帯広三条高校合唱部は、いまもすごい、今年も全国大会で最高賞を受賞した、と、三条23期・合唱部のkameさんに教えていただいた。全国大会で金賞・文部科学大臣賞を2年連続で受賞しているのだ。これは、ほんとうにすごいことだ。
帯広三条高校合唱部 オフィシャルサイト http://cabin.jp/sanjocc/
第65回全日本合唱コンクール全国大会 審査結果 http://www.jcanet.or.jp/event/concour/2012con-kekka-01.htm
いまの帯広三条高校は、親の家の近所、わたしの散歩道にある。わたしたちが学んだ帯広高女からの旧校舎とはまるで違うが、いまも昔と変わらない女子の制服をみると、なんだか心がさわぐ。(けっして、女子高生趣味とか、制服フェチというわけではない・・・・・・けっして。ただ、じぶんの時代の、わが帯広三条高校の美少女たちを思い出すのだ。ノスタルジーだ)。
白のブラウスに黒のベスト、黒のジャケット、黒のスカートと、ちょっと地味だが、これが理知的な雰囲気で、なかなかいいのだ(理知的な少女が着ると)。なにかあの制服には、帯広高女伝統の知性とプライドを感じる。(もちろん、帯広高等女学校の制服とは違うのだろうが・・・・・・帯広高女の制服は?・・・・・・帯広図書館の中城ふみ子資料室を訪ねてみよう)
三条高校北側の雑木林。
汽車通学の学生が利用するJR西帯広駅。
帯広三条高等学校校歌 http://www.youtube.com/watch?v=6loGIBxh7lQ&feature=related
雨。外を歩く気分じゃない。昼間からビールを開けて、アナ・カロリーナを聴いている。 アナ・カロリーナ Garganta http://www.youtube.com/watch?v=JfZltRl0P2A アナ・カロリーナ Confesso http://www.youtube.com/watch?v=NV0_3ZVpXEc&feature=related
アナ・カロリーナ&セウ・ジョルジ É Isso Aí [The Blower's Daughter] http://www.youtube.com/watch?v=STVAAPAo7B0
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こういう風景のなかを歩いた後は、やはりこの曲を聴きたい。
イブ・モンタン Les Feuilles Mortes http://www.youtube.com/watch?v=kLlBOmDpn1s&feature=fvwrel
『枯葉』は、ジュリエット・グレコのバージョンもすばらしい。ジュリエット・グレコは、マイルス・デイビスのパリの恋人だ。
マイルスは、フランス映画『死刑台のエレベーター』のサントラで、ジャズのジャンルをこえて一躍世界に知られるミュージシャンになった。フランスとの関係は深い。 (話はそれるが、わたしは、『死刑台のエレベーター』のジャンヌ・モローが好きだ。リック・ベッソン監督の『ニキータ』でジャンヌ・モローをみたときも、老いてもカッコいい女性だな、とあらためて惚れたものだ。)
ジュリエット・グレコ Les Feuilles Mortes http://www.youtube.com/watch?v=n9Sfx3c7fR0&feature=related
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完全な車社会の帯広・十勝の人には信じられないだろうが、わたしは、一日3時間から4時間、歩く。
きょうは、帯広の森まで歩いた帰り、スーパーマーケットに寄って、まず3時間歩いた。食材を家において、すぐにまた外にでた。日が暮れると、月が明るくてやたら綺麗なのだ。(こんなに美しい月を見ないで部屋にいるなんて、もったいないじゃないか)。その月を見ながら、また2時間歩いた。
考えごとをするのは、歩くのが一番だ。文章を考えるのも、推敲するのも歩きながらだ。以前は、思いついたアイデアやフレーズを、ICレコーダーに録音しながら歩いたが、ポメラを手に入れたので、いまは散歩途中でみつけた公園のベンチ座ってポメラに打ちこむ。録音を再生して文章におこす手間が省ける。
そんなわけで、きょうは、お買い物3時間と、月光散歩の2時間。5時間の散歩であった。
この町がいいのは、夜空の美しさと、水道水の美味さだ。割って飲むその水道水が美味いから、カルピスがやたら美味い。
住宅街のなかでも、月と星がじつにあざやかに美しい。排ガスのスモッグが少ないこと、そして、水分の希薄な乾燥した大気のせいだろう。大都会のように夜の街が明るくないこともある。
