Ommo's

古い曲が気になる

オー・シャンゼリゼ、そして、 Эдита Пьеха

2011-10-31 | 日記・エッセイ・コラム

                    

 なでしこジャパンの川澄奈穂美さんが出演する、カロリーメイトのCM、バックの音楽は、『オー・シャンゼリゼ』だ。

    なでしこジャパン・川澄奈穂美 カロリーメイトCM http://www.otsuka.co.jp/cmt/muchu-no-tochuni/index.html

                        

    ダニエル・ビダル 『オー・シャンゼリゼ』 http://www.youtube.com/watch?v=gOGOK-R-lXA&feature=related

 日本では、『オー・シャンゼリゼ』という邦題で大ヒットした。1970年(昭和45年)のことだ。

オー・シャンゼリゼ~ベスト・オブ・ダニエル・ヴィダル

 日本では、ダニエル・ビダルのフランス語のヴァージョンと、レーモン・ルフェーブル・オーケストラでヒットしたので、フランスのシャンソンと思われているらしい。だが、オリジナルは、イギリスのロック・バンドの曲だ。

 (わたしは、この曲こそ、シャンソンではなく、いかにも60年代のイギリスのバンドらしい曲だと思うが……「オリジナルは、ポール・マッカートニーだよ」といわれても、「あぁ、そうなんだ」、と納得してしまうほど60年代イギリスっぽい曲。と、思う)

    ジェイソン・クレスト Waterloo Road http://www.youtube.com/watch?v=aKYUrxWRLHk&feature=related

 このイギリスの曲に、ピエール・ドラノエがフランス語の詞をつけて Les Champs-Élysées となった。オリジナルのタイトルの、ロンドンの“ウォータールー通り”を、パリの“シャンゼリゼ通り”に変えたわけだ。

 フランス語ヴァージョンは、まず、ジョー・ダシーンの歌でヒットした。1969年のことだ。翌年、日本でもダニエル・ビダルのヴァージョンが、『オー・シャンゼリ』の邦題で発売されて大ヒットした。(ダニエル・ビダル版は、おそらくきっと、日本だけのヒットではないだろうか? このあと、ダニエル・ビダルは長く日本に住んで、日本人と結婚した。いまは、離婚してフランスにいるという)。

           ジョー・ダシーン  Les Champs-Élysées       http://www.youtube.com/watch?v=uA4KihbsISU

      

    ダニエル・ビダル 「天使の落書き」http://www.youtube.com/watch?v=uD-dxgrrzaM

 ダニエル・ビダルは、「天使の落書き」という曲で、日本でデビューした。この曲は、聴くとすぐわかるように、ロシアの曲だ。ロシアのエディータ・ピエーハのヒット曲なのだ。

    エディータ・ピエーハ (天使の落書き)http://www.youtube.com/watch?v=Koegc-csvjI

 (わたしは、外国人の名前をカタカナで表記するとき、できるだけ、今の一般的な表記で書こうと思っている。だがしかし、日本であまり知られてないミュージシャンや、ロシアなどスラブ語圏の人名を日本語のカタカナ表記するとき、じぶんが読む音で、勝手気ままに表記している。これは、てきとうなのわたし流なので、間違いはカンベンしてほしい。ユーチューブなどの映像で、その人を紹介する司会者の発音を、なんどもなんども聴いてみる。で、カタカナで表記するのだが……こんな感じに聴こえるな、と。

 わたしが勝手にカタカナで、『エディータ・ピエーハ』と表記したが、キリル文字では、Эдита Пьеха 、ローマ字では、Edita Piekha と書く)

  


クラシック・ホンダ・シビック

2011-10-29 | 日記・エッセイ・コラム

                                                

 道東道の夕張・占冠間が開通して、これで、札幌・帯広間の高速道路は完全につながったのだろうか?

