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古い曲が気になる

「悲しいうわさ」も50年前

2018-12-28 | 日記・エッセイ・コラム

年末だ。2018年が終わる。いったい50年前の1968年12月末、アメリカ・ビルボード誌のナンバー1は、何だったのか? 

それは、マービン・ゲイの「悲しいうわさ I Heard It Through The Grapevine」。プロデューサーは、モータウン・レコードのノーマン・ホイットフィールド。

   マービン・ゲイ I Heard It Through The Grapevine  https://www.youtube.com/watch?v=Y7dGdrP3pms

作詞・作曲は、ノーマン・ホイットフィールドとバレット・ストロング。この曲は、すでに前年の1967年12月、グラディス・ナイト&ピップスのヴァージョンがヒットチャートの2位になっていて、スモーキン・ロビンソン&ミラクルズとアイズレー・ブラザーズもレコーディングしていた。作者のノーマン・ホイットフィールドは、大胆にアレンジを変え、自らプロデュースをして1968年12月14日、マービン・ゲイでナンバー1を獲得する。

そしてこの曲は、キング・カーティスのインストゥルメンタル盤、CCR(クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル)のヴァージョンがヒットして、マービン・ゲイ、グラディス・ナイトも含めてなんと五度もHOT100に登場する。

   CCR I Heard It Through The Grapevine https://www.youtube.com/watch?v=wCCfc2vAuDU

   キング・カーティス I Heard It Through The Grapevine https://www.youtube.com/watch?v=t1ct9NEhWKw

その後この曲は、テンプテーションズ、アイク&ティナターナー、ポール・モーリア、エルトン・ジョンなど多くのミュージシャンにカバーされた。

   ロブ・トーマス&ダリル・ホール I Heard It Through The Grapevine https://www.youtube.com/watch?v=DV_nGyjwISk

 

 


『卒業』もまた、50年前

2018-12-25 | 日記・エッセイ・コラム

今年は、ビートルズの『ホワイト・アルバム』、ジミー・ヘンドリックスの『エレクトリック・レディランド』、ジャニス・ジョプリンの『チープ・スリル』が、発売50周年記念ということで、ニューエディションのCDやアナログレコードが再発売になったが、サイモンとガーファンクルの映画『卒業』のサウンドトラック盤もまた、50年前の発売。1968年(昭和43年)の大ヒット・アルバムだ。

マイク・ニコラス監督、ダスティン・ホフマン、キャサリン・ロス、アン・バンクロフト出演の『卒業  The Graduate 』は、日本では1968年6月の封切り。サウンドトラック盤のLPは、ビルボードで7週1位を獲得し、シングル「ミセス・ロビンソン」は、6月1日ナンバー1になった。この映画は、ダスティン・ホフマンをスターにし、サイモンとガーファンクルを広く世界に知られるトップ・アーティストにした。そして、それは1970年の、アルバム『明日に架ける橋』の空前絶後のヒットにつながる。

   サイモンとガーファンクル Sound of Silence https://www.youtube.com/watch?v=4zLfCnGVeL4

   サイモンとガーファンクル Mrs.Robinson https://www.youtube.com/watch?v=9C1BCAgu2I8

 


オオバンか?

2018-12-18 | 日記・エッセイ・コラム

駅の近くの川でバン(鷭)を見た。くちばしと額が白いからオオバンか。オオバンを見るのは初めてだ。北海道で見るバンは、くちばしと額は赤い。

この川沿いで見つけた桜の若木には、まだ花が残っている。

 


『ホイットニー』、そして、デイヴィッド・フォスター

2018-12-17 | 日記・エッセイ・コラム

ホイットニー・ヒューストンのドキュメンタリー映画『ホイットニー ~オールウェイズ・ラヴ・ユー~』が、1月4日、封切りになる。ホイットニー・ヒューストンとケビン・コスナーの共演で大ヒットした映画『ボディーガード』は、1992年の作品。(あれから…… 26年もたったのか………。)

 

『ボディーガード』の主題歌「オールウェイズ・ラヴ・ユー I Will Always Love You」は、ビルボード・ヒットチャートで14週1位にあって、サウンドトラック盤は、世界で4500万枚以上売れたという。

    ホイットニー・ヒューストン I Will Always Love You https://www.youtube.com/watch?v=mK4hweZRU0k

この曲のオリジナルは、カントリーのシンガーソングライター、ドリー・パートンの作品だ。ドリー・パートンのヴァージョンも好きなのだが、映画のサントラ盤のドラマティックなアレンジとホイットニー・ヒューストンの圧倒的な歌唱表現は、見事だ。そのプロデュースは、デイヴィッド・フォスター。挿入歌 I Have Nothing も、デイヴィッド・フォスターとリンダ・トンプソンの作品。

