週刊新潮・今週号 田中義剛の生キャラメル商売の記事がある
今日発売の週刊新潮(北海道は土曜日発売)に、ふたつの驚きの記事がある。朝日新聞襲撃の実行犯の告白と、もうひとつは、北海道、十勝の人たち必見の記事だろう。生キャラメル商売の田中義剛の、実像と商売の実態があばかれている。やっと出たか、という感じだ。十勝の人たちが、全国に知ってもらいたい、花畑の現実だろう。
生キャラメルもホエー豚も、パクリだ、と記事にある。善意の知人の信頼を裏切って、テレビメディアを利用して、商品開発をじぶんの手柄にした。生キャラメルは、製法を教えてくれた知人をさしおいて、商標も先に取った。まさにパクリだ。
生キャラメルは、田中の酪農学園の同級生、大黒宏さんが開発した製法だ。この農場がすでに生キャラメルを試作発売していた。これを、田中がテレビ番組で取材にきた。そこで製法を知った。ここからがテレビタレントの強みだ。全国版のテレビで、田中自身が苦心して開発したと自慢した。「人のやらないことを一番先にやらないくちゃだめ」とか、ホラをふいた。しかし、大黒さんから抗議をうけた。そのことが公になりそうになると、名誉毀損だと逆ギレして、すぐに、田中義剛が商標登録を出願した。
ホエー豚は、2002年に中札内のナチュラルチーズ工房の提案で、中札内の養豚業者、笠松直さんが開発した豚だ。チーズを作るときにでる「チーズホエー」をつかって育てる。十勝ホエー豚研究会という会をつくって、飼育の研究と、ブランドの普及につとめている。
笠松さんは、このホエー豚を2003年、花畑牧場のレストランにカレー用に納品している。田中義剛は自分で養豚をやりたいといって、去年、笠松さんの農場に飼育方法を見学にきた。そしていま、花畑で「ホエー豚丼」とやらを売っている。ネット通販でも売ってる。しかし、あろうことか、ホエー豚の飼育方法は、田中義剛自身がイタリアでみつけて、自分の牧場で試行錯誤のすえ、十勝に合う飼育法を確立した、と言ってる。花畑牧場のオリジナルだ、と言っているのだ。わたしは、テレビで田中がそう言ったのを、この目でみた。
(北海道のテレビ局ではあまり放送されないのだろうが、東京キー局の番組に、田中義剛は、生キャラメルをもって頻繁に出演している。テレビは、大成功した企業家として、ちやほや持ち上げている。規模はかなり小さいが、ライブドア・堀江のときのような感じだ)。
また違う番組(東京12チャンネルの経済番組だったろうか)では、田中が、イタリアの養豚の現場にいた。ホエー豚、開発の苦闘をたどる涙の旅だ。泣かせる。まさに、やらせの、テレビだ。全国のテレビの視聴者は、生キャラメルも、ホエー豚も、ほかの北海道の人たちが苦労して開発したことなど、知らない。田中義剛ってすごい創造的な経営者なんだ、と思ってる。テレビメディアはそう誘導している。タレントの強みだ。田中は、本までだして自慢している。大学で講義もしているという。
ホエー豚は、だいじょうぶなのか? 田中義剛がすでに商標登録を申請してないか?
生キャラメルいらい、押し寄せる観光客の車で、近隣の農作業に支障があるという。それほどひどいのなら、北海道警察は、ちゃんと指導するべきだろう。道路の占有許可申請を提出させて、必要な交通誘導の人員配置図を添付させる。毎日、きちっと実施しているか監視、監督する。いち企業の金儲けのために、地域の交通がマヒすることなど、許されることじゃない。
ここらの、20台30台の駐車場の、小さいスーパーマーケットだって、制服の警備員が何人もでて、交通誘導をやっている。渋滞した車で、じぶんの家の駐車場に入れないとか、じぶんの店の駐車場がふさがれるなんてことが起これば、すぐに近隣の人が、110番する。かならずパトカーが飛んでくる。
観光客の車で、農作業の車やトラクターが、満足に走行できない? 道警は、トロすぎる。花畑牧場にいく車で、農道がふさがれるようなら、そのすべての農道入り口に、花畑牧場の責任で、交通誘導の有資格警備員を配置させるのが、法律だろう。必要なら、片側交互通行にして、農作業車を優先通行させるべきだろう。
(北海道のトラクターは、巨大だ。本州の田んぼのトラクターと違う。アメリカやロシアの広大な畑を走る、あの巨大なトラクターだ。エアコン、テレビ、ステレオ付きだ。そのトラクターが牽引するハーベスターなど農機具もまた巨大だ。それが十勝の国道、農道を走る。刈り入れや、種まきの農繁期は、時間に追われて作業をする。天候の急変も気になる。農民たちは、幾晩も徹夜でトラクターを運転する。真夜中の畑でもライトを煌々と照らしてトラクターでの作業はつづく。収穫した小麦やトウモロコシやじゃがいもやビートを積んだダンプも走る。その作業は、畑から畑へ、国道、農道を通って移動してつづけられる)。
真の農業地帯に、芸能プロが経営する観光牧場は、なじまないのかもしれない。牧場の糞尿、汚水を、平気で川に流す、というはなしも、以前きいた。それでいて、周辺の農家が、秋まきの小麦のために堆肥を畑にまくのを、臭いが商売の邪魔をする、観光シーズンだ、迷惑だ、やめろと抗議するという。有機肥料の使用がダメだというわけだ。農民と利害が対立するなら、農業地帯にふさわしい施設、企業といえるのだろうか?
