UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

今日の写真は「芸術」になってしまいそう?

2015-12-12 01:38:17 | 日記

今日の写真は一昨日撮ったものです、まずお手数ですがクリックしてご覧くださいませ

 わが庵の近くのあるプリンスホテルさんです、まことにシンプルな形です、カマボコを立てにした形の総ガラス張りのビル、丹下健三氏の設計、やはりシンプル・イズ・ベストであります

 正面からみますと立体感がきわめて希薄、軽やかで何か大空に浮遊しているような錯覚にとらわれます、巨大な建造物による圧迫感がなく、なかなかステキです

 この写真もなかなかシンプルであり、適当なちょっと気取った題をつければ、たとえば「空」(くう)とか「無」とか、「去年マリエンバードで」とか、あるいは「無題」とでもすれば、ゲージュツ写真になってしまうのではないかとGGIは深く懸念しております

 写真といえば、画家であり「超芸術トマソン」の発見者である、先年惜しくもお亡くなりになったGGIが畏敬しますところの赤瀬川原平センセイの写真、なかなかものでありました、画家の手になる写真ですから写真家の撮ったものと受ける印象がまったく異なるのです、いわゆる写真家による風景写真は美しき光景をひたすら美しく撮ったという印象が強いのですが、赤瀬川氏の写真は美しいものを美しく撮ったと言うのではなく、何気ない光景を画家の優れた色彩感覚と造形感覚で撮ったものです、写真家による写真とはまった異なった絵画的な味わいがありGGIは思わず見とれてしまいます

 赤瀬川氏は何かに書いておられました、

「自分が撮った写真には必ず短い説明文やキャプションのようなものをつけることにしている、そうでないと《芸術》になってしまうから」

赤瀬川センセイはかつて東京オリンピックが開催されるのを目前にして、それでは「世界の人々にリッパなおもてなし」をしようと「ハイレッドセンター」なる組織を結成して、東京の清掃運動なるものを展開し、白衣をまとって銀座の歩道のタイルひとつひとつを雑巾がけするなど一連のユーモアあふれる過激なハプニング(当時はパフォーマンスなどというお澄ましの言い方はしませんでした)を演じたことがありました(センセイは当時の記録を「東京ミキサー計画」と言う本にお書きになっておられます)

そのせいでありませうか、後年、美術館のなかの「芸術」に耐え切れず、街角へと飛び出して超芸術トマソンの発見者となってしまったのですが、そうした人物ならではのなかなか意味深長な、示唆に富む刺激的な言葉であります

 と、以上に記しましたことがGGIが撮りました今日の写真の説明でございます!

グッドナイト・グッドラック!

コメント
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