■ 今年は日本の歴史に関する本を読もう、と思っている。
9月には『「昭和天皇実録」の謎を解く』半藤一利、保坂正康、御厨 貴、磯田道史/文春新書、『地図から読む江戸時代』上杉和央/ちくま新書、『日本の歴史19 文明としての江戸システム』鬼頭 宏/講談社
、以上の3冊を読んだ。
教科書的な本を読み直して、日本史の復習をすることも私には必要だと自覚してはいるものの、「もうそれはいいだろう、読みたい本を読もう」という内なる声に従っている。
『「昭和天皇実録」の謎を解く』
全61巻、1万2000ページにも及ぶ厖大な「昭和天皇実録」の刊行が今年(2015年)の3月から始まっているそうだが(5年かけて全19巻で完結することになっているという)、それを読むことなど到底無理。でもどんなことが書かれているのか覗いてみたい、と思ってこの本を読んでみた。
岩波からも「昭和天皇実録」に関する新書が刊行されている。そちらも読んでみたい。
『地図から読む江戸時代』
江戸時代、あるいはそれ以前から日本人はこの国の姿をどのような視点でどのように捉えていたのか、その変遷が地図から読み取る。
ものごとをビジュアルに表現することに関心がある私にはなかなか興味深い内容の本だった。
『文明としての江戸システム』
江戸時代の文明をシステムとして捉える、という視点。システムを構成する要素として人口、環境、産業、経済、生活を挙げて各章で論じている。
『阿弥陀堂だより』南木佳士/文春文庫
小説はこの1冊のみ。秋になってなんとなくもの悲しい気持ちになると、この作家の作品を読みたくなる。
淡々と繰り返され、流れていく日々の暮らし。
備忘録として毎月1回書いているブックレビュー、今回が115回目。