ロレックスの置き場所?…なんてどこでもよい,と思うのはロレ素人であります。ロレヲタにとっては深刻な問題です。〝ロレックスの置き場所〟というのは,未だかつて本当に真面目に研究されていない問題だと思う。
ロレックスの広告にもロレックスの取扱説明書にもこの〝置き場所〟については書かれてはいない。たしかに保管するのなら防湿装置付きのカメラ用保管庫でも構わない。でもこれではロレックスがサンプル標本めいてきてしまう。
私は家の中では一ヶ月間に〝着替え〟て持ち出せる程度のロレックスを数本,大きな机の端に,東急ハンズで購入した皮スエードの切れ端の上にとりあえず置いている。これが実用時計ロレックスの理想の置き場所で,いつでもスクランブル発進可能なように,時計の時刻は電波時計で合わせてある。私は自動巻上げ機は持っていないのでいつも手で巻き上げています。
ところで,よく本棚なんかにロレックスを置いている人がいますが,あれは最低です。ロレックスは確かにある意味知的な機械式時計ではあるけれど本の知識とは正反対な位置にあります。だからといってグッズも含めたロレヲタにありがちな20万円も支払ってロレックスのディスプレーをどこかから入手し,おまけにロレックス純正の時計シーリングで鎮座林立させてロレックス正規販売店,コンセプトショップのように飾ってあるのはもっと始末に悪い。これではロレックスの商売人になってしまいます。そして机上にあまりたくさんのロレックスが置かれているのも考えもので,理想は3本程度,多くても7本までは許せるが,それ以上になるとロレックス修理の仕事場めいてもきます。
つまり,いつも〝そこから〟出かけるテーブルの上とか書斎の上とか場所ふさぎ的に無造作におかれているのが理想と言えます。
私は読みかけの本や乱雑にばらまかれた文房具の中に傷だらけのロレックスが数本重なるようにしてゴチャゴチャと置かれているという状況に訪問者が驚いていることを横で見ている悪趣味なところがあります。