    ホイットニー・ヒューストン I Have Nothing https://www.youtube.com/watch?v=FxYw0XPEoKE

 

巨匠デイヴィッド・フォスターのメジャーなキャリアは、スカイラーク Skylark からはじまる。カナダのバンド、スカイラークの1973年のヒット曲「ワイルドフラワー Wildflower 」は、多くのアーティストにカバーされた。もちろん日本でも発売された。デイヴィッド・フォスターは、スカイラークのオリジナルメンバーでキーボードプレーヤーだった。

    スカイラーク Wildflower https://www.youtube.com/watch?v=c9bJJNUdXEs

    ドリー・パートン I Will Always Love You https://www.youtube.com/watch?v=aDqqm_gTPjc


ロジャー・テイラーのソロアルバムは、ヒプノシスのデザイン

2018-12-13 | 日記・エッセイ・コラム

クイーンのドラマー、ロジャー・テイラーのファースト・ソロアルバム『ファン・イン・スペース Fun in Space 』(1981年)のジャケットは、ヒプノシスの作品だ。ヒプノシス HIPGNOSIS は、1960年後半から80年代前半、ロックが頂点に達した時代に活躍したロンドンのデザイン集団。ピンク・フロイドの『狂気』、レッド・ツェッペリンの『聖なる館』など、その膨大な作品リストに驚く。

ヒプノシスは、クイーンのために仕事をしたことはほとんどなかったが、アイデアはいろいろあって、それを読んだロジャー・テイラーからソロアルバムのデザインを依頼された、とオーブリー・パウエルは書いている。

『ヒプノシス・アーカイヴズ』(2014年 オーブリー・パウエル著 河出書房新社) 


「雨を見たかい」

2018-12-12 | 日記・エッセイ・コラム

CCR(クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル)のスタジオ・アルバム全7タイトルを収めたLPレコードのボックスセットが発売になるようだ。「Have You Ever Seen The Rain」の新規製作ミュージック・ビデオが公開になっている。この曲に「雨を見たかい」と邦題がつけられ、日本でもヒットしたのは、1971年(昭和46年)のこと。

  CCR Have You Ever Seen The Rain https://www.youtube.com/watch?v=u1V8YRJnr4Q

ロッド・スチュワートのカバーがまたじつにいい。

  ロッド・スチュワート Have You Ever Seen The Rain https://www.youtube.com/watch?v=2oX2FSv4Rys


「愛という名の欲望」

2018-12-11 | 日記・エッセイ・コラム

1973年にメジャーデビューしたクイーンが、アメリカのヒットチャートでナンバー1になるのは、1980年のこと。本国イギリスでは、1974年、「輝ける7つの海 Seven Sea Of Rhye」が大ヒットして、メロディ・メーカー誌のバンド・オブ・ジ・イヤーに選ばれている。イギリスで9週間ナンバー1にあった「ボヘミアン・ラプソディ」は、アメリカでは9位に留まった。

「愛という名の欲望 Crazy Little Thing Called Love」が、アメリカのビルボード・ナンバー1になったは、1980年2月。わたしも、このエルビス・プレスリー風の曲が好きだった。

   クイーン Crazy Little Thing Called Love https://www.youtube.com/watch?v=zO6D_BAuYCI

        マイケル・ジャクソン Rock With You https://www.youtube.com/watch?v=5X-Mrc2l1d0

この5位にあるマイケル・ジャクソンの Rock With You は、クインシー・ジョーンズがプロデュースした最初のアルバム『オフ・ザ・ウォール Off The Wall 』からのシングルカット、すでに1月、ナンバー1になっている。作詞・作曲のロッド・テンパートンは、イギリスのファンク・ディスコ・グループ、ヒートウェーブのキーボードプレーヤー。ヒートウェーブの「ブギー・ナイツ Boogi Nights」は、日本のディスコでも流行った。この曲で踊った人たちは、もう還暦過ぎだろうか。マイケル・ジャクソンの「スリラー Thriller」もまた、ロッド・テンパートンの作品。

   ヒートウェーブ Boogi Night https://www.youtube.com/watch?v=Z7g6_n7AW8g 

   マイケル・ジャクソン Thriller https://www.youtube.com/watch?v=sOnqjkJTMaA

    

 


大阪ラプソディー

2018-12-09 | 日記・エッセイ・コラム

M1グランプリの審査員の件で上沼恵美子さんが話題になっているが、海原千里・万里の漫才は面白かった。千里・万里姉妹の師匠は、海原お浜・小浜。この動画は、上沼さん18歳のときだ。

