PATEX HUNTER

マルクス経済学の視点で、「パテック・フィリップ」と「ロレックス」の世界を中立的私見で、社会科学的に分析しています。

海外ペーパーギャラの楽しみ方。

2009-08-29 | 通販・買い物

数年前以前の中古ロレックスを購入すると必ずではありませんが、ペーパーの国際保証書(国際サービス保証書ではない。こちらはメンテ保証書)が付属する場合があります。

私は中古でこれら保証書付属のロレックスを購入することが非常に多く、いわゆる〝箱なし・ギャラなし・何もなし〟最悪三拍子揃った、〝個体のみ〟は激安か4桁のスポロレでなければ購入はしません。

私は個体も大切ですが、それに付属する保証書を開いたときの海外ショップのゴム印が非常に好きで、国番号とともに興味をそそられます。しかし稀に購入者(外人バイヤーも含む)の住所、氏名がご丁寧に書かれたものも見受けられますが、これらは大抵英語圏の人の名前です。ひょっとしてM. Jackson, NEVERLANDとサインされたロレギャラが出てくるかもしれませんね。

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4桁のスポロレメンテのゆくえを再考する。

2009-08-22 | 悩み

私は4桁のスポロレよりも5桁のスポロレの信奉者ですが,それでも,特に夏にはケースが軽くて,ブレスもガチャガチャしていい感じの4桁スポロレの個体はいくつかありますので,やはり今後のそれらのメンテナンスは不安です。これは今日に始まった問題ではありません…。

将来4桁のスポロレを購入されるのであれば,国際サービス保証書(どこの国でもよい)が添付された個体,またはメーカーメンテを証明してくれるショップの個体を購入するべきです。できれば数年以前のメンテ済みの個体をです。

メーカーメンテのしていない個体,特に手巻のデイトナミルガウスはロレックスを専門にメンテできる修理屋さんと取引のあるショップがよいでしょう。ミルガウスは耐磁テストをしてもらえなければ普通の3針時計ですので意味がないといえばそうなんですけれども…。

とにかく,いまや日ロレメンテに期待ができない以上,これらのショップの重要度が非常に高まるわけです。日ロレの地方営業所でもよほど知人がそこにいないかぎりは困難で,次に日ロレ技術者公認店に依頼しても,胴元からのパーツ供給がなければ同じことでしょう。そう考えても,ロレックス修理に精通した技術者のお店がたとえメンテナンス料金が多少高くても妥協しなくてはいけません。現実的には。あと20年もすれば,今度は現行5桁の日ロレメンテも怪しくなるかもしれません。

ロレックスは確か,生産終了から30年間はパーツを保有するはずなのですが…。

そういった意味で,今後はやはり,100万円以上も支払って,〝改造品〟,〝2個1〟,〝贋作〟だったらナサケナイので,道場破り的な質問をされても,ロレヲタのコアな質問に逆切れまたは警戒しないで返答できる責任者やスタッフのいるショップは強いと思います。

話は変りますが,キッチリしすぎている感のある現行6桁のスポロレで,買うに値するのはステンレスのデイトナがギリ…という感じですね。これすらも怪しいのだが。

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真の〝ポールニューマン〟モデルを検証する。

2009-08-18 | 悩み

結論から言いますと、米俳優、ポール・ニューマン氏(1925-2008)が日常着けていたと思われるロレックスのコスモグラフは、白エキゾチック(恐らく外周はレッドではなくホワイトタイプ。以下同様)のステンベゼル×ノンオイスターであるRef.6239もしくは6262(おそらくこちら)と、晩年まで愛用していたと思われるノーマル黒文字板のプラベゼ×オイスターRef.6263でしょう。

それでは検証に移ります。下記の3枚の画像が本物のロレックスのコスモグラフという前提でご覧ください。

モノクロ画像上段(1970年前後のニューマン氏)とカラー中段(1972年のニューマン氏)は白のエキゾチックダイアル付きのコスモグラフRef.6239もしくは6262を着用し、カラー下段(2000年以降のニューマン氏)は頻繁に目にする黒文字板のノーマルなRef.6263を着用しております。