満月は30日。晴れるといいのだが・・・・・・ http://star.gs/cgi-bin/getucal1.cgi
今夜のような美しい月を見たあとは、ドビッシーの『月の光』か、ベートーヴェンの『月光ソナタ』を聴くのがいいかな。
ドビッシー 月の光 http://www.youtube.com/watch?v=-LXl4y6D-QI
ベートーヴェン 月光ソナタ http://www.youtube.com/watch?v=5-MT5zeY6CU&feature=related
あす(28日 日曜日)の、なでしこリーグ16節のテレビ放映は、岡山湯郷Belle 対 INAC神戸レオネッサ。BSフジ、12:50~ 生放送だ。http://www.nadeshikoleague.jp/on_air/
ワールドカップ優勝、ロンドン・オリンピック銀メダルのなでしこジャパン・キャプテン、宮間あやさんがひきいる岡山湯郷は、現在9勝4敗2分の強豪だ。ゴールキーパーは、ロンドン・オリンピックで活躍した福元美穂さん。神戸とは5月に0-0の引き分けだったから、あすは楽しみなゲームなのだ。
神戸のFW・京川舞さんが、今季リーグ中に怪我から復帰できるのか、それも気になるところだ。(5月に負傷したとき、全治6ヶ月と報道されていたから、ちょっと無理か。残念だ。)
日暮れに目覚める、完全夜型生活の老父の、朝飯の支度をおえて、散歩にでる。もう、夕暮れだ。十勝の晩秋、晴れた日の夕暮れは、なにもかも、美しい。
いま一番好きな、散歩の帰り道。遠くにみえるウペペサンケ山を見ながら、昔のことを思い出す。小学6年のとき、両親につれられて、はじめて登った山がウペペだった。以来、中学・高校と山登りにトチ狂ったものだ。高校2年のときは、とくにひどく、毎週のようにニペかウペペに行っていた。(よく親が許してくれたものだ。士幌線の汽車代だってバカにならないだろうに。当時は、そんなことちっとも気にしてなかったが・・・・・・)
近所のスーパーでは、越冬用漬け物の材料の、野菜や調味料や身欠きニシンを売ってる。いまも、昔のように大量に漬け物をつける家庭があるんだ。ちょっと感動した。
晩秋のこういう風景。チロット大根をみると、若かった母が、大根を洗っている姿を思い出す。
コメントを書いていただいた”山親爺”さんが、わが帯広三条高校の卒業生、それも合唱部らしいとわかって、とてもうれしい。帯広三条高校合唱部は、それは、すごかった。(いまもすごいのかもしれないが、それは、知らない)
今夜は、スティーリー・ダンを聴いている。
このスティーリー・ダンのファースト・アルバムは、1972年(昭和47年)の発売。当時レコード屋のアンチャン店員だったわたしの、イチ押しのLPだったのだが・・・・・・あまり売れなかった。立ちんぼの女の子やらの、過激なレコードジャケットのせいかな?
スティーリー・ダン Do It Again http://www.youtube.com/watch?NR=1&v=8uJqoIVC9hI&feature=endscreen
わたしは、ドナルド・フェイゲンの声と歌い方がひどく好きだ。
スティーリー・ダン Reelin in the Years http://www.youtube.com/watch?v=s7V5-O8Zk2k&feature=related
この1977年(昭和52年)発売の『彩 エイジャ』というアルバムは、帯広駅前の、わたしの小さいレコード店で、驚くほど売れた。じっさい、日本のアイドル物の売り上げの比では無かったのだ。(当時の帯広・十勝の若者は、音楽センスがじつに良かったということだろうな)。アルバムジャケットの女性は、2007年に57歳で亡くなった、日本人のスーパーモデルの先駆者、山口小夜子さんだ。 スティーリー・ダン Aja (live) http://www.youtube.com/watch?v=WFKSyP5pNE0&feature=related
ドナルド・フェイゲン I.G.Y.(What a Beatiful Worrld) http://www.youtube.com/watch?v=sogYgHlNnqo&feature=related
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秋が、深い。きょうは雪虫をみた。冬が近い。
ほんとうに冬の到来におびえてる。わたしの記憶にある帯広の冬は、恐ろしい。25年のブランクは大きい。確実にこっちは25年老いたわけだ。あの冬を乗り切る体力・気力があるのだろうか?