 わたしは北海道にいたとき、この夕張・占冠の間の林道を走ったことがあった。とんでもない山奥のところどころで、巨大な橋脚のような建造物の工事をみた。不気味な光景だった。あれが高速道路の橋脚だったのか? あれから20数年、なんとも長い年月をかけたものだ。と、考えながら歩いていると、不思議なことがあった。

 携帯電話に、小樽に住む友人から電話がはいったのだ。話をするのは、ずいぶんひさしぶりのことだ。

 「1987年に、車に乗せてもらって通った、夕張と占冠のあいだの、高速道路が開通したよ」という。夕張・占冠間の高速完成を知らせてくれたのだ。

 この高速道路開通の記事は、十勝毎日新聞社のウェブサイトで知っていた。電話がきたときちょうど、むかしその友人を助手席に乗せて、占冠村の林道を走ったときを思い出していたのだ。

 『あれは、1987年だったのか……』と、正確な年を覚えている、友人の記憶力にも驚いた。

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 このときわたしは、10万円くらいで買った古いホンダ・シビックに乗っていた。1970年代終わりころのモデルで、このような小豆色の車だった。(この車とちがって、3doorだったが)。この小さい古い車で、北海道じゅうを走りまわっていた。手に入れた時すでに、走行メーターがひと回りもしたような車だったが、一度の故障もなく、アイスバーンの日高山脈を駆け上って札幌、函館まで走ってくれた。

 そのころ、オートバイは、ホンダのGT400ウイングに乗っていたので、この小さい古いホンダ・シビックの走行に惚れ、すっかりホンダのファンになってしまった。日勝峠のスケートリンクのようなアイスバーンを上るとき、前輪駆動は、じつにたのもしい。このシビックで、その威力をはじめて体験した。

 いつかまた、この小さい、1970年代のクラシック・シビックを手に入れたいものだ、とずっと思いつづけている。

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 このドイツのサイトにある、1979年のシビックは、5,900ユーロで売っているようだ。

                      

    ホンダ・シビック 1979年6月終了モデル  http://www.honda.co.jp/auto-archive/civic/2-3door/1979/line_up.html

    


高速・十勝・札幌 200キロ ガソリン・スタンド無し

2011-10-28 | 日記・エッセイ・コラム

                

 道東道、夕張・占冠間が開通する。しかし、十勝・札幌間の200キロ、高速道路上にはガソリンスタンドがないそうだ。

 冬の、北海道の高速でのガス欠。想像するだけで恐ろしい。燃料がなければ、とうぜん、エンジンが切れダイナモは回らず充電しないから、バッテリーがあがるのは時間の問題、やがてヒーターが機能しなくなる。(それに、バッテリーというものは、温度が下がるほど、どんどん能力が落ちる)。

 まだ明るい昼ならまだしも、厳冬期の深夜、地吹雪の高速道路上でガス欠。携帯で助けを呼ぼうとすると、こういう時にかぎて、圏外だったりする。

   道東道、札幌近郊までスタンドなし 看板で注意喚起(十勝毎日新聞社ニュース)http://www.tokachi.co.jp/news/201110/20111026-0010799.php

   


今夜も、なぜかアリソン・クラウス

2011-10-27 | 日記・エッセイ・コラム

       

 すこし前に、ラジオ番組のS盤アワー、そのDJは、帆足まり子さんだった、と書いた。するとマッキーさんが、「帆足まり子さんの息子さんと友達です。ベーシストで、日曜日に銀座のタクトでライブがあります」と知らせてくれた。バンドは、東京Jajouka (ジャジューカ)。

   東京・銀座タクト http://www.ginzatact.co.jp/tact/index.html

              

 きょう、YouTubeのS盤アワーをチェックすると、帆足まり子さんのご子息のコメントが載っていた。 

   S盤アワー http://www.youtube.com/watch?v=3LACcAHGTg4

                       

ぺーパー・エアプレーン

 今夜は、なぜかアリソン・クラウスを聴いている。若いときは、カントリー・ミュージックがなんだかかったるくて、じじ臭くて、ロックやアメリカのポップスの基礎と知っていても、いまいちノリきれなかったものだ。

 エルビス・プレスリーが歌うカントリーが限界だった。(ガキのときから、エルビスの熱烈ファンだったということもある。少年のころは、エルビス・プレスリー全肯定だから、エルビスが歌うなら、カントリーでもゴスペルでも、なんでも最高だったのだ。エルビスは生きている、とエルビスのコスプレ大会をやってるアメリカ人たちを、ジョークと笑えない。気持ちは、『俺もいっしょだ!』と妙に共感している)。

 いま、ジジイになったせいか、カントリー・ミュージックがひどく心地いい。

    アリソン・クラウス&ユニオン・ステーション Dimming of the Day http://www.youtube.com/watch?v=7AvI1BH4KYo