近隣の砂利採集業の人との、たがいに弁護士をたててのトラブル。低賃金で、過酷な労働の実態。そんなこんな、花畑が、お花畑でもない現実が、週刊新潮にくわしい。
しかし、そもそも、テレビ・タレントの扇動にのって、バカ高い生キャラメルやらに殺到する客の、その頭のなかこそ、「お花畑」だが……。やつら芸能プロの思う壺に、はまっているわけだ。
まあ、テレビで煽ったブームなど、すぐに終わる。ゲッツのダンディ坂野や、ギターさむらい羽田陽区みたいなものだろう。それに、商品がみんなパクリで、産地擬装で、外注品だとばれると、いまの客はすぐに引く。
近所の住宅街のなかの、小さいレストラン
そこの メニュー テーブル席が三つ カウンターに二人
このブログの右サイドにもある、写真家の戸張良彦さんのウエブサイトで、しばれる十勝平野の風景をアップしている。北海道を離れて暮らす者には、なつかしく、美しい冬景色だ。ぜひ、クリックしてみてほしい。 http://www.y-tobari.jp/topics/?ct=1 写真にポイントをあわせてクリックすると拡大してみられる。
![Cimg2502 Cimg2502](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/2f/2a944350c26aa028cac06ddfbc851a3c.jpg)
やはり住宅街の、テイクアウト専門の焼鳥屋さん 若いご主人が一生懸命焼く とても繁盛している おでんもある モツ煮込みもある みんなお持ち帰り専門
40年ちかく前、フォークやロックのコンサートを主催して、北海道じゅうを車で旅していた。そのときは、いつも二日酔いで、のどが渇く。畑や原野のなかの自動販売機でとまって、飲み物を買う。売っているのは、コーラか、ファンタだ。二日酔いを悪化させるだけだが、しょうがない。飲む。とりあえず水分がほしい。しかし、すぐに気分が悪くなって、吐く。そんな時代だった。飲みたいのは、ただの水か、冷たいお茶だ。
冷たい水とお茶の自動販売機があったらな、と人にいうと、鼻で笑われた。みず? 水の自販機? おねいさんがいるバーじゃないんだ、そんなものにだれも金を出さないよ、という。バカにされながら、本気で、十勝産のミネラルウォーターの販売を考えた。名前も決めていた。『十勝川』だ。十勝清水に工場をつくる。水とお茶の缶、瓶を生産する(当時はまだ、ペットボトルは一般的じゃない)。資金を出してくれそうな、だれも相手にしてくれなかった。けっきょく、大酒飲みの妄想でおわった。
このネーミングのセンスが好きだ 『すもも実』眼科 目医者だ
これはどうだろう 『骨盤CLUB 』 整体クリニック わかりやすい
週刊新潮の、もうひとつの記事こそ、驚きだ。朝日新聞阪神支局襲撃の実行犯が、実名で告白手記を寄せてる。今週、来週と2週の連載らしい。三億円事件が時効になったとき、いろんな出版社に、数十人の真犯人だという男たちが、手記を売り込みにきた、というはなしがある。時効になったからと、原稿をもって登場する自称真犯人の告白は、ほとんど金目当ての、フィクション、小説、でまかせ、でたらめとして読むべきだろう。
だが、とりあえず今週告白の、告白にいたる心境と経過、犯行の段取りから、犯行当日までの話は、具体的でリアリティーがある。迫真だ。しかし、依頼主のことは、「公的な組織の人間」というだけで、何の説得力もない。来週に、その名前を告白するようなことをにおわせている。乞うご期待と、いうところかな。