それに、ここに戻るまえに長く住んでいたのは、東京湾の最深部だ。毎晩、ディズニーランドの花火が見えるところで、海のすぐそばだ。東京でも(千葉県だが)暖かい地域だ。三多摩地区とは、ずいぶん気温がちがう。外で氷が張ることもまずないくらいだ。冬じゅう畑で小松菜やほうれん草を栽培している。その比較的暖かいところに住んでいても、今年の冬あたりは、『早く春にならないだろうか』と、寒さにこごえていた。ジジイなのだ。
(雪虫の写真は、ブログ『花とサカナの日々』から拝借。http://flowerandfish.air-nifty.com/hanatosakananohibi/2007/10/post_fe94.html )
この町では、外にでると、かならず嫌なことに出会う。きょうは、歩道を歩いていて、インディアン・カレーの駐車場に入ろうとするアンチャンの車に轢かれそうになった。人をひき殺す危険をおかしてまで、そんなに急いでカレーライス店に入ろうとする、その意味がわからない。不思議の町だ。ひょっとして、カレーライスがごちそうなのか? 昭和30年代のように・・・・・・
それに、どうして歩道を歩く、歩行者のわたしが、歩道を横断して駐車場に入る車のジャマにならないように、歩道で突っ立て待ってなきゃならんのだろ。普通は、歩行者が切れるのを待ってから、車が、お店なり自分の駐車場に入るだろ。それが道路交通法だ。“やむをえず歩道を横断するときは、歩行者の通行を妨げてはならない”が、基本中の基本だろうに・・・・・・。
という嫌なことばかりじゃない。きょうは、嬉しいこともあった。長い間ずっと、もし、生きてるあいだに、再び北海道にいく機会があったら、ぜひもう一度、お会いして話をしたいと思っていた人の消息が、やっと昨日わかった。きょう電話で話すことができたのだ。新しい入れ歯ができたら、会いに出かけたいと思う。
レッド・ツェッペリン Whole Lotta Love http://www.youtube.com/watch?v=HQmmM_qwG4k
(ツェッペリンを聴くときは、ぜひ、耐えれるだけのフルボリュームにしてほしい。将来、ジジ・ババになって、難聴になるリスクを負っても、耐えれるだけ最大の音量で聴く価値はある。ジジイ・わたしも、かなり難聴だが・・・・・・難聴ぎみなのは、自分が主催するコンサートのリハーサルで、いつも最前列で居眠りをしていたこともある。二日酔いだ。PAの、やたらでかい音のなかでよく寝られたものだ、おれも)
そんなわけで、母が残してくれたワインを開けて、アデルを聴いてる。
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イギリスが世界に誇る大娯楽映画シリーズ、007ジェームズ・ボンド・フィルムの23作目、12月1日封切りの、『スカイフォール』のテーマソングを歌うのは、アデルだ。
ショーン・コネリーの初代ジェームズ・ボンドがスクリーンに登場して50年、記念すべき作品だ。世界でいま、最高に売れているイギリスの歌姫が、この正月映画のテーマを歌うのは、当然のことだろうな。
アデル Skyfall http://www.youtube.com/watch?v=7HKoqNJtMTQ
アデルのSkyfall は10月5日にリリースされ、すぐにiTunes チャートのトップになっている。
Adele's James Bond Skyfall theme tune gets to top of iTunes chart http://www.telegraph.co.uk/culture/film/jamesbond/9589656/Adeles-James-Bond-Skyfall-theme-tune-gets-to-top-of-iTunes-chart.html
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21 [Analog] |
『アデル21』は、アメリカではLPレコードも発売されている。
アデル Set Fire To The Rain http://www.youtube.com/watch?v=Ri7-vnrJD3k
アデル Rolling In The Deep (Grammy 2012) http://www.youtube.com/watch?v=0ckIulg1DfQ
アデル Someone Like You http://www.youtube.com/watch?v=jCya1yiFFP4&feature=related
