PATEX HUNTER

マルクス経済学の視点で、「パテック・フィリップ」と「ロレックス」の世界を中立的私見で、社会科学的に分析しています。

ロレックスGMT-MASTERの〝グリーン秒針〟を検証する。

2007-06-30 | 通販・買い物

  サブマリーナ50周年記念と称するグリーンベゼルのサブマリーナの登場以来、ロレックスのイメージカラーであるグリーンをモデルに取り込んだライン(SUBMARINER with Green Bezel, Milgauss with Green crystal, DATE-JUST with Green dial, DAY-DATE with Green dial, GMT-MASTER Ⅱ with Green letter or Green dial etc..)が立て続けに昨今リリースされていることは周知の事実でしょう。

 〝ロレゾール〟や〝ロレジウム〟というネーミングは最近のことではなく、ロレックス広告に見られるとおり、50年以上前からロレックス社では使用していますが、さて、では時計の外装パーツに〝グリーン〟が使用されたモデルは一体どのようなものだったのでしょうか。

 下記の写真はGMT-MASTERを紹介した1971年8月のロレックス社の広告です。このモデルは有名なRef.1675(外周・文字はいわゆる、ゴールドサークル・ゴールドレターと呼ばれるもの)です。Rolex1002ad

Rolex1004ad

さらに下の写真の広告(1968年6月と1969年11月に同じ広告)に見られるとおり、GMT針は当時の通例で現行品よりも先端の三角形が小針であることが確認できますが、前者の広告では、〝秒針〟が〝グリーン〟であることがさらに確認されます(※青錆ではありません)。

 

Rolex100ad_1 Rolex1001ad_1 私は1972~1973年のRef.1675の広告は所有していませんので、グリーン秒針広告がいつまで連載されたかは不明ですが、〝グリーン秒針〟は実際には現在のところ市井のマーケットでは確認されていません。

 これは私見として〝当時のプロトタイプ〟でしょう。もしもオリジナルの、この広告に見られる〝グリーン秒針Ref.1675〟がマーケットに登場すれば、実態パーツ単価3,000円程度の秒針が、それだけで1,000,000円以上のアップ査定になりましょう。

 余談ですが、1990年からロレックスブーム(1990年~2002年)が始まったことはよく知られていますが、この期間に〝GMT-MASTER with White dial〟というようなモデルについて論争されたことはありません。

 もちろん赤ダイアルの手巻デイトナも含めて、です。

 ホワイトダイアルの旧型エクスプローラーは論争の対象としてありましたが、いずれにせよ、以前にも私のブログで言及しましたが、こういった〝後手のプロトタイプの登場〟はその真贋はともかくとして、単にロレックスブームの下火傾向をなんとか底上げしようとする見え見えの〝奇を衒った〟業者的金儲け主義に他なりません。

 加えて、ホワイトダイアルのGMT-MASTERも赤ダイアルの手巻デイトナも出所はともに共通でして、何故か〝南米〟です。不思議ですよね。

 更に余談ですが、パテックフィリップもそうですが、南米とスイス、というのは何か関係があるのでしょうか。ロレックスの南米関係といえば、「現行のリベットブレス(18KYG製)の製造をアルゼンチンで生産しているとか、フェラガモのネクタイを愛用するデイデイターの現在の3代目プレジデントもアルゼンチン生まれ」ということをイギリス人の本で読んだ記憶があります。

 ただパラグアイのフレンドによると、隣国アルゼンチンは1940年代以前から現在に至るまでドイツ系住民が非常に多いそうで、特にドイツ第三帝国崩壊後のドイツ系移民がたいへん多かったそうで、作家の落合信彦氏も指定しているように、当時はアルゼンチン沖から多数の大型U-BOATが浮上してきたそうです。  


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