穂を見つけ、水田で作り始めたものです。

 

今、静岡市で金太もちを作っているのは

この田んぼの持ち主である青木さんお一人だけ。

 

作られなくなった理由は

 ①収穫時期が他の米より遅いので、

   鳥に食べられてしまうことが多い。

 ②丈が高いので倒れやすい。

 ③米の「肌」が汚いので、品評会で良い評価が得られない。

という、このもち米の特徴に加え、

 ①お餅の消費量が減った。

 ②もち米の価格が安定しない。

 ③もっと作りやすい品種の登場

 ④米を収穫した後のわらで、正月飾りを作る家が少なくなった。

という社会の変化も挙げられます。

 

 

Img_7881

 

金太もちは、粘りが少ないので、

単独で使われるよりも、

他の米と混ぜて使われることが多かったようです。

 

そんな作りにくい金太もちをなぜ作り続けるのか?

それは、この金太もちを通じて、

私たち日本人の食生活や習慣、伝統行事の変遷を

伝えていきたいからではないでしょか?

 

生産者、青木さんのお話を伺っていると、

在来作物は、守るべき文化遺産だと思えてきます。

 

コメント
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