完全夜型の(午後7時に起きて、朝8時に寝る)父の生活にひきずられて、朝おそく起きて、主夫としての朝の仕事をこなし、すこし本を読んだりしていると、『あれッ・・・・・・もう、日暮れかいな』。なんと一日が短いことか。
今夜は、YouTubeで、石原裕次郎を聴いてる。
この北海道の町にもどる前、長く住んでいたところの住所は、千葉県市川市だが、浦安市中央図書館まで歩いてすぐだった。いつも、この図書館を利用させてもらった。隣接した町の住民は、その町の人と同じように貸し出しカードをつくれる。浦安市と東京都江戸川区の図書館は大いに利用させてもらった。
この浦安市中央図書館は、歩いて15分くらいのところだった。雑誌を読む、週刊誌を読む、夕刊を読む、と毎日のようにいく。ネットの資料ではなく、オリジナルの文献をみたいと、突然思い立つときも、蔵書の検索をして、あったら、すぐの距離だから急ぎ足でいく。
そんなわけで、浦安市民ではないのに、大いに利用させていただいた。感謝している。
この浦安市中央図書館にいった帰り、図書館近くの八百屋による。大きな八百屋で、肉や魚も売っている。ここで、酒の肴の食材を買う。安いのだ。わたしは、日が暮れると酒を飲むという毎日の行為で、肴を、自分で作る、という、この工程が好きなのだ(貧乏人だからだろうな)。その前段で、あれこれ選んで食材を買うという必然がある。これも、好きなのだ。買い物だ。
長い助走になってしまった。すまん。話は、石原裕次郎だ。その、浦安市中央図書館の近くの八百屋では、店先にラジカセを出して、いつも石原裕次郎の歌を流してる。
わたしは、その店先のラジカセの、石原裕次郎の歌を聴くと、いつも、ひどく動揺する。なぜか、若い時の、母の姿を思い出すのだ。母は、べつに裕次郎のファンでもなんでもない。だが、なんだか若い母を思い出して、こみ上げてくる感情に、じぶん自身が動揺する。
石原裕次郎 恋の町札幌 http://www.youtube.com/watch?v=SSSTC9POBVk
石原裕次郎 赤いハンカチ http://www.youtube.com/watch?v=bkvBy9b94IE
石原裕次郎のレコーディングには、ある伝説がある。絶対一回しか歌わないというのだ。つまり、ワンテイク、それもビールを飲み、酔いながら一度だけ歌って、自分でOKをだす。二度は歌わない。だから、自分のヒット曲の歌詞をまったく覚えてない、という説があった(わたしは、テイチク・レコードの人から聞いた。真相はわからない)。ヒット曲がたくさんあるのに、コンサートというものをまったくやらない人だったはずだ。テレビの歌番組に出演するようになるのは、もう晩年にちかいころだろう。亡くなったのは、52歳だ。
石原裕次郎&浅丘ルリ子 夕陽の丘 http://www.youtube.com/watch?v=gctXQLD8FPs
きょうが、亡き母の百ヶ日ということもある。
そんなわけで、今夜は、好きな肴をつくって酒を飲みながら、母を思って、石原裕次郎を聴いてる。母は、石原裕次郎より、3歳若い。
母は、駅ビル店の店長。わたしは、駅前レコード店の店長。母もわたしも、流行歌を売るのが仕事だ。職業だった。いま、母の不在は、あまりに悲しい。
石原裕次郎 夜霧よ今夜も有り難う http://www.youtube.com/watch?v=wafsAk3HNB8