UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

よくないことって続くんだよなあ、今日あたりが危ないとは思っていたけれど・・・

2015-12-19 00:41:52 | 日記

夫婦同姓は合憲との最高裁判決が下ったその同じ日に、「放射能なんかに汚れた危険なゴミを勝手にそっとどこかに黙って捨ててしまってもダンマリを決め込んでいてよろしい」という最高度の超トンデモ決定を最高裁第3法廷が下したことを一昨日の日記に書きました

 そして昨日、お昼近くになってGGIはヘンな予感がいたしました、もう今年も終わりに近づいたし、それに今日は金曜日だし、このあたりが危ないんだよなあと思い、テレビのスイッチをいれて正午前にニュースを流すNHKBS1にチャンネルを合わせておきました

 やがてニュースが流れ始めました、アナウンサーがトップニュースを伝えます、案の定でありました、GGIの悪い予感は的中していました

「法務省は、今日の午前二人の死刑を執行しました。一人は裁判員裁判で判決を受けた死刑囚です。20095月に裁判員裁判が始まって以来、初めて市民が判断した死刑囚に刑が執行されました・・・」

 GGIは死刑に反対しています。死刑は近代法の理念に基づく刑罰ではなく、どうみても被害者に代わっての国家による復讐あるいは報復であるからです。時代遅れの野蛮な刑罰だからです、どうみても国家による殺人に他ならないからです、ですから現在では世界で140もの国が死刑を廃止しているのです。残りの58カ国のうち昨年実際に死刑を執行したのは22カ国(約10%)に過ぎないのです

 まあGGIの一方的な死刑廃止論はともかく、今日はルポ、題して「死刑執行を司る法務省幹部の会話」であります、今年後半12月のはじめごろの法務省刑事局長と部下の会話です

局長:君、今年はまだ一回しか、一人しか、死刑を執行していないなあ、このまま今年を終えてもいいのかね?

部下:おっしゃる通りです、一年に一回、一人のペースで処刑していたのでは現在いる死刑確定囚は128人(再審を前にして釈放された袴田巌氏を除く)ですから、全員を死刑にするには128年もかかってしまうことになります

局長:そうか、それなら今年中、12月中にできれば複数を執行することにする

部下:わかりました、でも局長、こんどの法務大臣、岩城光英はまだ大臣就任一カ月少々ですよ、大丈夫ですか?局長、この表をちょっとご覧になってください、この10年間の死刑執行状況を示したものです。これを見ますと在任月数が二、三カ月と少ないのに死刑を執行した大臣はほとんどいませんよ、もっとも20088月にひと月だけ大臣をやった保岡興治はわずかひと月のあいだに3人も執行していますが・・・

(今日の写真は朝日新聞1218日付け夕刊に掲載されていた表を撮ったものです、よろしければトクとご覧くださいませ)

局長:まあ法務大臣なんてこの表から分かるように在任期間が短く、おおかたは腰掛気分だから、「そうですか、死刑執行命令書にサインするのがお嫌であればそれでもいいのですけれど・・・でも、それでは日本の治安の全責任を負っている、サルマネの日本版《安全保障会議》や実際には役にも立ちもしない自衛隊なんかよりも実質的に日本という国家の中枢を成している法務省の大臣としての最も重要な職責を放棄することになるんですよ・・・何しろあなたは国民の生殺与奪の権を握っているという意味において総理大臣よるも重要な立場にあるのですよ、それでもいいんですかねえ」などとちょっぴり脅かしてやれば、たいていはいうことを聞くさ、今度の大臣も、すこし時期が早すぎるけど大丈夫さ

部下:そうですか、わかりました。では年内と申しましても執行はいつにしますか、そして人数は?

局長:年内といってもあまり年末ギリギリになるとまずい、以前に仕事納めの前日に執行したことがあるのだがマスコミから叩かれた。もう今年は執行はないだろうと思い込ませておいて、隙を突くようなやりかたは如何なものか、というわけだ

部下:月曜に大臣が執行を命じると、5日以内の執行ですから同じ週の金曜日が執行日というのがこれまで多かったのですが

局長:そうか、そうすると12月の25日が今年最後の金曜日、これでは押しつまり過ぎているから、この一週前の18日の金曜日でどうだ?それと人数はやはり一人では・・・でも三人同時となると、着任から日が浅い大臣が三人も処刑するのかとマスコミが騒ぐから二人だな

部下:わかりました、そのように日取りと人数は手配いたします。ところで局長、ひとつ提案があるのですが・・・

局長:提案?

