一昨日のブログで、わたしは、ノスタルジアという言葉をつかった。その言葉をキーボードに打っている瞬間から、タルコフスキー監督の映画『ノスタルジア Ностальгия』をみたくなった。
(北海道・帯広では、もちろん劇場封切りにならないから、ビデオテープ(まだDVDの時代ではない)を買って、なんどもなんども、何度もみたものだ。そのテープも、放浪しているあいだに失くしてしまった‥‥‥が‥‥)
深夜、近所のtutayaにいったが、もちろん、無い。アマゾンをみると、DVDも品切れだとある。残念。
だが、ネットの時代だ。映像がかならず見つかると検索していると、あった。なんと、『ノスタルジア』のメーキング映像をみつけたのだ。わたしの最も尊敬する映像作家、憧れの、アンドレ・タルコフスキー監督自身の姿がそこにある。タルコフスキー、若い。こんな若いときに亡くなったのか‥‥‥‥。
(この映像の、最初の2分40秒くらいは、無視してほしい)
映画『ノスタルジア』のメーキング映像 http://www.youtube.com/watch?v=RrVaVAdM3T4
わたしが大好きなクリント・イーストウッド監督作品が、大衆小説としたら、アンドレ・タルコフスキー監督の作品は、純文学だろうか。動く映像の作品で、これほど美しい映画をつくった監督はいないだろう。映像と、美しい音のセリフ。そして、静かな音楽。現代の、贅沢な、最高の詩集だ。
先週、北海道立帯広美術館で、写真家・戸張良彦さんのモノクロの作品をみて、その美しさに圧倒された。アンドレ・タルコフスキー、戸張良彦さん、こういう真の職人芸をきわめた人たちがつくる、創造的な、"アートな"世界には、心の底から感動する。