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有楽町のピカデリー1で、マイケル・ジャクソンの「This Is It」をみてきた。空いているのはスクリーンの前だけ、キャパ800席が満員だった。女の人の入場料が1000円になる水曜日、レディースデーということもあるのだろう、お客の90%以上が女性だ。
映画は、三ヶ月にわたるリハーサルの記録だ。ずい分ひさしぶりのステージのはずだが、ダンスも歌も、すばらしい。とても50才とは思えない。リハでも手抜きがない。まさにプロフェショナルだ。(マイケル・ジャクソンやマドンナのような超一流のシンガー、パフォーマーは、きっと一流のバレエダンサーやマラソンランナーのように、ツアーがない日常も、毎日欠かさず、ダンスと歌のトレーニングをつづけているのだろう)
このリハーサルでは、マイケル・ジャクソンの、シンガーとして、ダンサーとして、パフォーマーとして、そして、人間としての誠実さが、ステージに関わるすべての人たちに伝わって、マイケルへの尊敬が、かれらのプロフェショナルとしての最大の能力を引き出している。ダンサーも、ミュージシャンも、コーラスのシンガーも、マイケル・ジャクソンとおなじステージに立つ喜びと名誉にあふれている。
わたしは、大昔、興行師だったから、レベルもスケールもちがうが、リハーサルの光景は、とてもなつかしい。
それに、ジャクソン5がデビューした1968年、わたしは、北海道の帯広駅前で、レコード屋をはじめた。かってのレコード屋として、マイケル・ジャクソンに対しては、ファンの人たちとは、また違った思いもある。とくに、わたしの、洋楽とフォークソングだけの、小さいレコード屋にとって、貴重な売上だった。生活をささえてもらったのだ。
映画をみていて、マイケル・ジャクソンの歌とダンスに感動して、こみ上げてくるものがあった。そして、帯広駅前のレコード屋での、さまざまなことを思い出して、なんどか泣きそうになった。
This Is It 予告編 http://www.youtube.com/watch?v=cyrkcz7msfY&feature=channel
This Is It で、めちゃくちゃカッコいいリードギターを弾く美女は、オーストラリア出身のオリアンティ・パナガリス Orianthi Panagaris 。1985年生まれだから、24才。若い。
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オリアンティ・パナガリス http://www.youtube.com/watch?v=BXf8oJq049w
マイケル・ジャクソン・メモリアルで、This Is It のシンガーたちと、We are the world を歌うロングヘアー、金髪、サングラスが、オリアンティ・パナガリスだ。黒いドレス、喪服で歌う We Are The World 。悲しすぎる。今年は、嫌な年だった。http://www.youtube.com/watch?v=u39_hHAnxqc&feature=fvw
This Is It のDVDは、1月27日の発売になるそうだ。
This Is It をみたあと、靖国神社にお参りした。五時で門が閉まるので、走るように九段坂をかけあがってきた。
今年は、嫌な年だった。突然、マイケル・ジャクソンが亡くなった。最悪なのは、日本が、国家社会主義政権になったことだ。そして、中川昭一さんが亡くなった。来年、日本の政治は、もっとひどいことになるだろう。
わたしは、『コンクリートから人へ』というスローガンが、好きでない。高層ビルや、橋脚や、ダムや、そういうコンクリート構造物もまた、自然の生物たる人間の作った物だ。それは、蟻塚とおなじだ。
アリが作った蟻塚が、自然であるように、人が作るダムも、高速道路も、また、自然なんだ。
蓮舫は、スーパー・コンピューターも、ロケット開発も、ムダだという。たしかに、ムダだ。ムダと、いえば、すべてが、ムダだ。音楽も、映画も、あらゆるものが、ムダだ。人生そのものが、ムダだ。蓮舫が、正しい。宇宙のなかで、わしらすべて、ムダだ。
蓮舫に仕分けされなくても、わしらすべて仕分けされて、土になる。 すべて、ムダだ。
初詣は、毎年、靖国神社にくる。年のおわりも、靖国神社だ。
勤皇、保守反動、右翼と、非難されることを恐れちゃダメだ。と、わたしは、北海道をでて、つらい仕事をやってきて思った。
左翼、リベラル、人権派、は嫌いだ。緑の思想とか、森のなんとやら、グリーンのほにゃらか、の環境云々のやつらは、好きでない。
わたしは、そっち側にいたこともある。少年末期のころ、大学は、外国語学部ロシア語学科だ。レーニンの話した言葉を学ぶのが、テーマだった。
いま、わたしは、右翼、勤皇、保守、反動、といわれることを、なにも恐れない。
マイケル・ジャクソン、中川昭一さん、悲しい。