部下:あのですねえ、局長、これまでに裁判員裁判によって死刑になり刑が確定している者に対しての執行は行ったことはありませんよね、もうそろそろお考えになってはいかがですか?いつまでも裁判員裁判により死刑となった者の執行はちょっとやりにくいなあなどと躊躇して、いつまでも踏み切らないのはまずくはないですか?いつまでも躊躇していれば裁判員裁判の意義を法務省自らが無視することになってしまいませんか?

局長:そうかあ・・・君はなかなかいいことを言うなあ、確かにそうだ、せっかく国民を、市民を死刑制度に巻き込んで死刑に反対させないようにすることを狙っての裁判員制度だからなあ・・・裁判員裁判による死刑判決が下されたものは26人もいて、そのうちの6人は死刑が確定しているのだから、マスコミが少しは騒ぐかもしれんが、このあたりで裁判員裁判により死刑になった者に対して初の執行を敢行することにしよう、君、だれか適切な該当者を選んでくれ

部下:そうですねえ、この死刑確定者のリストからしますと、この人物なんかどうでしょう?この人物、一審の裁判員裁判で死刑、いったん控訴したのですが後に控訴を取り下げ、その結果弁護士は控訴審を続けることを望んでいたのですが、死刑が確定しているのです、

局長:そうかあ、本人自らが控訴を取り下げたのだから、本人は死刑の執行を覚悟している、望んでいるとも言えるからなあ、その人物でいくか・・・

部下:ただちょっと難点があるのです、この人物の場合、特殊な例かもしれませんが、一審のみで死刑が確定してしまっていることです、本来は死刑判決の場合、慎重を期して、できる限り二審(控訴)、三審(上告)を経て死刑が確定するのが望ましいのですが・・・裁判員裁判による一審だけでの死刑確定、そのような人物を死刑にするのですから、その点を関係者は問題にするかもしれないのです・・・

局長:そうだよなあ、日本と同じく死刑制度があるといっても米国では死刑に関する手続きは、人の命を奪うかどうかという問題だから、日本よりもずっと厳しいからなあ、むこうでは「スーパー・デュー・プロセス」と言って、死刑判決に関しては本人が望まない場合でも三審まで行うことが義務づけられているし、被告の弁護費用は公費で負担することになっている、それに制度は違うけれど米国の陪審員裁判の場合、死刑に限っては、多数決ではなく全員一致が必要とされている、たしかに人の命を多数決で決めるのはおかしな話だから米国のやり方のほうが公正と言える・・・・この米国の制度にくらべれば日本の死刑制度はまことに安直やなあ・・・でも、君の言う通りだ、次回の死刑は裁判員裁判による死刑確定者に対する初の執行ということにしよう。でもなあ、この裁判員裁判というシロモノ、出だしからおかしいのや

部下:どこがおかしいのですか?

局長:裁判員裁判の制度、考え出された当初はこういうわけではなかったのや、思い切った規制緩和で訴訟、裁判沙汰が激増することが考えられる、裁判が増える、それに対応するためという話やったんや、ところが途中でおかしなことになって、悪い連中が捻じ曲げて、出だしとは大違い、重い犯罪だけを対象にすることになってしまったんや・・・

部下:その悪いヤツって、局長のことではないんですか?

局長:君、口が過ぎるぞ!ところで君、この会話、盗聴されていないだろうな?

部下:大丈夫ですよ、ここは国家の中の国家、日本という帝国の中枢中の中枢ですから

局長:そうは言っても、死刑執行のたびに抗議声明文を送ってくるGGIというヘンなヤロウ、脳内テレパシー傍受装置というハイテク機器を持っているという噂だぜ・・・

部下:そんな話、ガセに決まっていますよ

(この日記、続くかもしれません)

グッドナイト・グッドラック! 

コメント
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