ところで、ロレックスの時計を単独で時計オークションとして開始された頃から現在も海外カタログには、ステンレスモデルでなくとも、エキゾチックの黒白の文字板カラーの違い、リファレンス違いなども無視して、いわゆる〝エキゾチック〟文字板付ならば、すべて〝ポールニューマン〟であると記載されてきましたが、これは営利的で商業主義的なものに他なりません。上記の2ないし3種類のコスモグラフだけとなれば絶対的な個体数には限界があるため仕方の無いことかも知れませんが。

私がたくさんのニューマン氏の写真を見た限り、今回掲載した画像に登場するRef.6239もしくは6262、およびRef.6263が、我々が敬愛してやまないニューマン氏のコスモグラフであり、真の〝ポールニューマン〟モデルなのです。

Ref.6239もしくは6262の白エキゾチックは単に彼の所有した2本のコスモグラフの1本にすぎず、もう一本の黒ノーマルダイアルのRef.6263も〝ポールニューマン〟モデルということになります。

だからよく見られる、ノンオイスターまたはオイスターのプラベゼ×白エキゾチックや、ノンオイスター×黒エキゾチックは本当のところ〝ポールニューマン〟モデルではありません。これらは真の〝ポールニューマン〟モデルの一つ(ステンベゼルにノンオイスター×白エキゾチック)から単に〝エキゾチック〟文字板だけが営利目的から一人歩きした結果に消費者が巻き込まれた似非ポールニューマンまたは標榜ポールニューマンといえます。ロレヲタはこの辺も要注意してコレクションを弁えていますので、敢えてあらためて申しておきます。これらはポールニューマンモデルではなく、単に〝エキゾチック〟モデルというわけですね。更に言えば金無垢のポールニューマンもないのです。

話は変わりますが、私は以前ニューマン氏が一見するとプレジデントブレスのようなブレスレットにやや大振りで黒文字板、黒ベゼルのクロノグラフを着用している写真を拝見したことがありますが、どうも氏はオメガのスピードマスターも所有していたことは想像に難くないと思われます。だとすると、オメガヲタからすれば、こちらも〝ポールニューマン〟モデルというわけですが。

〝エキゾチック〟ダイアル:現在海外オークションでも認知され、それらカタログの出品ロットタイトルにも〝ポールニューマン〟とともに併記されるようになりましたが、以前は日本のみの呼称であったようです。

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手巻デイトナの近況の価格下落進行を考察する。

2009-08-16 | 通販・買い物

〝4桁のデイトナ(手巻デイトナ)の購入は年末まで待ってみてもいいと思います。〟これがシンガポールや香港のロレヲタと私との共同声明です。

確かに4桁のデイトナは既にディスコンですが,それらは過去の切手や生産終了の自動車のように,総発行または総生産に対する使用済またはスクラップされている率よりもずっと低いと思われます。これらは実際に調査したわけではありませんが,経験上,普通に考えても納得できると思います。加えて世界的に有名なロレックスですから,さらに各国の古物商ですら近年のデイトナの価値が分かっているわけですから,故意にスクラップや分解処理でもしない限り,この世には何らかの形で,それら個体は存在するわけですね。もちろん年毎に故障している個体も含めてですが。

…とすると,供給量が不変(人間は飽きる生き物です。加えて世界同時不況により個体維持が困難となり,個体のマーケットへの流動化が加速されていると仮定した上で不変,という意味です)としますと,あとは需要の変動で,4桁のデイトナの店頭価格は決定されます。もう一度4桁のデイトナの価格動向を見ますと昨年はピークで防水エキゾチック以外は400万前半,プラベゼ・防水エキゾチックで1千万円程度まで行ったと記憶していますが,現在では海外オークションや国内古物商の取引価格はオリジナルギャラなしの個体のみで,防水エキゾチック以外は230万前後,プラベゼ・防水エキゾチックで550万円以下だということを考えて,これに利益を加えたものが店頭価格ということからしても,まだまだ国内ショップの手巻デイトナの店頭またはインターネット価格は高いのですが,せいぜいともに現在の表示価格の15~20%程度まで下がったところが今後のトレンドなプライスレンジになると思います。加えて世界不況が個体の流出加速をいっそう進行させるならば,更なる価格下落を招来します。

