18時20分から予定されていた今夜の停電は、なかなかはじまらない。今夜は、18時からパソコンを切って、さあ、来い、と待った。だが、来ない。きょうは、無しかい、と千葉テレビにチャンネルをあわせて新しい停電情報を待った。
19時00分、それは突然やってきた。予告された時間内、いつはじまるか分からない。これは体に悪い。
放射能のため、なるべく外出は避けたほうがいい、というが、原発事故現場で放水している東京消防庁の隊員のことを思うと、なんだか、この東京の被爆量など、もうどうでもよくなってくる。この闇のなか、街がどうなっているのか、見たい。その好奇心で外套を着て、ニット帽をかぶって、マスクと手袋、懐中電灯を持って外に出てみた。
満月にちかい月光は、うす雲がかかっていても十分夜道を照らす。そのなかを、仕事帰りの人々がたくさん歩いている。不思議な光景だ。電車は動いているのだ。駅構内だけ明かりが点いて、街は闇だ。
街灯も信号も止まっている闇のなか、すべての店は閉まっている。だが、ローソン浦安北栄店だけが営業していた。
浦安駅前の西友も、そこらにあるコンビニも、すべて閉まっている。電車をおりて、自宅に帰る人たちが、なにか夕飯か、おやつを買えるのは、ここだけだ。停電がはじまると、すべての飲食店は、閉店だ。
明かりは、店内の非常灯、そして、なんと入り口に軽自動車をとめて、ヘッドライトで店内を照らしているのだ。これも、なんとも不思議な光景だ。
その薄暗い店内で、レジの前は列ができていた。レジは、3人の店員で、二人が懐中電灯で客の出す商品とお金を照らし、一人がお釣りを出していた。そして、その薄暗いなかでマンガ本を立ち読みしている若い男たちが何人もいた。
停電は、予告より1時間いじょう早く、20時50分に終わった。あすは、停電はない。明後日はわからない。この状態が何ヶ月もつづくことだろう。
米、放射能パニック 隠蔽日本政府にヒラリー激怒 「信用できない」 http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110318/plt1103181529003-n1.htm