〝絶望になれば、希望なんて、どこから生まれるのでしょうか。。ロレオタは日々新発見を目指す探険家です。『なぜロレックスを買いまくるのか。そこに自分のインスピレーションに強い訴求をする、輝くロレが目の前にあるからだ』、としか言えません。〟それはともかく、、本日のお題に入ります。。
私の大好きなRef.1016はCal.1560、かなり短命のCal.1570ハックなし、そしてCal.1570ハックあり、、と三期に分けることができるということは以前お話いたしました。
それではもう一方のエクスプローラーRef.1655は同様に分けられるのでしょうか。
このモデルはその製造期間すべてにハック有りCal.1575を搭載していましたのでキャリバーでは区別はできません。それではどこで見分けるのでしょうか。。
「24時間針の色」は、発売当初は赤であるとメーカーの説明にあるそうです。このオレンジにも見える針は黄色がファーストである、という説は誤りです(針の色は、上記二組の広告写真参照。ともに1974年)。黄色は単なる経年変色といえます。
では、「ベゼル上の数字の形状および凹の深さ」でしょうか。
たしかに、ベゼルには2つのパターンが確認されていますが、ご紹介の写真(上記写真と下記写真参照)のベゼルはもちろん、当時のオリジナルです。よく並行時計ショップでみられる〝数字の細い字体、凹の浅いベゼル〟は私がよく説明する〝後年のオリジナル〟です。
つまるところ、この『The Rolex Explorer Mark Ⅱ Ref.1655』のファーストとセカンドモデルの区別はその「白色の秒針の形状」ということになります。
それでは写真下のカラーと白黒の広告を比較して見ましょう。カラー写真広告は先程の1974年のコピーで、白黒のそれは1977年のコピーです。こうしてみるとベゼルが同じであるが、秒針の形状が違うことがはっきりと確認できます。
したがってこのモデルを二期に分けたいのであれば、この「ストレート秒針」と「ドット夜光付き秒針」で分けられます。
では更にこのRef.1655(1971年~85年)の14年間製造上での境界はいつか?、、というとこの広告から1974年12月までストレート針ですから、恐らく〝1975年か76年〟、シリアルナンバーで言えば〝42*****~50*****〟がファーストとセカンドモデルの境界の目安といえそうです。
余談ですが、ロレックス社ではこのモデルをその初期に単に〝Ⅱツー〟(1974年8月広告)ではなく、わざわざ〝MarkⅡマークツー〟(1974年5月広告)と言っていたことも、付け加えておきます。ただ広告掲載時期は実際の製造ラインとは当然タイムラグがあることは考慮すべきです。
加えて、あまり時計雑誌やショップの玄人っぽい店員さんの言うことよりも、『百聞は一見にしかず』ですので、当時の資料で比較して納得のいく価格で買いましょう。
ちなみに私はこのモデルよりもフラッシュフィットも当時のオリジナルの完璧Ref.1016〝Rナンバー〟のほうがずっと好きですが。