東京で春一番が吹いた、とニュースに ある。しかしここは、一日中、雪。雪。雪だ。日本列島は、長い。沖縄でTシャツ・短パンでも、ここでは、酔っ払いのおっさんが凍死する。
25年ぶりに北海道にもどったわたしを歓迎してくれるのか、50年以上まえの、わたしの子供のころのように雪が積もり、そして、あのころのように、ひどく寒い。地球温暖化は、いったい、どうしてしまったんだい?
この北国にも、春は来る。(突然、劇的に春が来て、東京以上暑い、激烈な夏があり、激烈に燃える秋がきて、マイナス25度の、長い、壮絶な冬がある。)
わたしが長く住んでいた、東京(千葉・南行徳)の、2月はじめの近所の公園は、こんな感じだ。2010年に撮影した写真かな。なつかしいね。
2月には、梅が咲く。そして、河津桜が咲く。
これは、浦安市中央図書館の近くの河津桜。いつも、この桜の開花を楽しみにしていた。2月の半ばには満開になる。
わたしが、一番好きな梅は、靖国神社の梅だ。靖国神社の社殿の裏に、小さい梅園がある。その梅の開花を、いつもたのしみにしている。
わたしは、ここのベンチに座って、梅の花をみる。そして、戦場で亡くなった人たちのことを思う。それがわたしの春だった。
わたしは、両親の介護のために、北海道に帰郷するまで、毎週のように靖国神社に参拝していた。地下鉄で、すぐのところだったのだ。初詣も靖国神社だ。(日本の新聞・テレビの、マス・メディアでは報じられないが、正月の靖国神社のにぎわいはすごい。わたしの世代の、団塊ジジイには信じられないだろうが、東京で初詣といえば、明治神宮か、靖国神社なのだ。そしてここ十数年前から、平日でも、20代30代の若い人の参拝者がすさまじい数だ)。
もちろん、靖国神社だから、梅の木のすべてが、英霊の遺族、戦友が奉納して植樹された木だ。
ベンチに座って、梅の花をみる。そうして、国家、国民、家族、父母・兄弟姉妹のために、戦場で戦って、死んでいった青年たちのことを思う。