UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

トランプさんが大統領になるぞ、大変だあ大変だあと大騒ぎのようですが・・・・

2016-11-10 01:00:40 | 日記

とうとうトランプさんが大統領選に勝ってしまいましたね!

トランプ大統領の出現に、米国のメディアはどうなのか知りませぬが、日本のメディアは予想外の結果に大騒ぎ、今後アメリカの政治はどうなるか分からない、大変だあ、大変だあと、ついでに日本も大変だあと、まるでゴジラが出現したかのような騒ぎぶりです。

確かに、トランプさんの選挙期間中の発言に過激なものが少なからずあるのですが、果たして彼は自分が発言したことをどれだけ実行に移すでせうか?実際にどれだけ実行することができるでありませうか?

米国の大統領は米国の政治制度の中でどのような存在であるのか、トランプ氏は大統領になったら果たして、その言葉どおりの自由に振る舞うことができるのか、という問題について、今年の3月末にニューズウィーク(日本語版)が論じています

このニューズウィークの記事については、実は4月3日の日記にすでに一度書いているのですが、ほんとうにトランプさんが当選してしまいましたので、復習の意味で、手抜きで申し訳ありませんが、この記事を以下に再録しておきます。(4月3日の日記は以下のサイトをご覧ください)
http://blog.goo.ne.jp/ugugggi/d/20160403

《もしもトランプが大統領になったら:同誌ワシントン支局長マシュー・クーパー》

クーパー記者は、リベラルなワシントンポストがトランプをファシストに例えているけれどもと断ったうえで、以下のように書いています

《トランプは乱暴だ。しかし、この困難な時期に大統領にはトランプこそがふさわしいと信じる人も大勢いる。

すべてばかげた話だ。トランプはヒトラーではない。ファシストでもない。ただ「オレのやり方に従うか、さもなければ出て行け」的な、どこか中南米の暴君的なところがあり、民主主義が根付いていない国だったら危ないことになりそうだ。

 彼は救世主にもなれない。強烈な個性と非現実的な政策のおかげで大統領に選ばれても、約束通りの存在にはなれない。だからといって、恐ろしい独裁者になれるわけでもない。

 実際には、トランプ大統領の時代はごく地味になるだろう。反対派や政策をつぶすロビイストの相手をする一方、議会と国民に法案を売り込むのに腐心する。つまりどの大統領とも同じ平凡な仕事の日々だ。

 トランプは自分の能力と男らしさに自信を持っている。とはいえ、三権分立のアメリカの政治制度には太刀打ちできない。政治学者リチャード・ニュースタットが指摘したように、大統領は本質的に立場が弱く、他の人に自分の望むことをさせるためには、説得の力を使うしかない。

トランプはそうした抑制と均衡を振り切り、アメリカを独裁国家にできるだろうか、無理だ。ファシズムに対する恐れは繰り返し議論されている。

 フィリップ・ロスが、1940年の大統領選で反ユダヤ主義のリチャード・リンドバーグが大統領になり、戦争不介入の立場を取ったためにナチスがヨーロッパを支配するという世界を小説に書いている。

 だが、それはフィクションだ。トランプはむしろ、政治家としての手腕がお粗末で、支持者を失望させたジミー・カーターにようになりそうだ。》

トランプの大統領就任が現実のものとなったいま、この記事をお読みになってみなさんはどのようにお感じになるでせうか?

クーパー記者は、大統領制の下での三権分立が、米国の民主主義の確固とした基礎を成しており、そうした政治制度の下では独裁者の出現は考えくいと指摘しています。米国では、議席を有していない大統領は自分の法案を議会で通してもらうために常に議会対策など関係者への働きかけに腐心しなければならないと彼は指摘しています。

一方、議院内閣制の日本では、行政府の長である首相は議席を持つ与党の代表者でもあるため、形式上は三権分立とはいえ、行政府の長である首相は立法府である議会の与党の長としても、議会で自由に発言し、提案を行い、議会に直接的に影響を及ぼすことができます。つまり日本の議院内閣制においては、米国の大統領制の下での三権分立ほどには立法府と行政府は分立していないのではないかと考えられます。

ですから、米国における三権分立に関するクーバー記者の指摘がどの程度的を得たものであるか正直申し上げたGGIにはわかりかねるのですが、彼の指摘が大筋において正しいとしますと、場合によっては、議院内閣制のほうが独裁的な政治を生じさせる可能性が大きいと言えるのではないでせうか。

最近の、国会などにおけるアベ君の振る舞いを見ておりますと、日本の三権分立危うしと感じるのはGGIだけでありませうか・・・

今日の写真はニューズウィークの表紙です。よろしければクリックしてご覧くださいませ。

グッドナイト・グッドラック!