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ノラ・ジョーンズを聴いていると、なぜか、リッキー・リー・ジョーンズが聴きたくなった。Chuck E's in Love は、大好きな曲だ。
リッキー・リー・ジョーンズ Chuck E's In Love http://www.youtube.com/watch?v=o-skfqam0-I&feature=related
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リック・ベッソン原案、ピエール・モレル監督の『パリより愛をこめて From Paris with Love』をみていると、強面のCAI捜査官ジョン・トラボルタが、テロリスト追跡の大カーチェイスの最中、ラジオから流れる“Close To You”(邦題 遙かなる影)に、「俺、じつはこの曲、好きなんだ。人には言うな」みたいなことを、テレながらいう。笑ってしまった。
スキンヘッドで、ハチャメチャに粗暴で強い、この映画のジョン・トラボルタに、たしかにメローでセンチメンタルな“Close To You”は、ふさわしくない。しかし、トラボルタのようにハンサムではなく、きわめて凶悪な人相で、スキンヘッドだが、わたしも、じつは“Close To You”が好きなのだ。
この映画のサントラに流れるのは、イギリスの歌手、マット・モンローが歌う“Close To You”だ。マット・モンローのカバーをつかったのは、この映画のタイトル From Paris with Love が、マット・モンローがテーマを歌って大ヒットした、007映画『ロシアより愛をこめて From Russia with Love』のパロディーだからだろう。
YouTubeで、マット・モンロー盤がみつからないが、フランク・シナトラのバージョンが、マット・モンローのスタイルにかぎりなく近いだろう。
フランク・シナトラ (They Long To Be) Close To You http://www.youtube.com/watch?v=Yi9Mlbs6OPM
この曲は、もちろんバート・バカラックとハル・デヴィッドがつくった名曲で、1970年(昭和45年)にカーペンターズのカバーが大ヒットした。だが、オリジナルのレコーディングは、1963年(昭和38年)、俳優のリチャード・チェンバレンだ。
リチャード・チェンバレン They Long To Be Close To You http://www.youtube.com/watch?v=EPdSYxhacY8
このときリチャード・チェンバレンは、テレビシリーズの『ドクター・キルデア』の主演で抜群に人気があった。ハンサムなだけでなく、歌も俳優の余芸の域をこえてじつに上手かった。
『ドクター・キルデア』は、テレビ創成期の日本でも放映されて人気があった。あの時代、『ドクター・キルデア』や『ベン・ケーシー』に感化されて医者を志した若者も多かったのじゃないだろうか。
カーペンターズ Close To You http://www.youtube.com/watch?v=6inwzOooXRU
バーブラ・ストライサンドとバート・バカラックのClose To You が、またいいのだ。
バーブラ・ストライサンドとバート・バカラック Close To You http://www.youtube.com/watch?v=52jkbJrTwBw
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弟の車に乗ると、ノラ・ジョーンズの曲が流れていた。わたしは、レコード屋20年くらいだが、弟は、40年ちかいキャリアがある、レコードの(CDの)仕入れと販売の超プロだ。なにが音楽の本質か、よく知っている。
弟は、わたしが尊敬する、音楽ビジネスのプロフェッショナルのひとりだ。つまり、趣味でも、趣向でもない、仕事として音楽にかかわって、家庭を守り、子供を育てる。生活の手段としての音楽だ。ミュージシャンとはまた違う。その深い知識と感性は、すごい。見事だ。これぞ日本の熟練工かな。
ノラ・ジョーンズ Don't Know Why http://www.youtube.com/watch?v=tO4dxvguQDk
ノラ・ジョーンズは、ラビ・シャンカールの娘だ。ラビ・シャンカールは、インドのシタール奏者。確実に1960年代を代表するミュージシャンのひとりだろう。1967年(昭和42年)のモンタレー・ポップ・フェスティバルにも、ウッドストック・ロック・フェスにも出演している。ビートルズのインド音楽の先生でもある。ジョージ・ハリソンのシタールの師匠だ。『ノルウェイの森』でジョージの弾くシタールが聴ける。 ビートルズ Norwegian Wood http://www.youtube.com/watch?v=KkcRZSdc8us
