最終的に残る腕時計というのは、私の場合、『色無垢+宝飾文字板+35~38㎜径+稀少性+メーカーのメンテナンス対応力』となるわけだが、そうすると、パテックの宝飾系はなかなか見かけないので、市井に溢れているロレックスということになろうか。
ただ満足なメーカーメンテナンスの対応を受けたことは近年無い。
というのも絶対に理屈からいえばできるにもかかわらず、担当者の経験が未熟であるがゆえに、その回答がそのメーカーの総意となって後々、波紋がおこるからである。
または依然言っていた、やっていたにもかかわらず、妙なプライドでガンとして受け付けない。さらには営業所間で回答は異なるから大企業というよりもチンピラに近いと感じる。
痴呆の頑固な窓口小役人のような返答にはいい加減飽き飽きするので私はそういう輩が出した見積書は直ちにキャンセルする。
このような時計メーカーの窓口サービスはいつもテマエミソな親方日の丸であることは、時計好きならば経験しているであろう。
〝窓口での10万円以上のお振込みにつきましては、「犯罪による収益の移転防止に関する法律」に基づき、この、お取引目的などの確認のお願い用紙にすべて記載し、印鑑証明など期間の有効な〝原本〟を添付してください〟
とのこと。
公私ともにビットコインは使ったこともなく(ニュースに出たときは私もビットコインをやっているのではと勘違いして友人らが真剣に心配して連絡してきた)、インターネットによる全取引(現代では当たり前)ですので、このような前近代的な行政書類添付による送金手続きに戸惑って戻ってきた社員に様子を聞いて、笑ってしまいました。
世の中が進化すると、現場を知らない方々が専門的に振る舞うため、コンサルなどのカタカナ職業が跋扈し、国でも把握できない、いわゆる、ワケノワカラナイ職業からの税金からはワケガワカラナイので基準も明確ではないため杓子定規の行政にとって充分に把握し徴税することはできない。また伝統産業よりもずっと甘い徴税となりがちで、さらにはそういう職業には補助金、助成金をワケノワカラナイまま支出しまいがちだということは世間の常識と言えましょう。
話は戻りますが、国は個人情報にうるさいのですが、手前味噌なものについては緩過ぎることはみなさんもご承知のはずで、下段の〝大口株主等〟の箇所には株主の現在住所、生年月日まで記載すべきことが書かれていますね。
窓口はかつての郵便局でも今や民間企業。さらにはご覧のとおり守秘義務や利用の制限といった文言は一切書かれていません。ということは情報が漏えいしても責任は一切取らないということ。
さらに面白いことに、印鑑証明や登記事項など行政が法外な手数料として有名な行政発行手数料としても徴収するシステムも凄いと思います。実際は手数料よりも取得コストの方が大変。
いずれにしても、スピードが求められる現代ですから、個人取引ならば窓口に来られる方の身分証、社用ならばその身分証と会社の名刺、名刺がないのなら窓口から会社への電話確認でよろしい。
10万円以上が厳しいのならば、99,999円ずつを何百回にわけて多数の窓口で一斉送金した場合どうなるのだろうかと考えましたが、最終的に、振り込みが郵便局しかないこちらの企業には文句を言って、直接私のオフィスまで遠方にもかかわらず集金に来ていただきました。
『フラワーモチーフ』の文字板でいちばん人気があるのはロレゾールおよびイエローゴールド無垢に装着可能なこのグリーンカラー。
一応、この『フラワーモチーフ』もノーマル文字板の一種だが、作りのコストは夜光バータイプや、アラビアやローマインデックス、ジュビリー(いわゆるコンピューター)などよりも上である。
出たて、ということもあるが圧倒的に少なく、追加生産はしないと聞いている。
したがって意外と侮れない文字板が、『フラワーモチーフ』。
私はこの様な宝飾系のロレックスを買うとき、文字板上に〝夜光〟のバーやドットが宝石と併用されている文字板(たとえばデイデイトダイヤインデックスの横にドットの夜光があったり、宝飾なのに長短針に夜光が付いている)は洗練されていないので、嫌いである。
折角宝飾の輝きを生かす時計なのに、時間を知ろうとする方がおかしい。
輝きで時間が〝よくわからない〟程度のロレックスがビジネスにも最適な宝飾ロレックスといえるのではないだろうか。