   海原千里・万里 https://www.youtube.com/watch?v=GozFX0Tyw_E

海原千里・万里といえば、レコード屋だったわたしは、「大阪ラプソディー」(1976年)のヒットの記憶が鮮烈だ。

   海原千里・万里 大阪ラプソディー https://www.youtube.com/watch?v=V5SjPx4Hmgo

「大阪ラプソディー」がヒットした1976年(昭和51年)は、山口百恵の「横須賀ストーリー」がヒットして、浜田省吾のデビュー曲「路地裏の少年」が発売になった、そんな年。クイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」のシングル盤が発売になったのは前年、1975年のこと。

        浜田省吾 路地裏の少年 https://www.youtube.com/watch?v=yeFEzyYoq0A

       

 


露地でほうれん草

2018-12-08 | 日記・エッセイ・コラム

去年の冬は東京のど真ん中、西新宿に居たせいか、北海道から戻って二年近くたつのだが、そこらの庭先や家庭菜園の光景が、まだまだ新鮮だ。

クリスマスのイルミネーションがにぎやかな12月だというのに、庭にバラが咲いて、ほうれん草や小松菜や春菊や大根の葉が青々としている。散歩途中、家庭菜園にしばらく立ち止まって眺める。『北海道では、今朝、マイナス22度のところがあったらしいが………ここでは、真冬に露地でほうれん草か………日本は広い」、露地でほうれん草、という当たりまえの事に感動する。わたしの感性は、まだ北海道の住人のままのようだ。

 

 

 


オーケストラの「天国への階段」

2018-12-07 | 日記・エッセイ・コラム

クイーンの映画「ボヘミアン・ラプソディ」が大ヒットしているが、ツェッペリンの伝記的映画もつくってほしいものだ。(ビートルズのデビュー前を描いた映画はある。「バックビート Backbeat 」(1994年)だ。初期のメンバー、スチュアート・サトクリフとジョンレノンを中心に出稼ぎの貧乏バンド時代を描いている。スチュアート・サトクリフは、メンバーで最も知的でハンサムだったと言われるが、デビュー前にバンドをぬけ、ドイツ・ハンブルグに戻って芸術大学に入った。だが、1962年、脳出血で急死する。21歳だった。ビートルズが爆発的に売れだすのは、1963年のこと。)

  映画「バックビート」Rock N Roll Music  https://www.youtube.com/watch?v=rgrIj47WeaQ

 

最近なぜか、YouTubeでみつけたスロベニアのオーケストラが演奏する「天国への階段」をよく聴く。クラシック風にアレンジされたツェッペリンが、何とも心地良い。

  Gimnazija Kranj Symphony Orchestra / Stairway To Heaven https://www.youtube.com/watch?v=dR5GN2aPsyY

これを聴いたあと、やはりレッド・ツェッペリンの「天国への階段」を聴きたい。そんなわけで毎日のようにツェッペリンなのだ。

  レッド・ツェッペリン Stairway To Heaven https://www.youtube.com/watch?v=xbhCPt6PZIU

  

  

 

 


「縁は異なもの」

2018-12-06 | 日記・エッセイ・コラム

ノルウェーの少女、アンジェリナ・ジョーダンが What A Difference A Day Makes を歌っている。この曲は、日本で「縁は異なもの」と邦題がつけられ、洋楽ファンなら誰もが知る、アメリカ・ポピュラー音楽史に残るダイナ・ワシントンの名唱がある。アレンジもじつに素晴らしい。1959年のグラミー賞を獲得している。

  ダイナ・ワシントン What Differece A Day Makes https://www.youtube.com/watch?v=OmBxVfQTuvI

原曲は、メキシコ出身の女性作曲家マリア・グレヴェールの作品だ。マリア・グレヴェールは、父がスペイン人、母はメキシコ人。メキシコシティで生まれ、マドリードで育ち、フランスで音楽教育を受け、アメリカ人と結婚して、ニューヨークに住んで作曲をつづけた。What A Difference A Day Makes の元歌 Cuand Vuelve A Tu Lado が発表されたのは、1934年のこと。 

  ルイス・ミゲル Cuando Vuelva A Tu Lado  https://www.youtube.com/watch?v=frrB4lTTpJ4

スペイン語のヴァージョンを聴くと、たしかにこの曲には、ラテンアメリカの抒情があることがよく分かる。

現代のノルウェーの少女は、半世紀以上前のダイナ・ワシントンのヴァージョンをこう歌う。

  アンジェリナ・ジョーダン What A Differece A Day Makes https://www.youtube.com/watch?v=ZSfgCIGd7k4

 

 