 この美しい曲 Dimming of the Day のオリジナルは、リチャード&リンダ・トンプソン。

       リチャード&リンダ・トンプソン Dimming of the Day http://www.youtube.com/watch?v=s6kjCd7QRbw

Raising Sand (Ocrd)
    

 アリソン・クラウスは、2007年、レッド・ツェッペリンのロバート・プラントとデュオ・アルバムを発売した。カントリー・ミュージックのビッグスターのひとりだ。歌はもちろんすばらしいが、14歳のとき、天才フィドラーとして鮮烈にデビューしたフィドルの名手でもある。

 フィドルとヴァイオリンは、まったく同じ楽器だ。クラシックで使うときは、ヴァイオリンといい、カントリーやブルースで使うときは、フィドルなのだ。フィドルは、英語、ヴァイオリンはイタリア語。

 だから、ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』は、フィドラー・オン・ザ・ルーフ Fiddler on the Roof となる。

 しかし、ヴァイオリンとフィドルに決定的な違いがある、という。それは、もし、フィドルにビールをこぼしても、だれも怒らない、ということらしい。

             

    アリソン・クラウス&ユニオン・ステーション Stay http://www.youtube.com/watch?v=32_BE6Pf6x0&feature=related

          ブルーグラス・オール・スターズ Bury Me Beneath The Willow http://www.youtube.com/watch?v=jzA68Ohwke4&feature=related

          ロバート・プラント&アリソン・クラウス Please Read The Letter http://www.youtube.com/watch?v=axhLruo9SqA&feature=related

                      

   アリソン・クラウス&ユニオン・ステーション オフィシャルサイト http://alisonkrauss.com/


馬が好きだ

2011-10-26 | 日記・エッセイ・コラム

      

 

蒼ざめた馬 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
       

 「だれにも覚えがあると思うが、この世の不思議のひとつに、ある言葉を耳にすると、それから24時間以内に、なぜかまた、同じ言葉を耳にする、という現象がある」

 と、これは、数日前に紹介したミステリー小説、アガサ・クリスティー『蒼ざめた馬』のなかの文章だ。

 この現象は、日常だから、ジジイになると、たいがい、あんまり驚かない。

    

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 わたしは、馬が好きだ。(競馬はあまり知らない)。アグリ・コタニの社長・みっちゃんと一緒に、美しい馬をもっていたこともある。

 わたしは、Appaloosa という馬が好きだ。

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どくとるマンボウ、逝く

2011-10-26 | 日記・エッセイ・コラム

                

 どくとるマンボウ・北杜夫さんが亡くなった。北杜夫さんは、歌人・斎藤茂吉の子。週刊新潮の『窓際OLのすってんころりん日記』の、斎藤由香さんのお父さん。

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 わたしが中学生のとき出版された、『どくとるマンボウ航海記』(1960年)など、どくとるマンボウ・シリーズは大ベストセラーだった。精神科医のベストセラー・エッセシストだけではない。純文学では、『夜と霧の隅で』で芥川賞を授賞して、そのあと、大作『楡家の人びと』がある。

 北杜夫、遠藤周作、そして、わが敬愛する開高健。わたしたちが中学、高校の多感なとき、バリバリの創作意欲で書いていた、昭和の文豪が亡くなっていく。(野坂昭如さんは健在か?)


秋、戸張さんの写真が冴えてる

2011-10-23 | 日記・エッセイ・コラム

                            

 秋が深まって、北海道・帯広市在住の写真家、戸張良彦さんの作品が、ますます冴えている。

 戸張良彦さんは、東京都品川区で生まれ育った人だ。家業はテーラーという。日大芸術学部写真学科で学び、在学中に渡米。帰国して、復学して卒業し、東京のフォトスタジオでカメラマンをやっているとき、帯広の出版社に招聘された。以来、帯広市にスタジオを持ち、30年以上、北海道を撮りつづけている。

                  

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 戸張さんの、十勝平野の美しい作品だ。朝日をうける柏の紅葉。緑の芽が出たばかりの、秋まき小麦。かなたまで広がる畑の、はるか向こうは、うす紫色の日高山脈、トカチポロシリ(十勝幌尻)の頂きだ。

                    

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 この写真も、戸張良彦さんの作品。農家の壁に吊るされて乾燥される、とうきび(トウモロコシ)など。越冬用の食糧だろうか、来春のための種子だろうか?