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近所の鈴木慎一歯科医院で、前歯2本をぬいて、上顎の差し歯をすべてはずした。歯茎の肉がもりあがって型を取り、新しい入れ歯をいれるまで、1ヶ月かかるという。この、歯の無い状態が、1ヶ月・・・・・・すべて自業自得だが・・・・・・暗澹とする。
ガキのとき、永久歯がはえてすぐに虫歯に悩み、二十歳のころにはもう、上の歯のほとんどを失っていた(酔ったすえのケンカで失った歯も多い)。東京にでてきて、何度か差し歯を作りかえてきた。最後の砦の2本で支える差し歯を新調したのは、2年まえのこと。そのとき、「この2本で支えられるのは、そう長くないでしょうね。時間の問題です(すべて無くなるのは)」と、市川市の歯科医にいわれた。
母が死んで、秋が深まって、迫り来るマイナス25度の冬の予兆におびえている。その上に、歯まで失った。気分? 気分は・・・・・・最高だ! クソ。
ドコモのCFのバックに流れる曲、オリジナルは、Let Us Begin Beguine 。ジョン・フィッツジェラルド・ケネディー(JFK)アメリカ大統領の演説をフィーチャーした曲で、日本でもヒットした。
ジョージ・アトキンス&ハンク・レヴィン(Sing Along With JFK) Let Us Begin Beguine http://www.youtube.com/watch?v=4DMURserfvA
帯広の中心街に用があったので、例のごとく、西の町から徒歩でむかった。駅前まで1時間と少しかな。歩いているときが一番、思考の深度が深くなって、いい具合なのだ。つまり、歩行には、目的地に到達するという本来的機能もあるのだが、思索という副産物もまた、捨てがたい。
そうして考えごとをしながら歩いていると、突然、目の前に、軽自動車が車道から歩道に乗りあげた。そして、なんと、わたしの進路をふさぐように駐車するじゃないか。
なんて運転をしやがるんだ、「危ないじゃないか! 歩道をふさいで駐車しちゃだめだよ!」と、わたしは怒鳴った。
すると、あろうことか、運転していたアンチャン(30すぎなのだろうが、わたしにはアンチャン)が、窓を開けて、「勝手だろ!」と叫んだのだ。
勝手? 帯広のドライバーは、おもしろいことをいうね。この町には、道路交通法というものが通用しないわけ。勝手? 勝手? 勝手ね。
わたしは、流浪の貧乏生活のなかで、長いあいだ、首都圏で道路工事とビル建設現場の警備員をやっていた。いわば交通誘導のプロだ。明治神宮前の、表参道のあの人混みの中で、コンクリートミキサー車を毎日数十台、人の流れと車の流れをとめて誘導するという、とんでもない激務を1年以上やったこともある。(わずか8,500円の日当で・・・・・・交通費は自腹だ! クソ)。
神奈川や埼玉や千葉の現場にもよく行ったが、東京都心から離れるほど、ドライバーのモラルのレベルは落ちる(シュミットの文化伝播論のようだが)。わかりやすい顕著な例は、赤信号になっても通過する台数かな。それと、その地域の民度が、よくわかるのは、路上駐車の遵法性かな。
東京23区は、歩道にスクーターも駐めれない。すぐに駐車違反の切符が張られる。わたしが住んでいた千葉県市川市も、隣の浦安市も、バイクを歩道にとめていると、すぐに警官か、交通巡視員が、お金の請求伝票を張っていく。
歩道に乗りあげて駐車している車を注意すると、「勝手だろ!」と逆ギレするのは、帯広くらいじゃないかな、日本じゅうでは。普通は、「ごめんなさい」とか、「悪い、悪い」とか、「いますぐ、移動します」とか、謝るものだが・・・・・・
そんなわけで、その逆ギレ”勝手だろ”アンチャンが、車からでてくるものだと期待したのだが、わたしと目が合ったとたん、視線をそらして、車を移動させた。
わたしの、1ミリ丸刈り、顔じゅう傷あとだらけの、凶悪な面と、目をあわすと、『ジジイ、なにを言ってやがる』という元気が失せたのだろな。
わたしは、この町に帰ってきて、よくわからない“勝手だろ”の、不快なことが多いので、もう、なるべく、外に出ない、人にかかわらないようにしている。きょうは、柏林台の交差点で、おばさんの軽自動車にはねられそうになった。この町では、真っ昼間の横断歩道も、青信号で渡るのさえ命がけだ。
すこしまえのこと。コンビニで、ガラスケースを開けてミネラルウォーターを取ろうとすると、横から手がのびてきてジュースか何かのボトルをつかんだ。あろうことか、あとから入ってきた女が、わたしの後ろから手をのばしてきたんだ。信じられるかい。ガキの客じゃない、二十代半ばの女だ。
