透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

木の架構 

2007-09-19 | B 繰り返しの美学





 木曽くらしの工芸館(塩尻市)

 建築構成要素の規則的な繰り返しがなぜ美しいのか、昨年はこのことについてあれこれ考えました。これは数学の公理のようなもの。何故平行線は交わらないのかと問うても仕方がないのと同様に、その理由を求めること自体無理なことなのかも知れませんが「脳は秩序づけられた状態を歓迎する」という結論?を得たのでした。

左右対称も繰り返しのパターンのひとつ。左右対称が美しいのは何故か、このことについて藤森照信さんは確か雑誌「モダンリビング」に、人が生まれてまず目にするのが母親の顔、その顔は左右対称。それで左右対称を美しいと思うようにプログラムされているのだ、という「説」を書いていました。母親の顔を好きにならないと困りますから・・・(このことは以前も書きましたが最近このブログを読みはじめた方のために再度書いておきます)。

なるほど!と納得です。私が取り上げている1方向へのリニヤーな繰り返しについてもこのくらい説得力のある説を唱えることができればいいのですが、公理のようなもの、と私は逃げてしまいました。

さて今回は木造の架構。

木構造に精通した方の設計だと思います。