先日、友人がヴィンロレを買いたいというので渋々ショップに付いて言った。
友人が、戦場から帰ってきた風の、いつものようにキタネェー、ヴィンロレ1675GMTをアンダー300で買おうとしていた。
ちよっと一見して、霊感が働いた。
このヴィンロレ、ヤバめのヴィンテージじゃないかと思い、
チョッとこのベゼルこの年代にしては、焼けが甘いよね。ブレスレットはアメリカンが付いているけれど、ムーブメントには
〝ROW〟が刻印されていないんだよね。本当にこの個体のブレス?、後付けじゃん?
それに、このトリチウム、針と文字板の夜光微妙に違うように見えます。
さらにムーブメントDの桁数とシリアルがだいぶ年式が違いますけど、ガッチャマンで、日ロレメンテから受付不可で返却された場合、
全額返金できますか。
とショップ店員に伝えると、青い顔をしていた。
それぐらい、このご時世、優良個体が激少で、優良個体が激高なので、シビアな対応は当たり前。
だから、いっそのことオールニューがより安心と言えなくもない。
友人は、私のマシンガントークと店員の対応の悪さに、ついにヴィンロレは買わずに私とショップを後にした。
友人は、〝君のおかげで、不安な夜を迎えずに済んだよ。かなり込み入った知識が必要とは恐れ入ったよ。ビンテージは
よくよく考えて買うようにする。300万円はとりあえずたすかった。でもあらためてお金のありがたさを実感したね〟
なるほど確かに、彼はショップも実は知らない結果ボッタクリに引っかかったかもしれない。
こういう事例は、メーカーメンテナンスに出して露見、最悪、数年後、10数年後に買取に出した時大方判明するが、買ったら直ぐにメーカー
メンテに出して判断を仰がなくてはいけない。
このように、ヴィンテージ時計はすべて、その手間のかかる面倒くささは現行新品をはるかに超え、いま新たにヴィンテージを買った場合、買取に
出しても益金はまず出ない愚かな買い物としか私には思えませんね。