普通、コンビニで、飲料水を買うとき、先の客が商品を選ぶのを待って、ガラスのドアが閉まって、そして、自分の番となるだろ。日本の常識だ。ところが、帯広は違う。不思議の町だ。
2ヶ月も散髪してないような頭の、汚い制服の、ヤマダ電機の店員は、初対面のお客のわたしにタメ口で話す。信じられない、こういう野蛮な非常識に、毎日のように耐える。嫌な町だ。
それでも、懐かしい店をみつけ、昔と変わらない、美味いものに出会える喜びがある。きょうは、笑福の、あんかけ焼きそばに感動した。
夕方、5時すこし前、シャッターは開いていたが、まだ全部じゃない。「開店まえのようですが、いいですか?」というと、「どうぞ」というじゃないか。
「あんかけ焼きそば、と、餃子を一人前、持ち帰りで」
「餃子、おひとつは、折りで?」
「いいや、餃子は、二人前にしようかな、します。2つを持ち帰りで」
あんかけ焼きそばは、期待したとおりの味で感動した。この店は、むかし、帯劇という映画館の隣にあって、子供のとき、映画好きの父親に、映画をみたあとよく連れていってもらった。昭和30年代の半ば頃かな。以来、北海道で音楽の商売をしていたころも、帯広では、飲んだくれてたあと、この店の焼きそばをシメにしたものだ。
はじめて、餃子を食べたのも、焼きそばを食べたのも、この、笑福だ。あの、先代のおかみさんが亡くなって、今年、17回忌だ、という。
なぜかこの15年くらい、引っ越すたびにレンタルビデオ屋から5分以内のところに住んでいる。べつに意識してビデオ屋の町内にいたわけじゃない。まったくの偶然だ。今回も、両親の介護のために北海道の田舎にもどると、親の家から歩いて3分とかからないところに、TSUTAYAがある。
今夜は、1991年(平成3年)のリドリー・スコット監督『テルマ&ルイーズ』をひさしぶりでみた。主演は、スーザン・サランドンとジーナ・ディヴィス。スーザン・サランドンは、大好きな女優だが、この作品のスーザン・サランドンが一番好きかな。
テルマ役のジーナ・ディヴィスがまたいい。ジーナ・ディヴィスは、翌1992年の作品、『プリティー・リーグ』のキャッチャー、ドティ・ヒンソン役もじつによかった。
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この『テレマ&ルイーズ』は、“わたし”のベスト・ロード・ムービーだ。あらためて見直すと、さすがリドリー・スコット監督、映像がじつに美しい。リドリー・スコット監督は、二校の美大で絵画とグラフィックデザインを学び、テレビ制作にかかわったあと、コマーシャル・フィルム制作のプロダクションを起こした。映画界に転身するまでに2千本ちかいCFを制作している。
映画監督としては、『ブレードランナー』『エイリアン』の衝撃的な映像で世界を驚かせたものだ。監督する映画の絵コンテすべて自ら書き、レンズ、照明、カメラワークにも精通しているという。職人だ。真の映像作家といえるだろう。まさに、巨匠だ。
この映画、音楽もいい。アメリカ南部が舞台だから、サザンぽいカントリー・ミュージックが全編にながれる。音楽は、名匠ハンス・ジマー。ハリウッド映画の音楽で大活躍のハンス・ジマーだが、ドイツ出身のハンス・ジマーは若いとき、イギリスのバンド、バグルスの大ヒット曲「ラジオ・スターの悲劇」でキーボードを弾いている。
ハンス・ジマー 『テルマ&ルイーズ』サントラ http://www.youtube.com/watch?v=OWkpBQ92p_g
『テルマ&ルイーズ』には、若きブラッド・ピットとマイケル・マドセンがでていて、これがまたいいのだ。
ハンス・ジマー 『パイレッツ・オブ・カリビアン』ライブ http://www.youtube.com/watch?v=xpQ810mA5_A
バグルス Video Killed the Radio Star(ラジオ・スターの悲劇)http://www.youtube.com/watch?v=Iwuy4hHO3YQ
この映像でキーボードを弾いているのが、若きハンス・ジマー。
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マドンナでとりたてて気になった歌はなかったが、映画『プリティー・リーグ』のエンディング、This Used To Be My Playground は、大好きな曲だ。マドンナ自身の作詞・作曲作品だ。
マドンナ This Used To Be My Playground http://www.youtube.com/watch?v=QAjK7tX0hJs