 戸張良彦さんの最近の作品は、戸張さんのHPでみることができる。

     戸張良彦さんのウェブサイト http://www.y-tobari.jp/topics/?ct=1

                   


メアリー・ブレア生誕百年

2011-10-22 | 日記・エッセイ・コラム

                         

 10月21日は、メアリー・ブレアの生誕100年ということで、グーグルのフロントページがメアリー・ブレア風の絵になっていた。

 メアリー・ブレア(1911年~1978年)は、ウォルト・ディズニーのスタジオで活躍した画家、イラストレーター。『不思議の国のアリス』などのヒット作がある。

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 2009年には、東京都現代美術館でメアリー・ブレア展が開催された。

ふしぎの国のアリス (ディズニーストーリーブック)

メアリー・ブレア――ある芸術家の燦きと、その作品

シンデレラ (ディズニーストーリーブック)

ピーター・パン (ディズニーストーリーブック)

 東京都現代美術館で開かれたメアリー・ブレア展 http://www.ntv.co.jp/mary/

                     

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S盤アワー、帆足まり子さん

2011-10-21 | 日記・エッセイ・コラム

    

 数日前は短パン・Tシャツの人たちがたくさん歩いていたのに、きょうは、ダウンジャケットの人までいる。急に寒くなった。

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 メガネ屋の店先で、この洗浄器をみると、よほど急いでないかぎり、立ち止まって老眼鏡を洗う。ジジイだ。貧乏人だ。貧乏性だ。タダのものは利用しないと損をしたような気になる。それに、いまはジジイで老眼だが、もともと目がいいので、メガネの汚れがひどく気になる。

 

 

  なぜか、きょう、歩いているとき、『S盤アワー』を思い出した。エルビス・プレスリーの初期の映画のことを考えながら歩いていたせいなのかもしれない。 

 S盤アワーは、ビクターレコードがスポンサーのラジオ番組だ。昭和27年にはじまって、昭和43年に終わった。帆足まり子さんが、曲を紹介した。

 北海道・帯広の、小学生のわたしと兄が、楽しみにしていた洋楽のラジオ番組だった。おそらく、北海道・十勝で、中波で聴ける唯一の洋楽番組だったはずだ。北海道放送(HBCラジオ)だったのだろうか?

 帆足まり子さんがDJだった。帆足まり子さんは、プロのアナウンサーではなく、日本ビクターの社員だったという。オープニングは、ペレス・プラードだ。

     S盤アワー https://www.youtube.com/watch?v=55-MhR0amaE

 S盤アワーのエンディングは、ラルフ・フラナガン・オーケストラだ。

     ラルフ・フラナガン Singing Winds http://www.youtube.com/watch?v=ymepuIQG7S4

 帆足まり子さんは、2003年に亡くなったという。

 

 L盤アワーは、CBS、コロムビア・レコードの番組。DJは、園令子さんだった。(ビクターのS盤、コロムビアのL盤の、SとかLとは、それぞれのレコード・メーカーのレコード番号の頭のアルファベットだ。L???、S???というわけ)

   L盤アワー http://www.youtube.com/watch?v=9ZICXhGKgT4&feature=related

 L盤アワーのオープニングは、パーシー・フェイス・オーケストラ。

 

 

                      

 

 

 


青い羊、蒼ざめた馬

2011-10-20 | 日記・エッセイ・コラム

               

 寒い。今夜は、酒の肴に大根を煮た。

 加原一哉さんの句にある“青き羊”が気なる。ネットで調べると、中国の四川省の地名に『青羊 (チンヤン)』があって、老子が青い羊(黒い羊)にのって通った、という故事による地名という。中国には青羊という名のホテルがあり、東京にも中華料理店や画廊に、青羊の店名があった。

 つぎに、blue sheep で検索すると、ギョッとした。まさかの、ほんとうに真っ青な羊の写真があったのだ。

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 いくら数千年、数万年の牧畜の歴史があるといえ、ここまで鮮烈な青色の体毛にする品種改良の技術があるのだろうか? と、不気味に思いながら文章を読むと、青色の染料で染められているようだ。

 青い羊だけじゃなく、赤いのや黄色い羊もいた。

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 青い羊じゃないが、“蒼ざめた馬”という言葉もある。この蒼ざめた馬 Pale Horse に乗ってる騎士が、Pale Rider (ペイル・ライダー)だ。これは、聖書のヨハネの黙示録からきている。

