野菜ソムリエ仲間のまっちゃんから、
京都、老松の夏柑糖というお菓子をいただきました。
くりぬいた夏みかんの中に、果汁と寒天を流しこんだ
とても上品なお菓子です。
1/4 の大きさに切って、いただきます。
夏みかん特有のほろ苦さと果汁の爽やかさを
決して邪魔しないシロップの甘味。
ひとつ、ひとつ丁寧に作られていることに
感謝したくなるお味です。
この夏柑糖の材料である夏みかんですが、
酸味の少ない改良種、甘夏に移行する農家が増え、
昭和40年代頃から生産量が減少しています。
2005年以降は、統計にすら載らなくなりました。
この夏柑糖は、わずかに残った山口県の萩、和歌山の
一部の農家さんのご努力によって作り続けられています。
子供時代の夏のおやつは、
夏みかんの果肉に砂糖をかけ、冷蔵庫で冷やしたものでした。
酸っぱくて、子供には苦手だった夏みかんも、
こうすれば、おやつの時間が待ちどおしくなりました。
おばあちゃんは、私の傍らで
夏みかんに重曹をつけて食べていました。
そんな昭和の夏まで思い出させてくれる夏柑糖。
まっちゃん、ごちそうさまでした。