アンジェリナ・ジョーダンを知らなかった

2018-12-05 | 日記・エッセイ・コラム

YouTubeで、I Put A Spell On You のカバーをいろいろみていると、Angelina Jordan という未知の名前がある。アンジェリナ・ジョーダン? この子供、なんだろ? と映像をみてブッ飛んだ。この少女の表現が、一番オリジナルの”怪人”スクリーミン・ジェイ・ホーキンスの I Put A Spell On You に近いのじゃないだろか! と。

  アンジェリナ・ジョーダン I Put A Spell On You https://www.youtube.com/watch?v=nwFloCPXzCs

  スクリーミン・ジェイ・ホーキンス I Put A Spell On You https://www.youtube.com/watch?v=PwXai-sgM-s

この子、アンジェリナ・ジョーダン、天才だな、と、YouTubeにある他の動画をみて、その歌唱力に更に驚いて検索すると、すでに世界的に有名で、ノーベル賞受賞式で歌い、去年来日して、大阪・堂島リバーフォーラムで公演をやっている。そのことはテレビの朝のワイドショーでも話題になったようで、どうもアンジェリナ・ジョーダンのことを知らないのは、わたしだけのようだ。http://dsl2017.dojimariver.com/

アンジェリナ・ジョーダンは、4年前、8歳のときにノルウェーのテレビのコンテスト番組に出場してビリー・ホリディのGloomy Sunday(暗い日曜日)を歌い、審査員と観客を驚かせた。その動画は世界中で評判になり、アメリカのテレビ・ショーで Fly Me To The  Moon を歌った。これがまた凄い。

  アンジェリナ・ジョーダン Fly Me To The Moon https://www.youtube.com/watch?v=nBGMQ9Kx9iI 

2017年、昨年の野外フェスで、うれしいことにエルビス・プレスリーのIt's Now or Never を歌ってる。もう”子供”ではなく、何だかすっかり娘さんだ。お客さんが(会場は彼女の地元のノルウェーか)It's Now or Never を一緒に歌っているのも、プレスリー・ファンのわたしとしては、じつにいい感じなのだ。(It's Now or Never の原曲はイタリア・ナポリのカンツォーネ「オ・ソレ・ミオ」)

  アンジェリナ・ジョーダン It's Now or Never  https://www.youtube.com/watch?v=hli1fuk8zQQ

      エルビス・プレスリー It's Now or Never https://www.youtube.com/watch?v=QkMVscR5YOo

  アンジェリナ・ジョーダン オフィシャルサイト https://www.angelinajordanofficial.com/

 

ちなみに、わたしが YouTube でみていた I Put A Spell On You のカバーは、ニーナ・シモン、CCR(クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル)、アニー・レノックス、ブライアン・フエリー、ジョー・コッカー、ジョス・ストーンなどだが、何といっても思い出深いのは、ニーナ・シモンのヴァージョンだ。スクリーミン・ジェイ・ホーキンスのオリジナルは、1956年のリリース、ニーナ・シモンのヴァージョンは、1965年発表だ。高校生のとき、帯広のジャズ喫茶エースでよく流れていた。

  ニーナ・シモン I Put A Spell On You https://www.youtube.com/watch?v=ua2k52n_Bvw

まず、高校生のとき、ニーナ・シモンでこの曲を知って、レコード屋になってCCRのカバーが大ヒットした。その後でオリジナルを聴いた。

  クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル I Put A Spell On You https://www.youtube.com/watch?v=xeXqtzusIU0


さざんか満開

2018-12-03 | 日記・エッセイ・コラム

北海道は雪だというが、近くの公園では、さざんか(山茶花)が満開だ。

元の野生種は、一重で白い花らしいからこれが野生に近いのだろうか。

雪国に育ったわたしは、冬に咲く花のイメージがまったくなくて、子供の頃、童謡の「たきび」の情景が理解不能だった。「たきび」の二番には、さざんかが登場する。

  さざんか さざんか さいたみち 

  たきびだ たきびだ おちばたき

  あたろうか あたろうよ

  しもやけおててが もうかゆい

この「さざんか咲いた道」が、まったくイメージできなかった。『さざんか……とは、何のこと?』

  童謡 たきび https://www.youtube.com/watch?v=IJfY_hEYw9E

 

レコード屋になってからのこと。1982年(昭和57年)、大川栄策が歌う「さざんかの宿」が大ヒットした。演歌・歌謡曲が苦手なわたしの店ではあまり売れなかったが、駅ビル地下のサウンドコーナーではよく売れた。この歌の”さざんか”も、わたしには明解なイメージはなかった。椿に似た花?……その椿がまた、北海道にはない。(北海道と本州、九州、四国ではまるで動植物相が違う。道東では、杉の木は育たない。川に鮎がいない)。

  テレサ・テン さざんかの宿 https://www.youtube.com/watch?v=z7YO2c1pUxY