  「………見よ、蒼ざめた馬あり、これに乗る者の名を死といい、黄泉(よみ)これにしたがう………」 ヨハネ黙示録 6章8節

 わたしたちの世代に大ヒットした小説に、B.ロープシンの『蒼ざめた馬 Конь Бледный 』がある。革命前夜のロシア・モスクワで暗躍するテロリストたちの話だ。

 作者ロープシンの本名は、ボリス・サヴィンコフ、ロシアの政治家で作家、そして、エス・エル(СР 社会革命党)のほんものテロリストだ。何人も殺してる。ロシア2月革命後は、アレキサンドル・コルチャーク指揮の白軍に入隊して、政権をとったレーニンたちボリシェヴィキの赤軍と戦った。

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 白軍の敗戦後は、亡命先のパリで反革命活動をつづけ、この『蒼ざめた馬』など小説を書いた。

 1924年、ソビエト政府の陰謀で、ベラルーシのミンスクに誘い出されて逮捕され、ルビャンカ収容所の5階から転落死した。ソ連政府は自殺と発表したが、ОГПУ(OGPU 国家保安部)の将校に殺されたのだ。

 ロープシンの小説『蒼ざめた馬』は、いま読み返すと、メチャクチャおもしろい。若いときは、なんだか深刻になって読んだが、すぐれた文学作品として純粋にたのしめる。いまわたしが、社会主義だの共産革命だの、笑えるだけで、まったく信用してないこともある。むかし読んだ翻訳とちがって、川崎浹(とおる)の訳がじつに読みやすい。

蒼ざめた馬 (同時代ライブラリー)

 

 『ペイルライダー』のタイトルでは、クリント・イーストウッド監督・主演の西部劇がある。アガサ・クリスティーのミステリー『蒼ざめた馬』は、The Pale Horse が原題。

ペイルライダー [DVD]

     映画『ペイルライダー』予告編 http://www.youtube.com/watch?v=ePlyWlhobDU

蒼ざめた馬 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

加原一哉句集

2011-10-19 | 日記・エッセイ・コラム

                 

 わが帯広三条高校・常磐同窓会の同期、橋本くんから『加原一哉 句集』を送っていただいた。加原一哉さんと橋本くんは、北海道の大学で同じ学部だったという。

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     たらの芽と フキノトウ売る ばばふたり

     秋の風 青き羊の ひとり行く

                       『加原一哉 句集』より  

 この句集は、橋本時比康くんの編集・装丁だ。

            


I Will Wait For You

2011-10-19 | 日記・エッセイ・コラム

                 

 

 

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 あみんの『待つわ』がCMで流れる。わたしの世代の「わたし待つわ」は、なんといっても『シェルブールの雨傘』の I Will Wait For You ではないだろうか。

    『シェルブールの雨傘』http://www.youtube.com/watch?v=Zs1NmsA-n-Y&feature=related

 

 この1964年(昭和39年)公開のミュージカル映画のことは、もう何度か書いたが、あみんの歌を聴くと、なぜか、この映画を思い出す。

 2009年、制作45周年を記念して、東京の劇場でデジタルリマスター版が上映されたという。映画館では、高校生と大学のとき、二度みたが、是非もう一度、劇場の大スクリーン、大音量でみたいものだ。

 カトリーヌ・ドヌーブの歌の吹き替えは、ダニエル・リカーリというはなしは以前書いた。その母親、エムリ夫人(アンヌ・ヴェルノン)の吹き替えは、クリスチアーヌ・ルグラン。スイングル・シンガーズのオリジナル・メンバーで、このミュージカルの作曲家ミシェル・ルグランの姉だ。http://www.youtube.com/watch?v=4tobtuW2tU8&feature=related

    スイングル・シンガーズ(クリチアーヌ・ルグラン) Largo (from J.S.Bach Harpsichord Concerto No.5 in F Minor)  http://www.youtube.com/watch?v=LpG648SVPrM&feature=related

                        

 『シェルブールの雨傘』の作詞(脚本)は、監督のジャック・ドゥミ。

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 カトリーヌ・ドヌーブと監督ジャック・ドゥミ。ジャック・ドゥミは、1990年、59歳で亡くなった。

               