…ということは数年前の雑誌の価格となるわけで,現在の価格がいわゆる〝即殺〟,オン・ホールド→ソールド・アウトには直ぐには繋がってなっていないことからも明白でしょう。

これらの点はシンガポールのロレヲタ仲間と私の共通した手巻デイトナ価格で秋冬の海外オークションの落札動向がとても楽しみであります。バイヤーがなかなか手を出しづらい今が購入のチャンス到来なのです。

さらに言えば,これら取引および店頭価格の下落の顕在化はデイトナが心底好きなのではなく,単に投機的な〝資産〟として所有していたので世界不況が直接引き金にはなって放出しております。手巻デイトナヲタは数年前に既に購入しており,真にコンディションのよい個体はロレヲタが多く所有してはいますが,デイトナにそれほど固執しない手巻デイトナオーナーの経済的破綻と瓦解による個体の放出が,それら価格を決定的なものにする鍵があることも一言付け加えさせていただきます。

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ロレックスを〝ベンツ〟に例えたがる人たちがいる…。

2009-08-14 | 悩み

このうんざりする暑さと突然の雨の中、私は非常に流通量の多い5513を着けてお盆の中も仕事をしています。そんな私と行動を共にする数少ないスタッフと涼みながら仕事をしていると、突然、携帯から〝いまから、ちょっとお伺いしたいのですが…〟という友人の公認会計士のN氏(1016着用)と企画会社社長のI氏(16520着用)。来社するなり、いつものように雑談になった。あまりテンションの上がらない私…。

まだ女子社員が彼らに冷たい麦茶を出す前に、I氏がここで私に切り込む〝ロレックスってベンツですよね!〟。

…嫌な感じに響き渡る異様な空気のオフィスと彼らと私…。

〝またか…。〟直ぐにこれからI氏が話す内容の展開を察知し想像できた私は、結論は分かりきってはいたが、とりあえず、彼の話を聴く事にした。ロレックスとベンツとの共通する機能面、デザイン、企画力…。いろいろと彼なりの持論を展開していく。もう一人のN氏も自動車好きで有名で、I氏と大方同じ意見であった。

〝ロレックスがベンツ…?君らの話を聴いていると何だか、昔雑誌で数回に渡って連載された〝R指定の男〟を思い出しましたよ。分かったような分からないような…。パテックがロールスロイスとか言っている人もいるけど、何だか時計と自動車って単に機械というだけで共通だけど、ロレックスがベンツだとか、パテックがロールスロイスだとか言うけど、じゃあ、オメガは?オリスは?、はたまたエベラールは?それらはどの自動車メーカーに匹敵するのか?逆にアウディーやポルシェやワーゲンなどのドイツ系も場合によってはロレックスなんじゃないの?ロレックスはその根底においてドイツ系スイス製品という側面が強いしね。こう言われると異業種同士の共通話が辛くなりませんか?…。それにベンツだってロレックスとは決定的にコンセプトが違う車種もある。2社を結びつけるのに都合の良い共通項だけを無理やり取り上げるのは止めたほうがいいな。雑誌の似非時計評論家たちのようにさ。〟と私は思いつくままに彼らに言い放った。

私は、ある一面で物事を共通項で無理やり括って決定してしまう、マニュアル人間には嫌悪感を抱いてしまいます。だから〝○○主義〟というのは嫌いなのです。『平家物語』や『徒然草』の冒頭のように、時代やその背景は常に変化し、嗜好や思想も常に変わるのが社会や人間だからです。不変なら発展はないのです。

ロレックスはベンツでもなければポルシェでもない。ただ昔の、COSMOGRAPHDAY-DATEの取扱説明書の表紙写真は白いポルシェと茶色のロールスロイスが駆け抜けていくだけであったが…。

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