透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「水立方」2

2008-08-18 | A あれこれ



 北京オリンピック、これからの興味は「なでしこジャパン」女子サッカー。決勝トーナメント進出がかかったノルウェー戦はすごかった。今夜はアメリカとの準決勝だ。

競技施設の情報を探してみると「日経アーキテクチュア」と「THE ARCHITECTURAL REVIEW」に載っていた。

「水立方」についてはあの大空間がどうして無柱で成立するのか、よく分からず霧中であったが、「日経アーキテクチュア 08/11号」に少し情報が載っている。

まず設計はオーストラリアに本社のあるPTWアーキテクツ。アラップというロンドンに本社のある総合技術コンサルティング会社がサポートしているようだ。コンピュータによる構造解析を繰り返して合理的なデザインを追及したという。

内部の熱環境を制御するシステムの概念図が載っている。小さくてよく分からないが2重の外皮の間に空気層が設けてあって、地上近くから外気を取り込んで屋根面から排気・排熱するようになっていると理解できる。

この2重の外皮はそれぞれ2層のフッ素樹脂フィルムでつくられている。2層のフィルムを風船状に膨らませて使っているのだが、その内部にさらに銀色のドットをプリントしたフィルムを使っているのが「ミソ」。ただしそれが内外どちらの外皮に使われているのかは記事からは分からないが銀色のドットで日射を反射させて温室のような水立方の室温を制御しているのだ。

水をモチーフに採って室温の制御にも上手く利用している優れた外皮デザインだと思う。残念なのは「日経アーキテクチュア」にこの技術の詳細についての説明がないこと。「建築技術」あたりで特集でもしてくれないかな。あるいは技術の全貌は公開されていないのかもしれない。

 


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2 コメント

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構造家のオブ・アラップさんですね (shin)
2008-08-19 11:50:32
PTWはまだピンときませんが、技術コンサルとあるのは構造設計家のアラップ氏ですね。レンゾ・ピアノさんやピーター・ライス、ジャン・ヌーベルなどの構造家として広く知られています。
さてこの水立方、屋根や外壁のお掃除が困難を極めているようです。
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メンテナンス (U1)
2008-08-20 21:48:35
|さてこの水立方、屋根や外壁のお掃除が困難を極めているようです。

そうでしょね、オリンピック終了後、競技施設を健全な状態で維持できるかどうか・・・。

コメント感謝します。
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