 この映画のとき、ミシェル・ルグランは、32歳。 

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 マイルス・デイヴィスとミシェル・ルグラン。ミシェル・ルグランは、現在79歳。

 

シェルブールの雨傘 [DVD]
カトリーヌ・ドヌーブ
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

 


思い上がった平野復興相

2011-10-18 | 日記・エッセイ・コラム

             

 産経新聞とTBSテレビしか報道しないが、野田内閣の閣僚が、また、ごうまんで愚かな失言だ。

 還暦近い、いい歳した公人が、公の場でニタニタ笑いながら口にする言葉ではない。ましてや、担当の震災復興大臣だ。大震災の多くの犠牲者を愚弄する発言だ。と、考える、普通の人間的、常識的感性がないのだろう。民主党の大臣は、どいつもこいつも、なにをかん違いして舞い飛んでいるのか。

 「逃げなかったばかなやつがいた」……いくら高校時代の同級生のことであっても、自然災害で亡くなった人に対して、よくもこんな無神経な言い方ができるものだ。思い上がりのきわみだな。いま、何万人という遺族が、悲しみのなかで、大切な家族を救えなかった自分自身を責めて苦しんでいる。

 「逃げないバカがいた」? ちがう。さまざまな状況で、逃げようとして、逃げられなかったから亡くなったのだ。

 2万人をこえる人たちの、一周忌、新盆さえむかえていないのに、民主党の政治家たちは、ニタニタ笑いで、人の死が、たのしいのか? 

 こんな思い上がったやつが、ありがたくも、わが日本の国務大臣だ。じぶんがどういう立場で、どういう職務で、どれほど発言が注目され影響力があるか、こいつは、まったく考えてない。ということがよくわかる言い草だ。そして、苦悩している被災者にたいして、まったく思慮というものがない。国民をナメきっているわけだ。

                   

    平野復興相  震災犠牲者をバカ呼ばわり  そして、釈明 http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4854730.html

    怒りの被災者「母はバカだから死んだのか」http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111018/dst11101820510011-n1.htm


(If Loving You Is Wrong) I Don't Want To Be Right

2011-10-17 | 日記・エッセイ・コラム

                        

 ロッド・スチュワートが、アルバム『Foot Loose & Fancy Free 明日へのキック・オフ』(1977年)で歌った (If Loving You Is Wrong) I Don't Want To Be Right  は、まずルーサー・イングラムが歌ってR&Bチャートのナンバーワンになった。1972年(昭和47年)のことだ。

   ルーサー・イングラム (If Loving You Is Wrong) I Don't Want To Be Right  http://www.youtube.com/watch?v=nWAUCVbnDUg

I Don't Want to Be Right: The Ko Ko Singles 2

 不倫ソングだ。結婚している男が、妻を裏切って別の女に惚れた。「君を愛することが悪いことなら、俺は、正しく生きるなんて望んじゃいない」と歌う。

 この曲が日本で広く知られるようになったのは、ミリー・ジャクソンのヴァージョンではないだろうか。わたしもミリー・ジャクソンのアルバムで知った。1974年(昭和49年)のことだ。

 ミリー・ジャクソンは、結婚している男とつき合っている愛人(mistress)の側から歌う。「父さん母さんは恥ずかしことだという。友だちは、結婚してる男とつき合っても未来はないよ、という。いいの、誰に反対されても、私は、あなたとの恋に生きるの。それが、悪いことだっていいのよ。あなたは私の太陽なの」というような感じかな。

 ミリー・ジャクソンのヴァージョンは、10分ちかい大作だ。三部構成で、あいだにミリー・ジャクソン自作の"The Rap"というモノローグ(語り)があって、I Don't Want To Be Right  にもどって終わる。このアルバム Caught Up はわたしのレコード屋でも長い間よく売れた。

Caught Up

    ミリー・ジャクソン (If Loving You Is Wrong) I Don't Want To Be Right  http://www.youtube.com/watch?v=8c8cKm4qC9M

 当然、この曲にはカントリーのヴァージョンがある。こういう男女の三角関係は、いかにもカントリー・ミュージックにふさわしい状況なのだ。1978年にはバーバラ・マンドレルのカントリー・ヴァージョンが大ヒットした。

20th Century Masters: Millennium Collection

    バーバラ・マンドレル  (If Loving You Is Wrong) I Don't Want To Be Right  http://www.youtube.com/watch?v=o-wdD8JMY3I