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川崎市平和館ミニ企画「国策紙芝居展~戦争へいざなう言葉と物語~」に行ってきました

2024年02月05日 | 国際・政治

▲告知チラシ


2024年1月4日付け当ブログで案内しましたが、川崎市平和館で開催されている川崎市主催の令和5年度ミニ企画展「国策紙芝居展~戦争へいざなう言葉と物語~」に行ってきました。

同展の開催にあたって主催者は「戦時下において、政府は戦争を遂行するにあたり、国民を説得し理解と協力を求める必要がありました。その宣伝(プロバガンダ)に使われたメディアの一つが紙芝居です。今回のミニ企画展では、紙芝居の言葉や物語を通じて、メディアの役割と情報を読み解く能力(メディア・リテラシー)の大切さを考える機会を提供します」と述べています。

同展は1月7日(日)~2月12日(月)まで川崎市平和館1階屋内広場で開催されているものですが、2月3日(土)は午前・午後と関連イベントとして国策紙芝居の実演が各1時間ほど行われ、その午後の部に参加させていただきました。

同展並びに紙芝居実演については、神奈川大学日本常民文化研究所非文字資料研究センターと市民紙芝居「あさお」のご協力により実現したものです。



▲展示に見入る参加者

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■実演紙芝居の要旨とあらすじ
(午後の部より)
                           
【1】オモチャの出征

金属類回収令(※1)に基づく金属供出と、戦費となる国債を買うための貯蓄を題材に取り上げ、国策への協力意識を浸透させる紙芝居。大人と子どもを交えた会合(常会)で使用することを考えて製作され、言葉遣いも平易である。
お国の役に立つため、金属供出に「出征」する鉛や鉄、銅製のオモチャを、残ったオモチャたちが万歳をして盛大に送り出す。おもちゃのポストの「貯金箱」は、自分が貯蓄に役立っていることを話し、残うオモチャたちに「銃後の守り」を説く。

※金属類回収令:兵器を作る資源確保のため、政府は国家総動員法に基づき金属類回収令を公布した。昭和16(1941)年秋からは、各家庭の金属製品は半ば強制的に買い上げられることになった。

脚本:堀尾勉 絵画:籠宮歌二
出版者:日本教育画劇株式会社
出版年月:昭和17(1942)年3月
製作者:日本教育紙芝居協会


【2】第二常陸丸
 
情報漏えいは、日常の何気ない会話から起きることを示して、防諜(スパイ活動の防止)への注意を喚起する紙芝居。
紙芝居の冒頭では、日露戦争のさなかに撃沈された運送船「常陸丸」の悲劇を偲んで、題名を「第二常陸丸」と名付けたと語られる。
息子の応召で大阪に手伝いに来た「老人の一言」が親切な紳士によって姫路師団の動員情報として拡散される。次に、軍隊用と思われる特別に辛い漬け物が神戸に向け輸送されているという四国の高松の「主婦の世間話」、さらに、神戸で三つも部隊が出征していき、その一つが第一大隊だという「散髪屋の言葉」、これらが中国上海の某国情報機関に集められる。各地の情報を総合した結果、姫路師団の三個大隊が船で南方へ向かっていることが導き出され、日本の輸送船団を撃沈するため某国の潜水艦に出撃命令が下る。
もし常陸丸の悲劇が再現(=第二の常陸丸)されるとすれば、そうさせたのは誰であろうか。スパイは恐ろしい。さらに恐ろしいのは銃後のおしやべりだ。

原作:山口擁器 絵画:木島武雄
出版者:翼賛文化画劇協会
出版年月:昭和17(1942)年4月
製作者:翼賛文化画劇協会


【3】 アングロ島攻撃

日本海軍のハワイ真珠湾攻撃をモチーフに、動物たちが「アングロ島」(アングロサクソン=米英)を空襲と上陸作戦で攻撃し、乱暴者の兄弟(ルーズベルトとチャーチル)を懲らしめる紙芝居。
南の島「アングロ島」に住む「ルーズ」と「チャーチル」の兄弟は、南の海を勝手放題に荒らし回っている。動物島に住む荒獅子(ライオン)部隊長は、猿・兎・象・きりんの隊長、鯨の輸送船団、鷲による荒鷲部隊を指揮して、兄弟の退治に立ち上がる。荒獅子部隊の攻撃に対しアングロ島の河に住むワニも加勢する。荒鷲部隊の爆撃を合図に、陸と海から総攻撃が行われ、兄弟は懲らしめられる。最後に荒獅子部隊長が動物島の大勝利を宣言して終わる。

脚本:伊藤壽雄 絵画:古藤幸年 編集:松葉町子
出版者:日本教育面劇株式会社
出版年月:昭和19(1944)年6月
製作者:日本教育紙芝居協会


【4】爪文字
 
飛行機の不足のため玉砕(全滅)した守備隊を描いた紙芝居。日本軍は米軍に勝っているが、飛行機不足のため現在押されており、飛行機の増産ができれば勝利は確実かつ短期に到来することを訴える。
過酷な戦況が続くニューギニア戦線ボブダビ高地。日本軍守備隊は、陸でも海でも勝利を収めるが、敵の猛烈な空爆に苦戦する。圧倒的な敵の航空兵力によって守備隊は追い詰められ、山頂で玉砕する。再び山頂が敵から奪い返された時、岩に爪で刻んだ文字が見つかる。
そこには制空権確保のため飛行機の増産を求める兵士の思いが刻まれていた。「てんのうへいかばんざい ヒカウキ ヒカウキ」と。

脚本:文化奉公会 絵画:野々口重
出版者:日本教育画劇株式会社
出版年月:昭和18(1943)年12月
製作者:日本教育紙芝居協会

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■なお、展示された「国策紙芝居」作品名は以下のとおり

●進め一億、火の玉父さん 
●臣民の道
●産業報国
●スパイ御用心
●フクチャン ト チョキン
●我は何をなすべきか
●風呂屋の大ちゃん 補助貨回収画劇
●総意の進軍 翼賛選挙貫徹のために
●敵だ!倒すぞ米英を
●宣戦
●家庭防空陣
●午前二時 写真週報第三一九号より

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※パレスチナに平和を!イスラエルはガザへの軍事攻撃を止めろ! 

(※緊急行動は終わりました。)


※平和、いのち、くらしを壊す 大軍拡・大増税に反対しよう!
■署名用紙は下記「憲法共同センター」ホームページから
https://www.kyodo-center.jp/wp-content/uploads/2023/01/20230123shomei.pdf


※ #統一教会の宗教法人解散を求めます
■署名活動はオンライン署名サイト「Chage.org」で行われます。
https://chng.it/YYVtM9Wr8G



※ #ロシアはウクライナ侵略をやめろ!



※新たな「憲法改悪を許さない全国署名」にご協力を。

(9条改憲NO!全国市民アクション)http://kaikenno.com/?p=1826
■これまで取り組んできた「安倍9条改憲反対!改憲発議に反対する全国緊急署名」に変え、新しい情勢に合わせた「憲法改悪を許さない全国署名」に取り組みます。
■ネット署名 
https://chng.it/R2YgNbLD
■署名用紙(プリントしてお使いください)
署名用紙はこちら


2021年1月22日、核兵器禁止条約が発効へ!
引き続き署名国・批准国を増やし、実効性ある条約に! 
♯日本政府は核兵器禁止条約に背をむけるな
♯米国など核保有国は核兵器禁止条約に参加、署名・批准を


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